Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 4

2019-06-22 23:38:37 | 古伊万里
自分の「古伊万里史」を振り返るシリーズですが、テキトーに紹介していますので
決して購入した順序になってる訳ではありません。

さて、今日紹介する品は今から10年以上前、ワタシが初めて購入した「そば猪口」です
当時HPでは、「色絵 花の図そば猪口」として紹介していますが、しばらくぶりで見ると
「槍梅、柴垣、万年青(たぶん)何かは特定できない花、さらには染付で太湖石のようなものも描かれており
染錦手の柿右衛門様式に近い文様の構成になっていることが判ります。






サイズ的にも大振りで、直径が9.7cm、高さが6.5cm、そして高台径が6.2cmほどあります。
ワタシの場合、古伊万里の収集を始めた時点から、「そば猪口」は手を出してはいけないジャンルという意識があり
ウチには今でも古伊万里「そば猪口」は3個しかりません。
ワタシとしては、このジャンルは専門のコレクターが多く、しかも底なし沼のような世界であるというイメージがあり
できるだけ「そば猪口」を無視するようにしていたのは確かです。



では何故このそば猪口を4万円近くの大枚(当時)を出して購入する決心をしたのか?
単純に綺麗な色絵だったから、というのが最大の理由だったように思います。
結局のところ、華やかでありながら和様の落ち着きを持った色絵の文様の魅力に負けた、ということかも知れません。



ワタシにとっては未だに、「そば猪口」= 小さくて高い、というイメージが残っており
骨董市でも「そば猪口」をじっくり手に取って見る事はありません。(偏見ですな・・・)

ちなみに、古手の業者さんはこの手の上手の染錦を「元禄長崎立ち」と呼ぶようですが、はっきりとは判りません。

酒田をちょっと散歩 12

2019-06-21 20:16:44 | 古伊万里
 散歩シリーズですが、今回は駅前界隈ですが名所旧跡は登場しません
あくまでも個人的な好みで撮った場所の画像ばかりですので、多くの人にとっては面白くないと思われます。

まずはレンタカー屋さん(昔は「七号線」という老舗のパチンコ屋だった)の裏手にある稲荷神社からスタートです
この辺りは昔は「鷹町」と呼ばれていたようです。


この神社の筋向いにある寂れた飲み屋の雑居ビル


酒田駅前のジャスコ跡地はずっと空地で、再開発が何度か頓挫したものの、ようやっと再開発中です


駅を出て右側の小路にある昭和レトロな雰囲気の飲み屋さん


この飲み屋さんの通りを北へ向かうと、「福徳稲荷神社」があります


駅前の通りを中に入るとそこは車一台しか通れない小路の宝庫です






個人的に細い通りが好きなもんで紹介した次第ですが、一歩間違うと不審者でありまして
「んっ!、怪しいやつだニャ~」と猫が見ておりました


もう一匹も「絶対怪しいニャ~」と言っている気配ですね


地震

2019-06-18 23:51:09 | 日記
久々に大きく揺れました
酒田は震度5弱でしたが、結構な揺れで、事務所の花瓶が落ちて粉々になったり
小さなサーバーが一台転倒したり(幸いにして壊れていませんでした)
一部のお店では酒の瓶が落ちたりしたようですが、大きな被害はありません。

ちなみにウチの古伊万里は全部無事でした

酒田をちょっと散歩 11

2019-06-16 19:46:06 | 散歩
散歩シリーズですが、今回は番外編のようなものです
特に地域を限定せずにワタシの大好きな「板塀の路地」をいくつか紹介します。
板塀(出来れば黒がベスト)だけならそこそこあるんですが、やはり細い路地に隣接していることが重要で
ワタシはこの景色に妙な郷愁というか魅力を感じています。

まず最初は本間美術館の南側の路地です。北側の通りにも同じように板塀がありますが、細い通りではないのでコチラをチョイスしました


コチラは本間美術館の裏側の通りの路地です


駅から歩いて数分のところにある路地


コチラは「おくりびと」のロケでも使われた「荒木米穀店」近くの路地


ここはウチの近くの路地なんですが、途中から右に曲がっており、出口が見えない点がいい感じです
折りしも雨だったんで、実にいい風情になりました。(自己満足)


こういった板塀はいずれ姿を消して行くんでありましょうか。

回想の古伊万里 3

2019-06-16 12:04:09 | 古伊万里
かつて別の場所で紹介した古伊万里を再登場させるシリーズの3回目です

古伊万里の世界では時代に合わせた分類(学芸員とか研究者の分類)と、業者さんにとって都合の良い分類が存在し
初期伊万里などは共通な分類ですが、寛文様式だの延宝様式だのという学術的な分類よりは
「藍九谷」、「藍柿」「古九谷」、の方が判りやすく、かつ商売上都合がいいという面もあるように思います。
古伊万里に興味を持つと、「藍柿」はどんな品を言うか、その基準は?、といった疑問にぶつかります(ワタシもそうでした)
普通に考えれば、「延宝~元禄あたりの上手の染付の品」というのが藍柿だとは思いますが
その基準は人によって違うというのが現実のように思います。

前置が長くなりましたが、今回はワタシが「藍柿」の基準と思っている品を紹介します


HPでは「盛期伊万里 染付桔梗の図六寸皿」として紹介しましたが
小木先生の「新集成 伊万里」の222ページに「草花文皿」として同手が紹介されていますので「草花文皿」とします
薄く上品な発色の染付と繊細な絵付けがいかにも盛期の伊万里を思わせる品だと思っています。

恐らくは延宝期の品であろうと想像されますが、なんと言っても繊細で完成度の高い絵付けが特徴で
↓の画像は見込外側を拡大したものですが、信じられないような見事なバランスで絵付けされています。


裏面は一般的な唐草繋ぎですが、盛期らしい丁寧さが見えます


藍柿という曖昧な感覚を自分なりに理解するのは、結局のとこと目線を上げるしかないと思っています
ついでながらこの品は裏側に1.5cmほどのニュウ(表に通っていない)のある傷物ですが
古伊万里は安くなったとはいえ、ワタシには完品を入手する不可能な品でもあります。