三笑会

三笑会は、平成30年6月1日~陶芸活動と陶芸教室、喫茶室、自家野菜販売、古美術・古物商経営を総合的に活動していきます。

「2通りの拉致問題Q&A」

2022-01-06 21:28:01 | 日記
「2通りの拉致問題Q&A」

 現在、私の手元には写真のとおり平成27年版と平成30年版の「北朝鮮による日本人拉致問題」と題する政府発行の広報冊子がある。どちらも基本的な構成は同じで、それぞれに拉致問題Q&Aがあり、同じような10項目が並んでいる。
 ただ一点、8番目のQ&Aが違っている。平成27年度版では、「日本政府は、拉致問題を解決するために、北朝鮮に経済協力を行う考えですか?」との質問に対し、「政府は、拉致問題の解決と引き換えに北朝鮮に対して支援を行うという考えは一切ありません。一方で、日朝間の最大の懸案である拉致問題を始めとする諸懸案が解決し、日朝国交正常化が実現すれば、日朝平壌宣言に則り、北朝鮮への経済協力が実施されることになります。」と答えている。
 一方、平成30年版では、「日本政府は、拉致問題を解決するために、北朝鮮に対してどのような交渉方針で臨んでいるのですか?」との質問に対し、「政府の対北朝鮮政策の方針は、日朝平壌宣言に則って、拉致、核・ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するというものです。拉致問題の解決に向けた今後の対応については、引き続き、北朝鮮に対してストックホルム合意の履行を求めつつ、あらゆる施策を講じ、全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現を目指す考えです。」と答えている。
 平成27年版は、「拉致問題を始めとする諸懸案が解決し、日朝国交正常化が実現しない限り、北朝鮮に対して支援を行うという考えは一切ありません。」との政府方針が明確だが、平成30年版では「政府は、拉致問題の解決と引き換えに北朝鮮に対して支援を行うという考えは一切ありません。」との政府方針が明確に読み取れない。
 国民が納めた税金を使って、国民に拉致問題を啓発するために作った冊子を読んでも政府方針が良く分からないとはどういうことか。政府は、「政府は、拉致問題の解決と引き換えに北朝鮮に対して支援を行うという考えは一切ありません。」との政府方針がいまどうなっているのか、近く始まる通常国会において国民に明確に説明しなければならない。