レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「木太郎と対面」

2008-09-27 22:44:14 | Weblog
 「木太郎と対面」

 「いてて、左足がつって、右手が痺れているんだ。助けてくれよ。
エイタ」木太郎はうつぶせのまま、情けない声を出す。
エイタは木太郎のそばにより、木太郎を抱き起こす。
タヨウはまだスコップを振り上げたままだ。
「何だ、その顔は」エイタにじゃりだらけの顔を指摘されて、
木太郎は左手で猫のように顔のじゃりを払う。
「苦しかった。本当に。それから、先生、
そのスコップをおろしてくださいよ。
俺は絶対に生米を殺していません。信じてくださいよ。
それに、あの時のことはお詫びすますから、
お金もきちんと返します」と言いかけて、
木太郎は左手で、口に手をあてる。
「お詫び、お金、オタク先生に何かやったのか?」
エイタが木太郎に尋ねようとすると、
タヨウが「たいしたことじゃないよな、木太郎」
と木太郎にウインクする。「は、はい、先生、
たいしたことありませんでした」
木太郎は急に低姿勢になる。
二人の立場が逆転してしまったようだ。
「あーたたち、そんなとこで、話しをしてないで、
早く、戻りなさい、私、のぼせそうよ」
ヒトミは大声で命令する。「わかりました。
とにかく、木太郎を連行します」エイタが答える。
「エイタ信じてくれ、俺は生米を殺してないんだよ。
本当だよ。」木太郎は泣きそうな顔で、
エイタとタヨウに懇願する。そのとき、
やっと、永久がその場にたどりついた。
「不審者って木太郎だったのか。
オタクなんで、逃げないでこんな
ところにいたんだ」永久の質問に
「オタクらが門の外にいたんで、
こっちにきてしまったら、じゃりがうるさくて」
木太郎が話し出したが、「話しは中で聞くから、
ついて来い」エイタが木太郎の左腕を
自分の右肩にかけて、歩きだす。
「いたた、ゆっくり歩いてくれよ」
また、木太郎が偉そうに話す。
「じゃあ、一人で歩け」エイタの言葉に
「ごめん。一人にしないでくれ」
木太郎はまた低姿勢になる。
「世話のやける奴だな」エイタはつぶやく。
(続く)

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