「彼らは政府に対して怒っているのか?」
4月3日付けの救う会全国協議会ニュースによると、家族会・救う会は都内で合同会議を開き、今後の運動方針を決めている。その運動方針の骨子は、「政府は、早期に日朝首脳会談を行い「全拉致被害者の即時一括帰国」を実現せよ!」ということだが、このような見解を示している。
「北朝鮮工作機関は、数人の被害者だけを表に出し、残りの人々については「日朝合同調査委員会」で調査を続けると称して事実上棚上げにする謀略を準備している。日本国内にも日朝国交正常化を優先して「全拉致被害者の即時一括帰国」要求に疑義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。」
一読して感じたことは、彼らは政府に対して怒っているのかということだ。なぜなら、ストックホルム合意に基づき、すべての日本人の問題の解決を目指しているのは我が国政府の方針であり、政府は、いまだストックホルム合意を破棄しておらず、北朝鮮に対して調査報告書を一日も早く我が国に送ることを強く要求しているからだ。また、国交正常化についても、日朝平壌宣言やストックホルム合意にもあるとおりの我が国政府の最終目的であることから、家族会・救う会の主張が何であっても、それに政府方針が影響されることはないと思う。
そのストックホルム合意には、「北朝鮮側:第6に、調査の進捗に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるよう、日本側関係者による北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有し、適切な措置をとることとした。」とあり、我が国政府はこれに同意している。つまり、連絡事務所設置や調査報告書提出なるものは、日朝間の合意事項の中にすでにあるものだ。
ここ数年、同様の主張を繰り返している家族会・救う会は、近日中に菅首相に面会予定らしいが、その席で「ストックホルム合意を日本側から早急に破棄し、全拉致被害者の即時一括帰国を実現するために、早期に日朝首脳会談を行って欲しい。」と要望すべきである。彼らがいう「日朝合同調査委員会」なるものはストックホルム合意に基づいて設置される以上、その合意の破棄を政府に求めることが筋道だと思う。
「日本国内にも日朝国交正常化を優先して「全拉致被害者の即時一括帰国」要求に疑義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。」という彼ら批判の矛先は、我が国政府に向いている。つまり、彼らは、間接的に安倍前首相や菅首相の方針を批判しているのである。
令和3年(2021年)4月5日
救う会徳島 代表 陶久敏郎
4月3日付けの救う会全国協議会ニュースによると、家族会・救う会は都内で合同会議を開き、今後の運動方針を決めている。その運動方針の骨子は、「政府は、早期に日朝首脳会談を行い「全拉致被害者の即時一括帰国」を実現せよ!」ということだが、このような見解を示している。
「北朝鮮工作機関は、数人の被害者だけを表に出し、残りの人々については「日朝合同調査委員会」で調査を続けると称して事実上棚上げにする謀略を準備している。日本国内にも日朝国交正常化を優先して「全拉致被害者の即時一括帰国」要求に疑義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。」
一読して感じたことは、彼らは政府に対して怒っているのかということだ。なぜなら、ストックホルム合意に基づき、すべての日本人の問題の解決を目指しているのは我が国政府の方針であり、政府は、いまだストックホルム合意を破棄しておらず、北朝鮮に対して調査報告書を一日も早く我が国に送ることを強く要求しているからだ。また、国交正常化についても、日朝平壌宣言やストックホルム合意にもあるとおりの我が国政府の最終目的であることから、家族会・救う会の主張が何であっても、それに政府方針が影響されることはないと思う。
そのストックホルム合意には、「北朝鮮側:第6に、調査の進捗に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるよう、日本側関係者による北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有し、適切な措置をとることとした。」とあり、我が国政府はこれに同意している。つまり、連絡事務所設置や調査報告書提出なるものは、日朝間の合意事項の中にすでにあるものだ。
ここ数年、同様の主張を繰り返している家族会・救う会は、近日中に菅首相に面会予定らしいが、その席で「ストックホルム合意を日本側から早急に破棄し、全拉致被害者の即時一括帰国を実現するために、早期に日朝首脳会談を行って欲しい。」と要望すべきである。彼らがいう「日朝合同調査委員会」なるものはストックホルム合意に基づいて設置される以上、その合意の破棄を政府に求めることが筋道だと思う。
「日本国内にも日朝国交正常化を優先して「全拉致被害者の即時一括帰国」要求に疑義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。」という彼ら批判の矛先は、我が国政府に向いている。つまり、彼らは、間接的に安倍前首相や菅首相の方針を批判しているのである。
令和3年(2021年)4月5日
救う会徳島 代表 陶久敏郎