徳島県那賀郡を貫いて高知県まで延びる国道195号線、那賀川の流れに沿って山また山の中を通っている。
およそ100Kmの沿線に、一万人を切る人口しかない。
過疎化・限界集落へと辿っている地域だが、山・清流《ひなびた山村風景・ありきたりの場所でも、有名観光地にない味わいがある
。
そして、ほのかに灯る家族愛の生活がある。
【旧相生町竹ヶ谷・巨岩の里】
谷合の集落に点々と巨岩・幾ばくの歳月を風雪に耐え苔むして鎮座するのか…?
〈時に迷い自分の生きる道標を見失った人々・我が心に「強く生きよ」〉巨岩の声が谷風となりて吹き抜けていく…
旅にありて芸術を追究した芭蕉・藤村・山下画伯は、路傍の石・あるがままの事象に感動することができたらこそ、素晴らしい作品を創作したのであろう。
全国に名だたる史跡・名所をめぐる旅も興味深いが、名も知れぬ場所の何かを見いだし自分の糧とする旅も素晴らしい。
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