これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

隅田川花火大会

2012年07月29日 17時01分28秒 | エッセイ
 娘のミキに、「一度も花火大会に連れて行ってもらったことがない」と言われ、今年は隅田川まで足を運ぶことにした。
 夫も誘ったが、「人混みは嫌いだ」と逃げられる。
 ずるいヤツめ……。
 隅田川花火大会は、桜橋下流から言問橋上流までの第一会場と、駒形橋下流から厩橋上流までの第二会場で同時に行われる。はたして、どちらに行けばよいのだろうか。地元に住む同僚に、様子を聞いてみた。
「第一会場のほうがいいんじゃないですか。第二会場は浅草付近だから、きっと混雑して危険ですよ」
 ニュースによると、毎年100万人近い人出となるそうで、考えただけでも恐ろしい。勧められた通り、第一会場を目指して家を出た。
 押上駅で降りると、スカイツリーがすぐそこに見える。



 6時半を回っていたが、空はまだ明るい。路上には、すでに場所取りをしている人が何人もいた。



 隅田川はまだまだ先だが、駅から離れると、大混雑に巻き込まれそうで不安だ。終わったら、さっさと電車に乗って帰りたい。スタンバイしている人がいるなら、ここは花火が見えるスポットなのだろう。「この辺でいっか」と、私たちも準備をした。
 花火大会は、鉄道会社も真っ青になるくらい時間に正確だ。7時5分きっかりに、「ドーン!」という轟音とともに、夜空に大輪の花が咲き始めた。



「おおっ!」
 デジカメを空に向け、何度もシャッターを切ったが、花火を写すのは難しい。





 連写モードにも挑戦した。しかし、ボツばかりで、納得のいく写真が撮れない。





「キレイだね!」と娘は大喜びだ。まあ、写真が撮れなくても、肉眼で見えればそれでいい。





 花火コンクールもあり、見事な作品には拍手が起きたり、大きな歓声が上がったりした。





 コンクールのあとは、「ポケモン花火2012」というタイトルの花火である。赤半分、白半分の円状となっていて、どこがポケモンなのかと首をかしげていると、通りかかった学生が、大きな声で答えを言った。
「モンスターボールだ!」
 なるほど、たしかにモンスターボールに見える。
 しかし、撮れなかったのが悔しい……。
 カメラもよくないし、私の技術も未熟だから、こんなものだろう。





 クライマックスに相応しく、「大江戸カーニバル」「隅田川 千紫万紅の花嵐」は実に華やかだった。









 すべてが終わったら、時計は8時半ピッタリを指している。本当に時間厳守で驚きだ。
 すばやく押上駅に向かうと、構内にはロープが張られ、駅員が総出で誘導に当たっていた。これから、ますます混雑するに違いない。
「すごく楽しかったよ。来年は、もっと近くまで行ってみたい」
 娘は大満足だったようだ。私も花火大会は20年ぶりだから、久しぶりに光の花束を目にして、気分が高揚していた。来年は、時間や混雑のことは考えず、思う存分楽しみたい。
 半蔵門線に乗り、大手町で降りる。今年はまとまった休みが取れないので、旅行の予定がない。せめて、都内でゆったり過ごそうと思い、パレスホテル東京に宿泊した。



 55平方メートルの部屋で、ルームサービスを頼み、のんびりくつろぐ。
 皇居のお膝下だからだろうか。天井には、菊を思わせる照明が下がっていた。



 花火の続きみたい……。


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コメント (16)
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