Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

真贋・考

2022-04-25 23:41:31 | 日記
 そこらへんをゴソゴソやっていたら、20年以上前に八重洲ブックセンターで購入した骨董関連の本が出てきました
「真贋・考」
著者の松浦潤という方は「美濃陶磁器フェスティバル」をはじめ、数多くの美術展をプロデュースしている人のようです
本書の内容はというと、日本における贋作事件を扱ったもので、加藤唐九郎が作った「永仁の壺」事件や「佐野乾山」
平成6年に起こった「佐伯祐三贋作事件」、昭和39年に白木屋百貨店で開催された魯山人作品の即売会の品の多くが贋作だった事件等
真贋に関わる事件について、その背景や経緯について実に興味深く描かれています。
「永仁の壺事件」では小山富士夫が責任を取って文部技官を退任したものの、「魯山人贋作事件」の場合は
箱書きをしてお墨付きを与えていたは秦秀雄さんだったようで、秦氏はこの件については非を認めなかったようです。
真贋にまつわるエピソードを判りやすくまとめた内容ですので、個人的にはとても興味深く読めました
骨董好きなら一読する価値はあるかと思います。




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4 コメント

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酒田 (遅生)
2022-04-26 08:30:37
松浦潤の古陶磁真贋関係の本は3冊もっています。が、この本は持っていません。
上の本にも、永仁の壷事件のことが端々に出てくるので、まとまったものを読みたいと思っていたところでした。
この新書がそれだったのですね。
真贋関係の本はどさっと持っていますが、松浦潤の物は他と一味ちがいます。かなり突っ込んで書かれています。
どんな人なのか興味があります。
確かに、「美濃陶磁器フェスティバル」という催しはあろます。けれど、それに関係した人とは考え難いのですが・・・
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2022-04-26 09:21:37
私は、この本は持っていません。
私は、陶磁器の贋作について書かれた本を、あまり持っていませんが、断片的に書かれたものはあちこちで読んではいます。

ただ、最近、年を取ってきて情熱が薄れてきたせいもあり、あまり真贋に固執しなくなってきたように感じます(~_~;)
あまり真贋にばかりこだわってきますと、美の本質を見失うのではないかと思うようにもなってきたからです(~_~;)

魯山人の真贋だって、魯山人の「真」とは、魯山人本人がどこまでタッチしたものを「真」と言うのかの問題もありますよね。
そんなところも議論すべきなのかな~と思ったりもしているところです。
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遅生さんへ (酒田の人)
2022-04-26 20:34:19
松浦潤氏ですが、この本のカバーの紹介文に書いてあったのを引用しました
昭和26年生まれで、愛知県の出身だとか

有名な贋作事件については他の書籍にも出てきますが
確かに松浦氏の書籍は知られざるエピソードも掘り起すことで
より事件の背景や真相を深掘りしているように感じます。
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2022-04-26 20:46:56
真贋というのは骨董の世界では避けて通れない面がありますが
鑑定する方も人間ですから、「絶対」はないんでしょうね。
真作と贋作では経済的な価値は比べようがありませんが
品物としての魅力は経済的な価値ほどの違いはないと考えるべきかも知れません。
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