【創作びより】

夢に現われた少年


不思議なことって、起こるものなんだなぁ・・・。
前の日は、めずらしく子供たちが添い寝しなくても寝てくれた。こういうのは、半年に一度くらいしかない。わたしが起きてると、下の二人は絶対と言っていいほど、待ってる。電気を真っ暗にすると、わたしの方が先に寝てしまうこともある(おいおい)。
なので、子供たちが先に寝てくれると、ほっとする。9時から自由な時間が生まれる。買って来た公募ガイドも、やっと見ることができた。ワンポイント童話講座の「ハチャメチャ」ということばを胸に刻み込み、ノートに向かう。すごくゆっくりだけど、アイデアから広げていく作業は、編み物で目をひろっていくような感覚がたまらない。昼間にはない集中力がくる。けど、怖い! とにかく怖い! 推理・探偵ものをやってるだけあって、肩のあたりから、たくさんの目にのぞかれてるような気がしてくる。後ろを振り向くこともできない。結局、2時間でギブアップ。眠さよりも怖さに負けた。ところが・・・。
夢の中で、少年たちがワイワイ騒いでる。恐がりながらも楽しそうに、学校の中を歩き回ってる。覚醒していく頭で、少年達の会話を聞いていた。タイトルまで教えてくれた。まるで、映画館の扉から、そっとのぞいてるようなかんじ。真っ暗で、少年たちの顔はちらっとしか見えない。短い映画だったけど、最後の方だけ2本見れた。
ぼんやり脳がさめると、いつもどおり、布団の中にいた。1本は忘れてしまったけど、あとの1本、少年たちが出てきた方は、ハッキリと覚えていた。タイトルも覚えてる。急いでノートにメモした。
夢でアイデアをもらうのは、はじめてではない。今までも、一つの作品をずっと考えてる時、夢で主人公たちが動き出すことがあった。でも、それは、作品がある程度できてからだった。まるっきり何もないところから、主人公が動きだすことはなかった。しかも男の子……。
いま、ぼんやり考えていたお話は、どれも女の子が主人公。娘3人の母であるわたしは、女の子のほうが書きやすい。行動も会話も細かく書ける。男の子だと、想像で書く部分が出てくるから、ファンタジーでない特に今回のような作品では、控えようと思ってた。なのに夢でイキイキしてたのは男の子……。しかも一人はわたし好み……(笑)。
それでも、冷たいわたしは、男の子たちをノートに閉じ込めたまま、女の子で考えてる筋を2本、同時並行で書き進めた。集中力がとぎれると、もう1本の作品に移る。また途切れると、違う方へ。が、この作業はほんとにしんどい。キンキンするほど脳を使う。逃げ出したくなる。で、男の子たちの作品へ、ふと遊びに行った。すると、女の子たちの作品より、楽しい!進む! あまりの楽しさに、会話がボケとツッコミのようになる。だめだめ…と軌道修正しながら、少しずつ話がふくらんでゆく。暗号などを考えるのも、これまた楽しい。あれぇ、ハマっちゃった…。
もちろん、まだまだ先は見えないし、問題は山積み。完成するかどうかも不安だけど、それでも、物語を編み込んでいく楽しさを実感できて、うれしかった。
原因を探ってみる。どうして、夢に少年たちが現われたのか。また、それを覚えてたのか。テストの前夜などは、眠る前の10分間に暗記すると、脳の深い部分に入っていくと聞いたことがある。めずらしく、眠る前に作品のことを考えたのがよかったんだろうか。しかし……、一番大きな原因は、本人がよく知っている。めずらしく、めずらしく、休肝日にしたからだ。夫が風邪をひいたんで、目の前で飲むのは悪いかなと思って、一滴も飲まなかった。すぐ横にある料理酒に手が伸びそうになったけど、ガマンした。まさか、それが効を奏したなんて!
そこで禁酒宣言。次に朗報を頂くまで、アルコールは飲まない。ただし、お祝い事がある時は除く。飲み会がある時は除く。アサリの酒蒸しは除く……。といっても、月曜にはお祝い事があるし、木曜は三女の誕生日で、また飲みそうだけど。
ワラをも娘をもすがるわたし、これまた夢にもすがろうとしている。夢に現われたのが、少女でなく少年だったことが、しかも好みのタイプだったことが、さらに意思を強くする。
ああ、わたしも年季の入ったおばさんになったもんだ(笑)

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