これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ふんわり揚げ出し豆腐

2012年07月22日 11時04分38秒 | エッセイ
 梅雨明けしたのに、肌寒い日が続いている。
 昨日は長袖の服を着て、お昼にアツアツのグラタンを食べた。夕食も、体が温まるものにしようと考えた。

 そうだ、揚げ出し豆腐!

 ヘルシーで簡単なうえ、あのふんわりした食感が好きなのだ。大根おろしとのコンビネーションも抜群で、しょうゆとみりんで味付けした、ホットなつゆをかければ幸せな気分になれる。
 さっそく、スーパーで木綿豆腐を買う。ふきんに包んで水切りしたあと、食べやすい大きさに切り、ビニール袋に入れて小麦粉をまぶす。ちょうど、サラダ油も高温になったので、余分な粉をはたいて豆腐を揚げ始めた。シュワーッと景気のいい音がする。
 だが、そのとき、自分のミスに気がついた。

 あっ、小麦粉じゃなくて片栗粉だった!!

 揚げ物に片栗粉を使うと、カリッとした仕上がりになる。レシピを見ても、小麦粉派と片栗粉派がいるから、どちらでも問題ないはずだ。でも、私は断然小麦粉派。ふんわりした揚げ出し豆腐を作りたいのだ。袋の片栗粉を捨て、急いで小麦粉に入れ替えた。
 残りの豆腐を揚げ終わり、盛り付けの段階に入った。さて、片栗粉で揚げた豆腐をどうしよう。責任をとって、自分で片づけるべきか。いや、一人で食べるのはいやだ。夫と娘にも、1個くらいは引き受けてもらおう。私はこっそり、夫と娘の小鉢に、失敗作を滑り込ませた。



 我が家では、豆腐の上には大根おろしのみで、生姜やネギなどは載せないし、ししとうも添えない。
「うわあ、美味しそう。いっただっきまぁ~す!」
 二人とも、大喜びで豆腐をつつき始めた。
「美味しい、美味しい!」
「売れるよ、これは」
 いつになく、褒め言葉が続く。ペロッと、全部食べ終わっても、文句は聞こえない。衣の違いに気付かないのだろうか。
 私も、自分の豆腐に箸をつけた。まずは片栗粉バージョンから。唐揚げと違い、つゆがかかっているせいか、衣もやわらかく、豆腐と一緒にプルプルと揺れている。口に入れても、違和感はなかった。水切りしたあとの、大豆の濃い味わいが広がってくる。たしかに美味しい。
 次は小麦粉で揚げた豆腐だ。こちらは、もっとソフトなのかと思いきや、ほとんど違いがわからない。どちらもふんわり仕上がり、つゆとマッチしていい塩梅だ。
 どうやら、豆腐にまぶすのは、片栗粉でも小麦粉でも同じらしい。
 大ざっぱな舌を持つ、笹木一家の結論である。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする