ライオンは寝ている

連休の一日、多摩動物園に出かけた。その昔は、京王線の高幡不動で動物園行きに乗り換えたのだけれど、JR立川駅から乗車した多摩モノレールには「多摩動物園駅」があるから手間がかからない。手軽な「自然」が人気の理由だろうか、園内はおもに家族連れで混雑している。

いまだ乗ったことはないけれど、ライオンバス、「アフリカ園」の隅を渡るサファリ橋から寝そべっているライオンがよく見える。ライオンは、寝ている。

アジア園ではやはりゾウ。アジアゾウはいつもなんだかもの悲しい。園舎の壁がずずっと動いたのかと思ったら、壁の一部のような、皺よったかたそうな肌のゾウが後ずさる。

目当てのひとつ、ワライカワセミのケージはオーストラリア園の山頂にぽつねんとそれだけ置かれている。笑ってはくれなかったが、端正な、ちょっと頭が大きすぎるきらいもあるけれど、目の力強さにひかれる。

草原を模した居住地でひとり左右に歩き回っていたトラ。日もかげり、そのままで撮ってもぶれそうだったから、ちょっと右側に流し撮り。ぶれた加減が孤独なトラに似合うじゃないか、と山道をくだる。