昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

憲法論議

2013-05-04 03:13:00 | 国際・政治

先日の憲法記念日のエントリーで、手続法改正先行論のようなものをぶった気がする。
多少舌足らずで誤解を招くので、ここで捕捉しておきたい。

憲法記念日に相前後して、テレビ・新聞において、それぞれ改憲・護憲の立場から議論が闘わされる番組・記事が目立った。
その中で気になったのは、改憲論者による、96条改正、手続法改正先行反対論である。彼らの論旨はおおよそ次のようなもの。
①まず、憲法改正の中身自体を、最初に議論すべきであって、手続法を先に変えようとする論は「アンフェア」である。
②硬性憲法の枠組みを破れば、時の多数派が自由に改憲できるような状況に陥り、国家の根幹が揺らぐ。
③改憲発議に要する議会の三分の二以上の賛成の要件は世界の大勢である。

それに対してオカブの反論の要旨は次のとおりである。
①手続法は「改憲できる」という現実的状況を踏まえて定められるべきである。「改憲できない」状況を前提に、いくら改憲の内容を議論しても無意味である。「改憲できる」という前提があって初めて改憲・護憲の緊張感のある議論が展開でき得る。
②時の多数派が自由に改憲発議を行ってなにか問題あるだろうか?もとより憲法は国家の最高法規である。その最高法規を時の多数派が定められなくて、何の民主主義、国民主権、政治参加であろうか?
もとより現行憲法は、日本人によって定められたものではない。日本人はそもそも市民革命を 経験していないので、極めて政治参加意識が薄いし近代国民国家の意識にも欠けている。こうした状況を打破するためにも民主主義の大原則にのっとって、国民の全面的参加のもとに、改憲・護憲は議論され、実施されなければならない。
硬性憲法の条件は国民投票法がある限り、その要求を担保されるであろう。
③従来まで、日本国会での改憲の三分の二以上の発議という条件は非現実的であった。しかし今の政治情勢で、もし仮に自民党が参院選で大勝してそのハードルが達成されれば、護憲派は唯々諾々と多数決に応じるのであろうか?そんなことはあるまい。そうした状況でこそ、護憲派の本領を発揮してもらいたい。だから、三分の二以上だ、二分の一だ、という議論は無意味なのである。
以上のようなものである。

夕飯は、かーたんが陶樵山人から送ってもらった筍を若竹にしてくれた。
まだ、めまいでぐるぐる目が回る。
とんだゴールデンウィークになりそうだ。

若き日は五月の休暇は旅の空     素閑

 

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