【創作びより】

バレンタイン秒読み

仕事帰り、娘に頼まれた材料を買いに、スーパーへ寄った。お菓子の材料売場は、本を片手に材料を選ぶ女の子たちで、にぎわっていた。あれこれ迷いたいところだけど、おばさんには似つかわしくない雰囲気なので、さっさとクーベルチュールチョコと粉砂糖をカゴに入れて、その場を立ち去った。
いやだなぁ、年がいくのって(笑) 20年ほど前は、オーブントースターしかないのにスポンジを焼いて大失敗し、あわてて材料を買いに行き、溶かすのも失敗して、最後にはとうとう、市販のチョコを買いにいくというドラマティックな一日を過ごしたこともあったのになぁ。
メッセージを書いたメモを渡すと、職人さんがホワイトチョコで書いてくれる。朝からずっと描き続けていたのか、夕方、わたしが訪れた時には、職人さんは疲れきっていた。それまで淡々とメモとチョコを見続けていた職人さんが、わたしのメモを見て、ハッとこちらを見た。メモにはこう書いていた。
「なみだがでるほど、大好きよ」
にぃくいね、このぉ!! 職人さんが、わたしを見たまま、5秒ほど、呆然としたのを思い出す。臭すぎたんやろか…。いやいや、その頃からコピーライターの素養があったと思いたい。
買い物を終えて、まだ特設会場でフラフラしてると、後ろからおじいさんに「今年は誰もくれへんかもしれんのやぁ」と声をかけられた。し、知らんがな!! かつて、淡い恋をしていたわたしも、今ではおばさん臭プンプン。どんなにあがいても、あの頃のドキドキは返ってこない。
そんなことをあれこれ考えてると、夜、かわいい恋の話も書いてみたくなった。かつては、胸キュンキュンさせてた時期があって、そういう時期はもう戻ってこないほど貴重。だけど、物語の世界なら、もう一度若返ることができる(笑) 子供たちがふとんの上で暴れまくってる横で、原稿用紙に向かった。

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