大阪府の橋下知事がPT案を成案にする作業をしている。いろいろ意見はあるとは思うが、文化に対する認識が弱いように感じている。「ローマは1日にしてならず」に代表されるように、地味だが積み重ねが大切である。イラク戦争が勃発した時に、イラクの国立ミュージアム(博物館・美術館)の職員が、身を挺して貴重な所蔵文化財を安全な場所に移した話を聞き感動した。中国の故宮博物館にある多数の文化財も、戦争の難を逃れるため、いろんなところを転々としている。平和な日本で、財政再建という理由だけで軽視されていいのだろうか。
もう1つ気になることがある。府職員の人件費大幅カットである。昨今の世間の流れでは「人件費カット」が流行のようだ。しかも、民間の景気がよくないため、安定した公務員に矛先が向きやすい。日本では、働く人々の5%程度が公務員で、残りは民間職員である。だから、95%の府民は「いい気味だ」と内心思っているのかも知れない。だが、「他人の不幸」を喜んでばかりいれるのだろうか?私も議員になる前は民間社会福祉法人の福祉施設職員だった。公務員ではない。トヨタのように儲けている民間企業は独自のボーナスを出すことができるが、以前の私のように利潤を追求しない民間職場は、公務員ではないのに公務員給与体系に準じて(実際には同年代公務員より低い給与表)改定される仕組みとなっている。また、社会福祉協議会、JA、商工会など準公共的職場や中小企業なども、地元の自治体給与を参考にしている。すなわち、大阪府職員の給与が大幅カットされるということは、時間のズレはあるかも知れないが回りまわって公務員以外の多数の給与に影響することは必至である。さらに、昼食が外食から弁当持参に変われば、周囲の飲食店にも大きく影響する。
大阪府職員だけを守りたいのではなく、その周辺の方々や地域の経済を考えると大幅な給与カットは、お金が地域で回らなくなり、結局は大阪府の税収ダウンを引き起こし、「財政再建」をさらに遠いものにしてしまう恐れもある。無駄な支出のカットは当然だが、くらしをないがしろにするとツケは大きくのしかかってくる。
もう1つ気になることがある。府職員の人件費大幅カットである。昨今の世間の流れでは「人件費カット」が流行のようだ。しかも、民間の景気がよくないため、安定した公務員に矛先が向きやすい。日本では、働く人々の5%程度が公務員で、残りは民間職員である。だから、95%の府民は「いい気味だ」と内心思っているのかも知れない。だが、「他人の不幸」を喜んでばかりいれるのだろうか?私も議員になる前は民間社会福祉法人の福祉施設職員だった。公務員ではない。トヨタのように儲けている民間企業は独自のボーナスを出すことができるが、以前の私のように利潤を追求しない民間職場は、公務員ではないのに公務員給与体系に準じて(実際には同年代公務員より低い給与表)改定される仕組みとなっている。また、社会福祉協議会、JA、商工会など準公共的職場や中小企業なども、地元の自治体給与を参考にしている。すなわち、大阪府職員の給与が大幅カットされるということは、時間のズレはあるかも知れないが回りまわって公務員以外の多数の給与に影響することは必至である。さらに、昼食が外食から弁当持参に変われば、周囲の飲食店にも大きく影響する。
大阪府職員だけを守りたいのではなく、その周辺の方々や地域の経済を考えると大幅な給与カットは、お金が地域で回らなくなり、結局は大阪府の税収ダウンを引き起こし、「財政再建」をさらに遠いものにしてしまう恐れもある。無駄な支出のカットは当然だが、くらしをないがしろにするとツケは大きくのしかかってくる。