堺北民主商工会

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理想が現実的!

2006年08月25日 11時17分15秒 | 世間の話
 親による幼児虐待死、設備点検不備や欠陥設備による事故死、集団リンチによる暴力死、飲酒や居眠り、スピード違反による交通事故死、経済的理由による自殺死、独り身の孤独死、民族対立による内戦死、イラクやイスラエル、ヒズボラでの戦争死や虐殺死、等など毎日のように「死」を目にする。人は持って生まれたその人のDNAに刻み込まれた生存年数を生きてこそ人は「人生」をまっとうしたと言えるのではないだろうか。前述した「不幸な死」の原因を探し、その根絶を追及し、解決する事こそ大切なのではないか。このような事を言うと必ず、どこかから直ぐ「出来もしない理想ばかり言っても仕方ないじゃないか」と言う声が発せられる。あるテレビ番組で爆笑問題の太田氏が次のような発言をしていた。模擬国会を想定して本国会に「日本国内にある米軍基地の全てを「畑」にする法案」を提出します。そして、この法案の審議(質疑応答)の中で彼は「理想を語り続ける事が現実的だ!」と主張していた。この考え方は非常に興味が持てるし、正に、同感である。そして、争いなどの解決方法としてひとつだけ確かな事が言える。それは「暴力や武力・戦争」によっては絶対に根本的な解決は有り得ないと言う事だ。
 先の第2次世界大戦で中国・韓国をはじめ東南アジアの人々を日本軍は1,000万人以上殺戮し、日本国民の300万人以上を犠牲にした。その日本人の中には若い青年も数多くいた。死んでいった若者の母親の中で本当に「お国のために死んでくれて有難う」と喜んでいる母親が果たして何人、居るだろうか。象は子象(小象)が死んだ時、あの長い鼻で子象の体を何時間も何時間もまさぐりまわす。そして、その象の群れ(一団)は母親象のその仕草を少し離れた所からじっと眺めている。ついに子象が屍である事を母親象が悟った時、その母親象はやさしい目から一筋の涙を流し、群れに戻って行く。また、猿は子猿(小猿)が死んだ時、何時間も何日も死んだ子猿を首や肩に担いで群れと一緒に、生活する。しかし、子猿の体温が奪われ、我が子が死んだと覚悟した時、黙って静かに地面に置いて行くと言う。この行動や情景を頭に想い浮かべた時、切なくて、悲しくて涙が次から次ぎへと止めどなく溢れてくる。
 「酒や遊び、好きな事をして面白、可笑しく生きたらええやないの」という人も多い。でもこのような人たちに呼びかけたい。この世に生まれ、一度しか無い人生だからこそ、もっと「命・政治や経済、社会の事」を考え、関わって行こうよ!その生き方こそ「人間として」生きているのではないだろうか。