精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

合法的な殺人・破壊

2008年06月16日 21時33分36秒 | 平和・憲法9条

 先日「明日への遺言」という映画を見た。藤田まこと扮する元日本軍司令官が、部下と共にB/C級戦犯として横浜地裁で審理された過程を描いている。名古屋近郊を攻撃したアメリカ空軍乗組員が、パラシュートで脱出したところを日本軍に捕まり、大半が処刑(斬首)されたことが、合法かどうかを審理する。検察側も弁護側も裁判官側もすべてアメリカ人ではあるが、それぞれの立場から立証を繰り返していた。結果として、司令官1人がすべての罪をかぶり、部下は減刑された。
 私も法学部卒業なので、戦争の法(条約)があることは知っている。よく知られているのは、「赤十字マークの建物などを攻撃してはならない」「捕虜の扱い方」などがある。
 普通「人を殺してはならない」というのは、人間社会の不文律である。もちろん刑法にも殺人罪があるが、法で決めるまでもなく当然のことだ。先日の秋葉原無差別殺傷事件も、いろんな事情があるにせよ、人の命を奪うことは許されない。
 しかし、この世に人を殺すことが許されることがいくつかある。1つは、死刑執行人。2つには、正当防衛。3つには、責任能力に欠ける人の犯行。2と3は、許されるというより罰されないと言った方が正確かな。
 そして最後に「戦争」がある。戦争は、むしろたくさんの人を殺すことが推奨されるといった真逆のものである。前述した映画にも描かれているが、戦争行為にも「合法なもの」と「違法なもの」がある。「合法な殺人」もあるのである。
 いくら「合法」と言われても、人を殺すのには決意が要るという、相手を人と思っていては殺せないとも言われる。ベトナムやイラクで地上戦を戦ったアメリカ兵の多くが、帰国後PTSDという病気にかかり日常生活を遅れていなかったり自殺者が後を絶たないという現実がある。法律で罰せられない殺人行為であっても、人間の心がその残虐な・非人間的な行為を許していないのである。
 7月19日午後2時から、精華町の交流ホールで精華町内の9条の会合同で戦争のことを考えるイベントを持ちます。神戸の歌手の歌もあり、ベトナム戦争を実際に体験した元米兵のアレン・ネルソンさんのお話もあります。高校生以下は無料ですので、戦争をテレビ・映画でしか知らない若い方々もぜひお越し下さい。

 明日17日は、10時から民生環境委員会。18日は10時から予算決算委員会があり、私も出席します。ぜひ傍聴にお越し下さい。

 

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