昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

浅草に行ってきた。

2014-12-27 23:40:20 | まち歩き

かーたんと浅草に行ってきた。
別に取り立てて浅草に行きたくて行ったわけではない。
しかし、かーたんの母が暮れも迫った12月5日に亡くなった。そしてかーたんの母は浅草が大好きであった。そこで母を偲んで浅草へ、というのがかーたんの希望であった。そしてこれもかーたんの母が好きだった浅草名物のジャンボ煎餅を買ってきて来年1月の49日の法要に供えようというのが第二の目的である。
午後も遅く二時半過ぎに家を出る。バスで渋谷へ。渋谷で寄り道して、渋谷市場で年末の物を買っていく。渋谷から銀座線一本で浅草へ。浅草の駅を降りて地上に出るともうそこは雷門で、なるほど浅草はこうであったか、と数十年ぶりの来訪を懐かしがる。
雷門を入って仲見世を冷やかす。年末もあってか大変な人出だ。海外や遠方からの観光客が八割がたか?
仲見世でジャンボ煎餅を売っている店はすぐに見つかった。そこで品定めをしておいて、人にぶつかって割れたりしないように、帰りに買っていく目星を付ける。
しかし仲見世にはいろいろな店がある。多くは昭和レトロ、大正ロマン、明治の香りのする店すらある。雷門から、浅草観音本堂までの仲見世を何往復かしているうちに、家へのお土産に人形焼を買った。 
浅草寺の本堂はでかい。改修を終えてまだ真新しい建物だ。しかも十分にエキゾシズムを感じさせる雰囲気。これは外国人が喜ぶはずだ。伝法院通りや裏の仲見世をうろうろしているうちに「アンジェラス」という喫茶店が目に入った。ここは浅草の老舗喫茶店で、かつては池波正太郎らの文人が愛用した店である。
再び、本堂に戻って仲見世を下り、ジャンボ煎餅の店で煎餅を買い、雷門に戻った。さて夕食でも食べるか、ということになった。浅草といえば天麩羅か牛鍋である。天麩羅と牛鍋とではかーたんは断然牛鍋を推した。そこでどこにするか。しかしオカブの経済力では『ちんや』とか『今半』といった高級店には入れない。そこで極めてイージーでエコノミーではあるが浅草風情を味わうには程遠いという誹りを覚悟で、事前にインターネットで下調べと予約をしていた『鍋ぞう』に入る。ここの店のシステムは食べ放題が基本である。そして鍋の汁を5種類から選べる。もちろん肉は注文し放題であり、野菜もセルフで取り放題である。しかし、オカブの注文したコースはオージービーフであるが・・・・かーたんはすき焼き。オカブはしゃぶしゃぶにした。飲み放題も付けた。これで準備完了。 あとは90分間ひたすら飲んで食うだけである。
その夜は食った。一昨日のステーキに懲りたのも忘れ再び大藪春彦の轍を踏んでしまった。
とにかく、肉がなくなると、飲み物がなくなると「いかがですか?」と勧めてくるので食わないわけにはいかない。オカブはその夜、また不眠症になった。 
もうこれ以上絶対食えんというところまで食って喉まで食べ物の詰まった身体を引きずって、渋谷経由でご帰館。もう食べ放題は懲り懲りである。

年の瀬や妻ともに浅草の夕景色    素閑

 




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