【創作びより】

忘れられない一日

徹夜で絵を描きあげた夫が、朝早く、東京へ旅立っていった。次女と三女を保育所にあずけて、仕事場へ。まだまだ緊張抜けきらず、ずいぶん早く着いてしまった。
研修を受けてると、男の人がツカツカ近づいてきて、伝言を伝えてくれた。次女が熱が出たと、保育所から電話がかかってきたらしい。まさか3日目の出勤で、子供が熱を出すなんて!! 急いで、仕事を抜けさせてもらい、次女を迎えに行く。熱があるものの、わたしを見て、へなっと笑ってくれた。その足で病院へ連れていく。結局、今夜また熱が出たら、明日インフルエンザの検査をするということで、帰ってきた。
保険証のことで夫に電話すると、編集者さんの提案で、打合せの時間を変更してもらい、早めの新幹線に乗るということだった。絵本を創ってる編集者さんたちは、すごく子供思いだからうれしい。
おばあちゃんに次女をみてもらい、再び、職場にもどる。たくさんのことを覚えられるか不安だったけど、始めはみなそうだったと聞いて、ほっとする。
ビルを出て、真っ暗な空の下、携帯を開くと、夫からメールが入っていた。
「(共作の絵本)きまりました」と。
じわあっと、うれしさがこみあげてくる。まだ半分くらいしか信じられない。だって、ここまでくるのに4年近くかかってるのだから…。けれど、自転車のペダルがすごく軽く感じられた。
帰る途中、ケーキ屋さんが目に入った。今日は長女の9才の誕生日。ケーキはいらないといってた娘だけど、やっぱりケーキにローソク立てて…っていうのは大切な気がした。財布の中を確認して、飛び込むと、一番小さなバースデーケーキを買った。
家に着くと、長女は大喜びだった。晩ご飯より先に、ケーキが食べたいというんで、ローソクを立てる。ついこの前まで、ローソクは1、2本だった気がするのに。小さなケーキに9本のローソクはあまりにも多く感じられた。三女が大きな声で、歌をうたってくれた。次女の熱も、夜にはさがって、食欲もでてきた。
10時すぎ、夫が帰宅。メールで聞いた以外に、今年のクリスマス絵本も決まったという。お祝いのビールでも飲もかというんで、祝杯をあげた。今までで一番収穫が多かったとうれしそうだった。
いろんなことがあった一日だけど、娘の9才の誕生日は忘れられない一日になった。


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