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昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

瓜漬け

2018-08-04 15:31:46 | 俳句

8月はヴァカンスの季節だ。
日本でも学校は夏季休暇に入り、会社・官庁でもわずかながらお盆休みをくれる。
しかしフランスのヴァカンスは壮大だ。
もちろん一ヶ月ほどの休みが取れる。
フランス人はこのヴァカンスのために働くといわれている。
この季節の旅行先への移動は「グラン・デパール」と言われ、ローヌ川沿いのハイウェイなどキャンピングカーなどが疾駆する(渋滞しないところも日本とは違う)。
しかし、お金がなくてどこへも行けず、パリから離れられない人たちもいるわけで、そういう人たちを「ウーティアン」」(8月族)と呼ぶ。
見栄っ張りのフランス人は、さも旅行に出かけているかのように、窓の鎧戸をぴったりと閉めて、モグラのようにアパルトマンに閉じこもることになる。
このヴァカンス前の6月とヴァカンス後の9月がパリの社交シーズンだ。
前者ではヴァカンスの予定を話し合い、後者では結果を報告して自慢しあう。
考えてみればつくずく幸せな国民だ。

瓜漬けのしをのつよきを争ひぬ   素閑

山すそのけぶりたりけりきうり漬け   素閑

瓜漬けと白い冷や飯豆腐汁   素閑

手のかかる孫たちどもやきうり漬け   素閑

友のつま漬けたる瓜を黙し食ふ   素閑

北の空黒雲おおふきうり漬け   素閑

山しづかただ漬けし瓜はみし音   素閑

新たなる白き木の家瓜漬けぬ   素閑



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