昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

『夢見るフランス絵画』展に行ってきた。レ・ドゥー・マゴ

2014-12-13 06:08:04 | アート

かーたんと渋谷東急文化村で開催されている『夢見るフランス絵画』展に行ってきた。
下北沢から神泉下車、徒歩約7分。
東急本店ビルのBUNKAMURAに着く。
BUNKAMURAミュージアムのオープン25周年事業で、ある個人の収集家のコレクションを展示したものという。セザンヌ、モネ、ルノワールの印象派から、野獣派、エコールド・パリに至るフランス絵画の展示である。
しかし、展示絵画の枚数ではやたらヴラマンクとユトリロが目立った。
ヴラマンクの荒々しいタッチのいかにもフォーヴといった作品はいいのだが、名品が含まれていないため、フォーヴの負の側面が目につく展示だった。ユトリロも同様。コレクションをそのまま展示した展覧会の宿命と言えよう。
キスリングとローランサンがあったのは唯一の救い。まさに「美しい」という形容があっている二人だった。
二時間ほどかけてゆっくり会場を回って、お茶でもしようと会場を出たところにある『レ・ドゥー・マゴ』に入る。最初、テラスの席が空いていたのでそこに陣取ると、ムッスューがやってきて入り口で順番を待てという。なんとも釈然としないが、言われるとおりにした。
並んでいる何組めかが過ぎて、順番が来たのでサルに入れてもらう。なんせこの寒さ、石油ヒータのの暖房が入っているとはいえ、吹き曝しのテラスは寒すぎる。
最初はお茶のつもりで、かーたんは珈琲にケーキ・セット、オカブは生ビールだったが、途中から面倒だからもう本格的に飯にしちゃえということに相成り、ビフテック・フリットを二つ注文する。オカブのテックはすこぶる堅かった。
この取り澄ましてばかりいて実質に乏しい店は、パリのサン・ジェルマン・デ・プレにある名門カフェのイミテーション。"Les Deux Magots"とは「二つの中国人形」という意味。本店のサン・ジェルマン広場に面したテラスに座ってサン・ジェルマン・デ・プレ教会を観ながらキャフェを飲んいるとサルトルやアラゴンやボーヴォワールもこんな感じで原稿を書いていたのかなという感興に浸れるが、世界の中でも有数の効率重視、非文化都市の東京では駄目。
結局、5時まで粘ってお勘定は7020円。とんだ散財だった。
渋谷経由で下北沢からご帰館。

美術展冬のさなかの雅かな   素閑



 



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