昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

『KENEDY』でクリスマス・ディナー

2014-12-25 23:47:34 | グルメ

ふと気になっていたことがある。
『KENEDY』なる謎の店のクーポン券が家のポストに投函されていることがある。
どうも『KENEDY』とはステーキ屋のことらしい。そしてクーポン券の趣旨は主力商品のステーキを大幅値下げして提供しますよ、ということらしい。ということで集客・宣伝用も兼ねているこのクーポン券は2か月ごとくらいのペースで投函されているがさして気にも留めなかった。
しかし、である。この年のクリスマス・イヴをかーたんと過ごせなかったことを取り返すため、25日にクリスマス・ディナーを共にすることに決めた。しかしこの財政逼迫の折、あまり高い所には行けない。そこで俄然、格安ステーキ店の『KENEDY』が浮上してきたのである。クーポン券はないので優待は受けられない。それでは、食べログではどうか?とPCを操ってサイトを見てみるとありました、40%offのクーポン券が。そこで夕方、かーたんと下北沢に意気揚々と出かけて行った次第である。
6時にご入店。
他に客はいない。
まずは飲み放題をつけて、かーたんは前菜とデザートの付いたセットと単品で頼むのとどちらがお得かしばらく真剣に比較検討、呻吟していたが結局、単品の方がお得ということになり、キッシュとステーキ150gとケーキを頼む。
オカブは450gステーキというのに挑戦してみることにする。ちなみにこれらは当然のことながらオージー・ビーフだ。
最初に生ビールが来たので元を取らねばとガンガン行く。 かーたんはカシス・オレンジでこっちはちょびちょびだ。
後から客がそろそろ入ってきたが、学生のグループや学生のカップル。すなわちこの店は学生御用達なのだ。若い談笑の声の中で初老の夫婦がしょぼしょぼと食事をする。なにか侘しい。
しかし450gステーキとはどのようなものだろう、と期待と不安こもごもで運ばれてくるのを待っていると、来ました、仔豚の丸焼きほどのある「ステーキ」が。これを食い果たすのはちょっと無理があるんじゃないか?と思いながらもナイフを入れる。ただひたすらナイフで切って口に入れ、咀嚼し、ビールで胃の腑に流し込む。それを何十回も繰り返す
結局結論として、この450gステーキはいくら男とはいえ初老の身としては持て余すに余りあるということだ。大藪春彦の小説に主人公が2ポンドものステーキを平らげたり、というシーンがよく出てくるが、あれはフィクションの世界にモノであって、これだけのものを普通の人間が平らげるというのには無理がある。だが結局は完食したが。
その晩、オカブは必死に肉を消化しようとする胃の奮闘に興奮し不眠症にかかってしまった。
その後、飲み放題でジントニックや、ハイボール、かーたんはカルーア・ミルクなどを取って、お腹の具合を鎮める。
8時過ぎ、一杯のお腹を抱えてフラフラになりながら下北沢から徒歩でご帰館。
佳いクリスマスだったといいたいところだが、食べた肉が喉まで来ていそうでバタンキューである。貪りはいけない。

五十路過ぎ夫婦二人の年忘れ   素閑










 



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