ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

いろんなことがある

2010年09月08日 20時42分26秒 | 日記
外出するときには、ドアの外ノブには錠前をかけています。
それが、2階に移ってからはかみ合わせが悪くて、錠前が入らない。
大家さんに一度言って直してもらったけど、効果なし。
それを、今日職場で話したところ、
昼過ぎに「さちえ、センター長が呼んでるよ。」
行ってみると、

「今から家に行って、カギを直してもらっておいで。」
センター長の奥さんのピーキレイネ(ピーは年上に対して使います。お姉さん、のような感じ)が頼まれて、
センター所属の大工さんまで連れて、家に行ってくれました。
ちょっと話したら、こんなにしてくれるセンター長にありがたい気持ちで一杯。

職場の人を2人もつれて、カギを見てもらうと、
最初は閉まらなかったカギが、いろいろやっているうちに閉まりました。
カギには、コツがあったっていうこと。
一同、「なーーーーんだ!」という感じ。

そこからが。
ピーキレイネがなにやら早口でまくし立て始め、
聞き取れるのは「帰る」「センター」「さちえはここにいる」
何が何やら分からずに、戸惑って、それでも必死で理解しようと頭をフル回転させていると、
「タムガーン!!」(=仕事!!)
仕事があるのに、こんなことで時間をとらせて、って言ってるのかな?
先に帰るから、さちえはもうセンターに戻らなくていいと言っているのかな?
何となくの内容が分かっても、「イエス」か「ノ-」での答えを迫られると
何となくの理解では大事な返答はできないのです。
「コートーカ マイカウジャイ」(ごめんなさい、わかりません)
と言ったところで、イライラして大きな声を出し、
「さちえにもっとタイ語を教えてもらわないと!」
これははっきりと聞き取れてしまった。
そして、さっさと歩いて行ってしまった後ろ姿に、
大家さんのピージョーもかわいそうに思ってか
「さちえは分かってないみたいだよ!」と声をかけてくれたけど。

「迷惑かけてすみませんでした。」と謝りつつセンターに戻ると
みんなが、「どうだったの?」と心配してくれています。
センター長も。
ピーキレイネは 疲れ顔をして、ため息を大きく吐き出し しかめ面で、大きな声で説明します。
会う人会う人に。
私の口ぶりをまねて、さちえはちっともわからなくてこう言ったんだと。
なんとなく見せ物になっている気分です。
「さちえにタイ語を教えてもらわなきゃ。先生はいないの?」
これがまた、はっきりと聞き取れてしまったから、よけい悲しい。

心の中では、言いたいことはたくさんあります。
私にとっては、人によって、話すタイ語の分かりやすさが全く違う。
ピーキレイネは、独特のしゃべり口調で、実はいつも何を言っているか聞き取れない。
方言もある。早口もある。
ゆっくりと話してくれたらもっと分かるのに。
1回目で分からなかったら次は言い方を変えたり、単語を少なくしたり、
2回目、3回目、と、わたし側に近寄ってくれたら私の力でも理解できるはずなのに。
だけど、1回目も2回目も3回目も、言い直すたびに、同じ早さ同じ言葉、だんだんイライラした圧迫感をこちらが感じるだけで、
全く近づいてくれない。
自分の話し方がわかりにくいのかもしれないとは、全く思ってはくれない。
カギにはコツがあったかもしれないけれど、1階にいたときにはするりとしまったカギだった。
外国人の私に、こんな妙なコツがいるつけ方をしたカギ。
「仕事があるのに!」と大声で言いながらも、帰ってきて仕事らしき仕事をしていないピーキレイネ。

だけど、どれ一つとして絶対に言えない。
言うだけのタイ語も持たない。

どれだけ大変だったかを大きな声で説明するピーキレイネの隣で
だんだん、顔に笑顔がつくれなくなってきていたとき、
いつも私に優しく話してくれる ピードン(ドンさん)が
「さちえ、心配いらない。タイ語の勉強が出来るように、タイ語の先生を
何人かでちゃんと探してあげるから。」
いつものことだけど、ドンさんは、ゆっくりと言葉を噛むように話します。
だから、私でも一発で分かります。
「カウジャイカー」(分かりました)
「カウジャイナ。 ゲンマーック」(わかったのね。上出来よ。)
分かる早さで話してもらえたこと、上出来よ、の言葉に胸が詰まる。

ピーキレイネは疲れていたみたい。今日とても。
ここに来てから、いつも楽しくおしゃべりしてくれていたピーキレイネが
私はとても好きだっただけに、今日はすごく傷ついていく気がしました。

もし、日本だったらどうだろう。
その国の言葉がまだうまく使えない人をこんなになじることがあるだろうか。
単身で一人やってきて生活をともにしている外国人を、
この職場から給料をもらっているわけでもないボラティアで来ている人間を
言葉が通じないじゃないのと なじるだろうか。
ない、絶対ない。
この激しさがタイ人の気質の一部なんだ。
こんな一面をもってるんだ。
センターで涙を落とさなかっただけ、頑張ったと思うぞ、と自分を励ました残りの勤務時間。
忘れっぽいのが私の悪いところであり、かついいところ。
だから、寝て少しずつ忘れて、またピーキレイネをだんだん好きに戻ろうと思う。
それに、これしきのこと、みんな経験している、きっと。
世界中にいる仲間も同じ経験をしているんだ。


夕方、そんなことを考えていると、大家さんの ジョーさんが、天井の小さな穴の修理に来てくれました。
手には日本語のポケット辞書。
「さちえ、この本を買ったのは、さちえとしゃべるためだよ。」
私と話すことを考えて、本屋さんでこの本を手にとって考えているジョーさんのことを想像して
胸がぎゅうううです
しついこいくらいにお礼を言ってジョーさんが帰ったあと、今度は奥さんのミアオさんが。

「さちえ、ごはんつくったのよ。タイ料理よ。食べて。」
とゆーーーーーーーーーーーっくりゆーーーーーーーーっくりと話してくれます。
まるで子どもに話すように。
私がゆっくりと話せば分かると思ってくれているんです。
昼間、私がピーキレイネからまくし立てられ理解できない様子を見ていて、夫婦で話したのだろうと思います。
ご飯を食べる間、ずっと横にいて、料理の説明をしてくれるミアオさん。
食べながら、我慢できず涙がポタっと落ちました。

   

どんなことがあったって、いい人の方が絶対に多いんだから
沈んだり浮いたりしながら、「好き」を蓄えていこう。
ちゃんと、タイ大好きになって帰れると思う。


素直にうれしい

2010年09月07日 23時48分06秒 | 日記

総会やらなんやらで、しばらく家を空けることが多かった最近。
しばらく職場に行ってなかったからこそ、見えたものがありました。


久しぶりに教室に入ったとき、保護者のみなさんが
「クルーサーイ!」
「ずっと見なかったじゃないの!」
「どこに行ってたのよ!」
「本当にずっと来なかったからさびしかったじゃないの!」
と、一斉に言ってくれたとき、
びっくりして、そして 心からうれしくて、
ここには、私の居場所があるんじゃないの、と思えました。

毎日いろんな教室を回り、ある日突然(私にしたら突然)
子どもたちがいないときもあるので、
子どもたちや親からしたら、週に1~2度会うか会わないかの存在の私。
それでも、話題にしてくれていたんだ、と
居場所なんかないもーん、とどこかすねていた自分を反省です。
普段、目を合わせることもなかった保護者や子どもたちでも、
実は、ちゃんと私を見ていてくれたんだと、素直にうれしい。




夜は、副センター長に誘われて、食事に連れて行ってもらいました。
副センター長は女性。2人。
「食べなさい、たくさん食べなさい。」
「コレ、辛くないから、すべて食べなさい。」
「さちえはおいしそうに食べるわね。」
と、イサーン(東北)名物ガイヤーング(ニワトリのあぶり焼き)を
お皿にどんどん載せてくれて、
私一人で、ニワトリ一匹平らげたんじゃないかというくらいの食べっぷり。



二人ともとても親切で、車から降りると、
「気をつけて、危ないから。」
とわたしの手を握り歩いてくれます。
はじめの頃は、このタイ人の女性同士の親密さにびっくりしたけど、
今では、手を握られたり、肩を抱かれたり、顔を触られたり、
親しげに触られるのがちっとも嫌ではなくて、むしろうれしく思うようになりました。
もともと末っ子、年の離れた兄と姉なので、ほぼ一人っ子状態で育った私は、甘えんぼうなところがあるので、
こういうかわいがられ方は性に合っているみたいです。

「夜だけど、遊びに行くわよ。」
と、夜もやっている タラートポンラマイ(果物市場)というところに連れて行ってもらい
ドリアンを買って、3人で 公園でもぐもぐ。

私のために一生懸命ドリアンを選んでくれる2人。



「さちえ、今度はまた違う店に行くわよ!」
という二人の言葉が、本当にうれしい。
まだなーんの役にも立ってない私を、本当にかわいがってくれています。
保護者にも、子どもたちにも、センター長達にも、応えたいなあと思う今日です。

これはまさに、私のための目覚まし時計です。

2010年09月06日 22時35分25秒 | 日記
起きられない!!
朝が弱い私。
日本でも悶絶しながら起きていました。
家を出るはずの時間ちょっと前に起きることもしばしばで
5分や10分で用意してスピード出勤することも。

訓練所では朝の集いから始まる一日。
最初は起きられるんだけど、慣れてくるとだんだん起きられなくなり、
最後の方は、みんなが部屋を出る頃に起きて、慌てて用意し、
朝の集いにギリギリに滑り込んで、班長や副班長に心労をかける生活でした。
班長・副班長ごめんなさい。
あのときは、班のみんなが
「サッチー起きてる?」と声をかけてくれて、、、ありがたかったなあ・・。

こちらに来て、最初は緊張して起きられるんだけど、
だんだん起きられなくなり、
バンコクでも語学が始まるちょっと前に起きて、
あわててタクシーで駆けつけること 1回。
遅刻してしまったこと 1回。


そして、任地 コンケンでは
まだ遅刻はしていないけれど、朝、家を出るはずの時間15分前に目覚めること数回。
目覚ましは、止めた形跡がありません。
なんでーーーー??
鳴ってたっってこと???


朝がぱっちり目が覚める人には、全く理解できないでしょうが
本当に頑張っておきようと、目覚ましを遠くに置いたり、
寝る前に何度も口に出して暗示をかけたり、
いろいろがんばっているのです。
だけど、だめーー
目覚ましが 目覚まし音が聞こえなくなってきた!


夜も10時には寝るようにしています。
暑いのと、分からない言語の中で気を遣っているので
思っている以上に毎日疲れてしまって、10時に寝るようにしています。
そして、7:00に起きるのが、なぜできないのか?!
自分でもいやになっちゃいます。 このネボすけが!!



それで、時計を買ってきました。
市場で物色。

  



ここに並んでいる小さな時計にきめました。
これなら、どこかに旅行するときも持って行けるし。
  



家に帰って使ってみると、いい音が響きます。
 ピピピピピピピピ!!!!!

 ヨシ!
 これで 明日から目覚まし時計ダブルパンチだ!
 起きろよ、さちえ~!
 もう、訓練所じゃないんだから、誰も起こしてくれる人はいないんだぞー!

  



 ピピピピピピピピ!!!!!
 あれ、ボタンを押したけど、止まらない。


 ピピピピピピピピ!!!!!  
 まだ、鳴ってる! 
 ぐりぐりぐり~っと ボタンを強くねじ込んでみます。


 グギギギギギギギギ!!!!!!
 変な音になっちゃったー  でもまだ鳴ってます!


 こ、、、、これは。。。
 ボタンを押しても止まらない魔法の時計?


とめても止まらない目覚まし時計。
ってことは、電池を抜くか、目覚ましの針を動かすかしかないわけです。
おお、なんという目覚まし時計!!
そんなことしてたら、絶対目が覚めるじゃないか!!


タンブン

2010年09月05日 23時43分18秒 | 日記
センターでの写真をネットに載せる許可をもらいました。
多少話が複雑で、しゃべって通じる気がしなかったので、紙に書いてセンター長に読みながら見せました。
すると、 職員の写真OK  センターの写真OK
 子どもたちの写真は一人だけが写っているものはNG 
 だけど、私と2人とか、他に写っている人があればOK だそうです。





さて、
お坊さんに ものをあげたり、お金をあげることを タンブンと言います。
タンブンの直接の意味は 徳を積むということ。
お坊さんに差し上げることで、徳を積む気持ちがあります。
タイでは、お坊さんはとても 尊敬すべき存在です。
女性がさわるのもいけません。
バスの席は一番前のいい席は、お坊さんの席です。
道をお坊さんが歩いてきたら、立ち止まってお坊さんが過ぎるまで待ちます。

タンブンのために、お寺に行ってきました。
お寺は ワット といいます。
前日に、センター長から
「さちえは宗教は何だ?」と聞かれ
「う~ん・・・ 仏教・・・」
と自信なく答えました。
うちには仏壇があるけど、そんなにいつも仏教のことをおもっているわけではない。
同じ仏教といっても、タイ人の厚い信仰心に比べたら
「仏教です」なんて 言うのも遠慮してしまいました。

「神道じゃないのか?」と聞かれてまた言葉に詰まります。
たしかに、神社も行きます。
太宰府天満宮のお守りももってます。
初詣にも行きます。
要するに、日本人の多くは、宗教のいいところ取りです。
 初詣に神社に行き 
 家には仏壇があり、
 神棚がある家もあり、
 結婚式は教会で挙げる。
こういうのは、敬虔な信仰者には信じられないことだと思います。




さて、お寺に行く日。
 朝からみんな、とてもおしゃれしていて きれいです。


  

 お寺に着くと、お供え物の準備です。



 このお金が刺してある串の根本を見てみると・・・ お米でした。



 お母さんに チュッってする姿。
 かわいくて、もう一回とリクエストして写真を撮らせてもらいました。
 


 まずは、センター長がお坊さんに何か話し、ひざまづいて拝みます。この方は親子で 仏様の前で拝みます



 お坊さんのお説教らしきものが始まったら、みんな 手を合わせたり
 頭を床近くまで下げて拝んだり。
   

 私も見よう見まねで 同じことをします。
 となりにいる 職員の ニムが ずっと教えてくれました。

 

  
  
 この方も職員。
 お腹の中に赤ちゃんがいます。 なにを願っているのかな。



 コレが終わったら、みんなで塔のような所まで歩きます。
 行進です。



     

 この女の子がどうやらメインのよう。
 どうやって選ばれるのか、きっと羨望の的だろうな。
 きれいに着飾っています。



 塔についたら、みんな靴を脱ぎ、塔の周りをぐるぐる歩き出しました。
   
 
 え? ここ、ほぼ、外だけど、靴脱ぐの???
  みなさん 当然のように 靴を脱いで歩いて行きます。
 私も同じくやってみます。

 
 ガラスの破片が落ちているので、拾って隅に置いたり、
 石ころで アイタタと言ったりしながら
 はいていたストッキングもビリビリです。
   
    「あ・・足の裏いたーーーい」



 昨日作ったお花やろうそくをもって、少年僧を先頭に歩きます。
   

  
  

  
  左側の白い服の女性が副センター長
  紫の服の女性が 第2のカウンターパート。ピティンさん。買い物やいろんな面倒を見てくれる優しい方です。 
 

最後はみんなで記念写真。この全体写真さりげなく私も入っています。
いつシャッターが切られたのか、もう撮影はおわったのか、わからない記念撮影でした。
だからみんなあっち向きこっち向き。いつもこんな感じなのかな。  笑
 


  


 カメラをもってきている人もたくさんいて、やはり、特別な行事らしいです。


 特別な日なので、お寺に行ったあと、午後はなにもなし。
 お寺の存在がとても大きなタイです。

お寺に行く前日

2010年09月04日 17時59分18秒 | 日記
このセンターに来たばかりのこと。
「さちえ、明日はお寺に行くのよ。」
と言われました。

なにがなにやらわからないけど、
どうやら、特別のことのようです。

明日、お寺に持って行くためのいろいろなものを準備します。
女性陣は、お花やろうそくを準備。


ろうそくを棒のようなものに結びつけているのがこの2人。
  
   にこっ。


私はお花の準備に混じりました。     わき あいあい  わき あいあい
 
  
このお花は ブーアというお花です。
蓮の花みたい。 蓮の種類かな。

閉じている花びらを1枚ずつ開いて きれいに折りたたみ、
お供えするお花を作っていきます。
いつも私に優しく声をかけてくれるドンさんの隣に座り
ドンさんの作っているお花をじーっと見て

  

分かったぞー よし、私もやってみよう。


作り方
 ①ブーアを持ちます。
   

 ②花びらを 1枚開いて、斜めにおります。
   


 ③反対方向からも、また斜めにおり、3回折りたたみます。
  すると、こうやって とんがります。
   


 ④花の下にしっかりとつっこんで、元に戻らないようにします。
   



 ⑤これをずっと繰り返していくと・・・・
   

  できたーーー!


  バケツの中のつぼみだったブーアは こんなに華やかになりました。

 

そうか、これをもって、お寺に行くんだな。

びっくりしたことを受け入れる

2010年09月03日 22時57分34秒 | 日記

ここで、びっくりしたこと。
決して悪口のつもりはありません。
見たまま、そのままを伝えたいと思います。





【その①】 予定表がない
 あれ?? 午後から 教室に生徒がいなかったり、
 朝は毎朝中庭で先生と生徒で歌うのが日課なんだなと思えば、今日の朝はごみ拾いに行ってたり
 いったい 週のスケジュールはどうなっているんだろう??
 年間のスケジュールは?
 と思い、聞いてみると
 「マイミー!(=ないよ)」
 ええ?? じゃあ、どうしてるの? どうやってわかるの?
 と聞いたら
 「覚えてる」
 だそうです。
 いや、ぜんぜん理解できない。
 私なんて、覚えられるわけないし、
 毎朝、「今日はなにするの? みんないつもの場所にいるよね??」
 と、どきどきしながら教室に行ったり、事務室に行ったり、オロオロ ウロウロです。
 一応、年間の予定表のようなものが大きくホワイトボードに書いて貼ってあるので、
 それを頼りにするかと思ったけど、休みの日が間違ってるのを発見。
 近くにいる人に言ったけど、笑ってるだけ。 気にしてない様子。
 この年間予定表もあてにならない。
 このとおりにしていると、出勤したら誰もいないとか、休みと思ったら仕事の日だったとか
 大きな間違いをしてしまうぞ。きっと。
   急な予定変更の苦手な、自閉症の子は、これで 大丈夫なのだろうか?
 
 






【その②】 危険物放置

ここが教室の一部。
 

床をよく見ると、、、、  これ ホッチキスの芯じゃ・・・
タイでは、みな 室内を裸足で歩きます。
ちょ・・ ちょっと・・・ あぶないんじゃない?
刺さっちゃうじゃないの!!
 

別部屋ではこんものも。 針じゃないの!
 

ゾゾゾ~っ と悪寒が走って、ほうきで せっせと掃除しました。
「あら、クーサーイ(クルーサーイ=さちえ先生) 掃除やらなくていいわよ。
 親がやるから。」
と、お母さん方に言われながらも。
いや、いや、緊急に ここ掃かないと 足の裏に刺さっちゃうって!
と思い、せっせとほうきがけ。
だけど、あせってるのは私ばかりで、
親も先生もあまり気にしてない様子。

先生も、プリント類を止めてあるホッチキスを外したら、床にポイッ 次から次に。
これじゃ、掃除しても一緒かなあ・・・。

勉強に疲れた子が、寝ちゃう時もあります。
ここでは、タイルの床でごろんとするのは、ごく自然なことです。
だけど、ホッチキスの芯が気になる・・・ 落ちてないよね??
  
  かわいい寝顔。 つかれて寝ちゃいました。





【その③】 職場に 誰でも来ている

 みなさん、
 子どもをつれてくる。
 夫を連れてくる。
 けっこう誰でも連れてきています。
 職員なのかな、と思ってあいさつしたら、旦那さんでした。
 どうも、奥さんが妊娠中なので、「手伝ってよ」って感じで 連れてこられたみたい。
 だけど、特に何するわけでもなく、、、、インターネットしたり、おしゃべりしたり、のんびりしてたり・・
   
 すごく のどかな雰囲気。
 次の日もです。
 よく、来るみたいです。
   素朴な疑問、この旦那さんは、いったいなんの仕事をしているんだろう??
 
 




【その④】 放課が早い

 このセンターでは、放課後と言われる時間が早い。
 3時には完全に帰っているし、だいたい 1時以降はちらほらしかいない。
 それも、連休の前は午後全員帰ってしまって、生徒がいないときが多い。
 午後の時間がゆっくりとあるので、先生達は子どもたち一人一人の教材を
 ちゃんと作れます。
 それには、感心。
 毎日、今日来た子どもの次の日の課題を午後の時間を使って準備です。

 一人ずつの、宿題をパソコンでプリントアウトする先生。
 

 今週なんて、月曜日から金曜日まで一週間、午後は生徒を帰して先生達は事務処理です。
 一人一人の教育計画をチェックしたり、必要書類をそろえたり、
 教材も作っている様子。
 今週一週間かけて、午後はずっとその時間です。
 どうりで、このセンターは、教材が充実している!

 日本では、授業の準備や教材を作るのは、5時からの仕事でした。
 部活動の顧問をしている先生なんて、6時半や7時からが明日の準備のスタートです。
 これじゃ、授業へ力を入れられないよ・・・
 日本の学校は、忙しすぎて、教材研究したり、授業準備する暇が全く用意されてないと言っていい。
 日本の教師は時間に追われ、毎日、切羽詰まっている。
 子どもの話をゆっくり聞く時間もない。 
 普通学級を受け持った時、特に思った。 
 時間に追われ、雑務に追われ、次々おこる問題や対応に追われ
 本当にやらなくてはいけない授業研究と、生徒への関わりが後回しになる毎日で
 自分も命を削って仕事をしてるように思った。
 寿命は確実に縮んだ、と思うほど、日々 時間との戦いだった。
 先生達はみんな疲れていると思う。

 このゆとり、日本にもどうにかならものなのかな。
 時間のゆとりは、気持ちのゆとりで、子ども一人一人をよく見るために、
 教師になくてはならないものだ思う。

 



【その⑤】  なんでもそこらに放置

 タイ人は片付けがあまり上手じゃないみたい。
 先生の部屋はこうやって 物がたくさんあって、この辺はタイ人気質な気がします。
 ウィキ先生もそうだったし、いろんなタイ人宅を外から見ていても
 庭の感じとか、雑然としています。
  

 それに、ポイ捨ては当たり前。
 市場で、果物を味見させてもらったら、その皮は、「その辺に捨てて」と言われる。
 市場は、足下に、果物の皮や、焼き鳥の串、食べ物のかすがいっぱい。
 だけど、それを食べて生きる昆虫や、犬 猫。
 それを分かってて、その辺に捨ててるってのもあるみたい。
 日本では 悪とされる「ポイ捨て」 だけど、 捨てているのではなく、
 必要な生き物にハイと 渡しているのかもしれない。
 そうかー 無駄はないんだ。

 以前、中国に行ったとき、その辺になんでも捨てちゃうのを見てびっくりしたけど、
 タイも同じく。
 窓から、食べ残しを投げ捨てるも、当たり前の風景です。
 実は、アジアの多くはそうだと思う。 
 日本にいると分からないけど、そんなものなんだな。
 悪でも何でもない、ただの 循環。 ふーむ、なるほどです。

 だけど、食べものに関しては循環するけど、タイヤが転がっていたり
 私のセンターでも、窓際に プラスチックのコップが転がっていたり
 ベランダに扇風機の羽根が転がっていたり、
 何でも 転がっているのは、 これから先、どうなるんだろう?

 
  あれ? ビニールに入ったごはん。 ここになぜ?







【その⑥】 保護者がいても、授業中でも関係なし。

 好きなときに フルーツを食べ、電話に出る。
 子どもに教えながら、「ドリアン食べる?」とドリアンを取り出す先生。
 親も見てるけど、別に びっくりもしてない。








【その⑦】壊れたまんま

 教室から見える、中庭。
 ここで子どもたちが遊びます。
 子どもには当然大人気のブランコもあります。
    

 よく見ると、ブランコを支える片脚は 壊れていて 立てかけてあるだけの状態。
  

 あ・・・ あぶないんじゃ???

 私の部屋の水道も、水が横に飛んできます。
 壊れてるんだけど、それも そのまま。

 外国に行くと、看板の文字の1つがおっこちていてもそのままとか
 間違った文字でもそのままとか、よく見る光景です。
 タイでも、壊れても、 そのままのものが とても多い。


 危険への認識って、低いです。
 車のとばしすぎ、車間距離のなさ、ノーヘルバイクなど、外国ではコレもよく見るもので、
 それらにも、危険認識の甘さが表れてると思います。

 教室で言うなら、たとえばコレ。
 このコード。
 私も何度足を引っかけて つんのめったことか。

    

 白いテーブルは、生徒の学習するときのものです。
 こんな場所で勉強??
 私だったら、このコードで遊んじゃうな。
 そして、歩いて転んじゃうな。

 
 ベランダに長いこと放置されている、この扇風機の羽根、風で飛んで下にいる人の頭に落ちたりしたら、大変なことになると思うんだけどなあ・・




このセンターはかなりの設備を整えています。
日本と比較しても、すごいと思うことが多々あります。
だけど、それでも、環境設備(職員次第でどうにでも改善できるもの)に
問題がある気がしてなりません。

だけど、これら、すべてお国柄もあります。
 国の気質だったり、文化からくるものだったり。
今の私の疑問は疑問として、大事なもの。
だから大切にもっておいて、
よく様子を見てから、言った方がいいと判断したことは言う、伝える。
介入するべきではないと判断したことは、そっとしておく。

判断が難しい今は、ただ、様子を見ることにします。

自国のものを否定されることは、とてもいやなことだから。
まずは、すべてそのまま受け入れる努力をしてみます。


教材の豊富さ、ゆとり、人同士のあたたかさ、明るさ、
ほかにも、いいところがたくさんで、いいところの方が多いのは今の時点ですでに分かってます。




おまけ
【プチびっくり】

 パソコンの普及率は、このセンターにおいてはすごく高いです。
 みんな、自分のノートパソコンをもっています。
 タイに来る前に、「任国にパソコンを持っていったら、現地の人から
 ちょうだいって言われることがあるから、JICAのステッカーを貼って
 おいたらいいよ。これは、JICAのパソコンだから、あげられない。って言えるから。」
 なーんて言われてたのに、タイほどの大国になると、違います。
 それで、驚いたのが、デスクトップの画像。
 ほとんどの人が、自分の写真をデスクトップ画像にしていること。
 そして、「これ、いいっでしょ。」と嬉しそうに見せてくれます。

 日本では、自分の写真をデスクトップにするっちょっと恥ずかしいかな、あんまりないかもだけど、
 ここでは、一人かっこよく、まるでモデルのように気取った気に入りの
 1枚をデスクトップにしています。
 携帯の待ち受け画面も同じく。
 最初は、見ちゃいけないものを見ちゃったと思ってしまいました。

 かっこいいだろ? あたし、いけてるでしょ?って感じで、タイ人の皆さんの
 素直さ、ストレートさがかわいい。 かわいくて 笑っちゃう。

私の部屋

2010年09月02日 20時46分54秒 | 日記


私の住むアパート。 
前任者も住んでいたアパートで、大家さんもまた日本人に貸したいと思っていたのだそうです。
だから、私にとてもよくしてくれます。
1階の部屋に住んでいたのですが、2階があいたので2階にお引っ越し。
安全面でぐっとよくなりました。   2階からだと眺めもいい。
   


 
エアコンがあり(ものすごく音がうるさいけど)洗濯物干し場があり、
冷蔵庫とテレビとレンジつき。
タンスと鏡台と勉強机と、ベッドとスプリングがつき、ネット完備。
なかなかの好条件です。
他の国に派遣された友達とスカイプで話していても 部屋の様子を見て
「なにそれ?すごく整っているじゃないの!」
とびっくりされます。
私だって、びっくりなんです。 

窓には格子つきで、安全面もちゃんとしてます。
ドアにも三重のロックがあります。
大家さんの家はすぐ隣。

家賃は2400バーツ。
日本円で7200円程度。
コレが高いのか、安いのか、このあたりの相場が私にはよく分からないけれど
職場の女の子は「高くないよ」と言ってくれます。

タイルの床にも慣れてきたなぁ。
「住めば都」になるかな。


 あまり好きじゃなかったけど、職場のみなさんが強引に選んで付け替えてくれたあのベドカバーもこの際チェンジ。
  
 うーん、これでさらに快適。


トイレは、洋式の便座がついています。
タイでの一般的なトイレは 中国や日本の和式トイレのような形です。
だから、洋式便座は、ちょっと今風。

これが私の家のトイレ。
    

壁には 「捨てるのは禁止」と書いてあります。
ティッシュはトイレには流しません。
というか、ティッシュは使わず、トイレに備え付けの小さいシャワー
(写真左にある赤いホースがシャワーです)
で洗っておしまい、というのが一般的。

最初はびっくりしたし、なかなか慣れなかったけど、
ティッシュでふく日本のトイレより、毎回毎回水で洗い流す
タイのやり方の方が、清潔で、しかもエコ。
理にかなっているなあと思います。
手動ウォシュレット。



そして、これが、シャワー。 トイレと同じ部屋にあります。
温水シャワーがついているのは恵まれている方です。
    

日本にしたらちゃちな作りのシャワーだけど、
ここではかなりのステイタス。
他国に派遣されている隊員も、
「さっちーのところは温水シャワーついているの???ええー!」とびっくりしていました。
2日に1回 水を汲みに行かないといけないケニヤ隊員もいるというのに、これでいいのかなと思うくらい恵まれています。

ただ、温水といっても、日本の温水とは全く違って
ちょっとぬるい水が出てくるという程度。
タイ人は熱いシャワーには当たれません。


そして、このリッチな温水シャワーの下にあるのが水道蛇口。

   

我が家の唯一の手洗い場です。
お箸やスプーンもここで洗います。
トイレと同じ部屋なので、当然、ここで水を使うと トイレまで床はすべて水浸しです。

それは慣れたんだけど、もっとも困ったことは、この蛇口、水が下に落ちません。
普通、水って蛇口をひねったら 重力で下に落ちるよね-??
だけど、手裏剣のように横に飛んできます。
ブシュブシュブシュブシュッー と音を立てて。
だから、顔を洗いたくても水がすくえず、
私の足やしゃがみ込んでいる体が濡れるばかり。
仕方ないので、外で汲んできた水をペットボトルに入れて
手を洗ったり歯を磨いたりに使っています。


職場の女の子が部屋に来たときに、この蛇口を見せて
「これは普通のことなの?」
と聞いたら
手裏剣状に飛び散る水を見て ケラケラ笑いながら
「普通のことよー。」
と言っていました。

しかたないな。
ホースをつければいいか。


このトイレの貯水タンク。
なんとなく 開けてのぞいてみたら・・・
小さな虫がうじゃうじゃいました。
 ギャー!
と叫んで、ふたを閉め 洗剤を投入。
次の日、漂白剤を買って、投入。
虫はいなくなり、トイレの便器も真っ白な清潔な色になりました。


引っ越した部屋の天井には、穴をテープでふさいだあとが。
ガムテープで? な・んてちゃちな・・・。
  

まあ、タイだからしかたないか。
と思って、次にトイレを見ると、天井に無数の穴が。
    

これは、ほっとけないでしょ! というくらいに穴が開いています。
虫が進入して来るじゃないの!


どうりで、電球や天井にクモの巣がいっぱいあると思った。
こわいようー こわいようー この穴から何が入ってくるかわかんないよー

大家さんにお願いしてふさいでもらいました。
大家さんの奥さんが
「さちえ。虫が怖いんでしょう? 一休さんも虫が怖いのよ。」

こちらでは、日本のアニメ一休さんが放送されていて人気です。
そうか、一休さんも虫がこわいのか。 
それはよかった、説明が短くてすむ-。 タイの人、全然怖がらないんだもーん
国際理解に一役買ってくれた一休さん、ありがとう。

天井の板を取り外して修理してくれて、この通り。

だけど、そのあとトイレは、上から落ちてきた虫のフンだらけ。
床が真っ黒、ぎゃーこわーい! と思っておびえていたら、奥さんが掃除してくれました。
そして
 「さちえ、リアップローイ!」
 リアップローイは「きちんとしてる」とか「きちんとできあがった」というような意味があります。
リアップローイ? ああ、よかったー
と思ってトイレを見ると、まだまだ たくさん虫のフンが・・・ わ・わ・・
これで、リアップローイなんだ・・・ 

そのあと、部屋の天井のクモの巣をほうきで払ってくれる奥さん。
だけど、バサバサ クモの巣を落とすので、ベッドの上も、食器の上も、
食べものの上にもクモの巣やほこりが・・・。
日本だと、濡れたぞうきんを棒に巻き付けたりして、下に何があるかも意識してクモの巣とりするかなぁ・・・
なんて、思いながら明日の朝食べるつもりのパンの上にもゴミが落ちるのを
びくびくして眺めた時間でした。

どうしても、まだ 私日本人なんだなー


ある夜、洗濯物干し場で、ペットボトルの水を使って歯磨きをしていると
かわいいヤモリが 「チッチッチ」と鳴き声をたててやってきました。
私はヤモリが好きです。
福岡の実家にもたくさんいて、窓ガラスに外から張り付いているのがかわいかった。
福岡では「かべチョロ」と呼んでいました。
タイのヤモリは日本のヤモリより色が白く、目は真っ黒
とても愛らしい顔をしています。
私が流したペットボトルの水を飲んでいるヤモリがかわいいなあと思って、寝床に着いた翌日。
そのヤモリが 洗濯物干し場で死んでいて 大量の蟻がたかっていました。
 ギャーーー!!
何とかしなければ、蟻が、蟻が!!!
ヤモリは好きだけど、死体のヤモリはいやーーーー!!
まだ柔らかいヤモリの死体を、紙でつついて 洗濯物干し場の隅にやり、
落とすまで 
「ギャーッ ギャー!」
と叫びながら、汗だくだく。
朝からどっと疲れました。


夜は、犬が扉の前を歩いて行く足音、
「ハッハッハッ」の息づかいが しょっちゅう聞こえます。
夜は、犬の活動が活発になります。
あぶないあぶない。
水を汲みに外に出ようとドアを開けたとき、真正面でご対面すること数回。
ハッッハッ と息を荒くして部屋の中に入ってくる勢いの犬です。
こわーい。 
きっと時間が解決してくれると信じて、 「住めば都」きっとなる。

日本から

2010年09月01日 21時38分33秒 | 日記
4:30でお仕事終了。
あと30分という頃、「さちえ!」と呼ぶ声が。
私に小包が届いていました。
今年の3月、石垣島で知り合って友達になった子から。
意気投合して、すぐに仲良くなって、訓練所にいるときにも、マンタのキーホルダーや伊勢神宮のお守り送ってくれた
きれいでおもしろくて、だけど塾の経営者という、男前な彼女から。



日本の本に飢えていると言ったので、彼女おすすめの本が3冊入っていました。
 ・女のしくじり
 ・永遠の詩   山之内漠   しぶい!!!
 ・あたしの一生   ディー・レディー:著 江國香織:訳
この このセンス。 そんな彼女が好き!


日本の土地感がただよう封筒。
「さいたま」の文字がタイで見るから なんだか不思議な気分。

ありがとう、応援してくれる人が、こうやっていることに感謝です!

9月1日

2010年09月01日 20時56分37秒 | 日記
この間、バンコクで見た小学生。 たくさんの人が行き交う歩道で、一人遊んでいました。



石ころを拾っては、投げ、拾っては投げ。 なにやらボクがきめたルールがあるようです。



 一人で工夫してずーっと遊ぶ姿がかわいい。


そうなんだよね。
子どもの時、私も自分の想像の世界で一人で遊んだものでした。

子どもはその小さな頭で、宇宙より広く想像力を広げている。
大人が考えているよりも もっともっと。


9月1日。
タイは雨期で、コンケンでは夕方、土砂降りでした。
暑い暑い毎日です。
今日も自転車でセンターに行き、自転車で帰ってきました。
毎朝書く、出勤サインに、間違って、9月27日と書いて軽く怒られた朝。
なぜ、そんな間違いを? 自分でもその思考回路が分からない。
総会がいい気分転換になって、
これまでどうしていいか分からなかった仕事に
ちょっとだけ腹を据えて取り組めるような気がし始めたこの頃です。
外では今、犬が吠えています。

日本では、今日から新学期。
先生達が よし、やるぞ、と気合いを入れ、
子どもたちが悲喜こもごもで学校に出てくる日。
悲:あー、始まっちゃったよ、とうとう。だるー・・・
喜:やったー!学校だ、学校だー! 
 ※喜は、恋しているまっただ中の生徒が多いですな。

日本の学校の生徒と先生に、タイからエールを送ります。