精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

相楽聴言センター20周年

2008年06月15日 10時54分27秒 | 手話サークル
 昨日14日、相楽郡聴覚言語障害センターの設立20周年お祝い会が開かれ参加しました。
 このセンターは、正確に言うと1987年6月(だから21年目なのですが)に開所した。聴覚と言語に障害を持ついわゆる「ろうあ者」「難聴者」「吃音者(どもり)」などの福祉サービスを展開している。具体的には、手話通訳の派遣・養成(手話教室開催など)、要約筆記の派遣・養成、生活相談、聴力検査、福祉事務所名など関連機関との連携、仲間作り、在宅化(引きこもり)防止・発掘などである。相楽郡は広くて人口も10万人を超えているが、20年間いまだに1人職場である(写真は、歴代の職員さん)。障害を持つ方々も高齢化しており、病院とは日常的にお付き合いされている。1人ということは男性か女性(当たり前だが)の職員であり、医療関連の通訳の際はお互いに気を遣うこととなる。業務量からいっても最低2人の配置が必要です。毎年のように郡内の市町村に増員などを要望していますが、なかなか実現できないままです。
 お祝い会の前半は、全国手話研修センターの小出事務局長の講演で、京都の果たしてきた役割を振り返りながら、地域活動の重要性やこれからの方向性を示唆していただきました。福祉施設・サービスは、もちろんその対象者(障害者・高齢者・・)のためにあるのですが、それらを支えるボランティアの方々・サークルの存在意義は、それだけにとどまらずボランティア自身の自己実現につながっています。特に、今のような格差が広がり1人1人がバラバラにされている社会にあっては、「仲間づくり」の意味でも役割を果たしています。
 後半は、歴代の職員や当事者団体の方々から、オープンまでの活動の経験や存在の大切さなどが話されました。歴代職員から出た言葉からも、改めてこの相楽地域の温かさが感じられました。前述したように、この職場は1人です(厳密にはパート勤務のアルバイトや所在地の相楽会館の職員は居ますが、正職員としては1人)。比較的若い職員が赴任しています。初めての地でもあり人間関係もよく分からないなど不安がたくさんあるわけです。中には食生活に?がつくような方もあったりで、相楽地域の聴覚障害者や手話サークルの方がそれぞれに気を遣い、食事を差し入れたり、「元気?」と声かけたりしていたのです。私も似たようなことをしていたのですが、そんな行為があちこちで展開されていたようです。仕事(業務)の範囲を超えて「支えあっている姿」が見られます。
 私も議員ですから、福祉や教育の制度を充実すべきだと考えています。しかし、制度だけあっても提供者側・提供される側双方の「使いこなす知恵」がなければ、その制度・サービスはその範囲を出ることはありません。制度・サービスは、人間のためにあるのですから、人間らしい暮らしが築けるような工夫もしてみたいものです。
コメント
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