すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

Bærturからの伝言

2020-09-15 | ノルウェーの自然

今こちらは、bærturの季節。

「bær」は「ベリー」、
「tur」は、ちょっとした「外出」から「山登り」まで使われる言葉。

私が思うに、「bærtur」とは、
「バケツを持って出かけるハイキングで、
収穫の量に関わらず、楽しんでくるもの」。

毎年、同じ場所で同じように採れるとは限らない。
摘むことだけを当てにしない、ということですね。

今年は、野生のベリーが豊作で、
念願の2種にもお目にかかれました。

「bærtur」にもルールがある!

一つは、molte(クラウドベリー・ホロムイイチゴ)

molteは、
南極に初到達したロアールアムンセンも保持した程、
ビタミンCたっぷり。

でも、摘み方が悪いと、数年は花をつけなくなるのです。

萼(がく)を残して、実だけ摘む。
未熟な時は
萼と実が固くくっついているので、摘まない。

これは常識だそうです。

最初のmolteturでは、まだ熟しておらず、
摘まずに帰ってきました。

摘めなくても、こんなにたくさんのmolteに出逢えて、幸せ~!

次に完熟の頃を見計らっていくと、
実が一つもない。
萼も残っていない。

常識が常識として伝わっていないのか。
この現実は、かなりショックでした。

bærturにも ルールがあるのです!

正しく摘めば、こうして萼がきれいに残るはず。

それでも、人が行きにくいところを狙い散策。
これが楽しいのです。


molteがお目当てでも、ブルーベリーもしっかり摘んでます。

だんだん見えてくるベーリーの不思議

もう一つは、Tyttebær(コケモモ)。

ベリーというのは不思議で、
歩いていると、たくさん実をつけていても見えません。

ところが、
「あ、ある」としゃがんで、摘んでいるうちに、
だんだん見えてくる。
こっちもあっちもと、目移りさえする。

そこで、
じっくり腰を落ち着けて摘むのが、得策。

Tyttebærは、その典型でした。

可愛らしい色でちらり、と惹きつける。
でも、ほとんどの実は葉の下についているのです。

どれだけ、隠れているか・・・見えますか?

今回は、ラッキーなことに
実が大きくて、熟れていた。
それも、いーっぱい!!

車で片道1時間40分走った甲斐がありました!

食べてみると、
小っちゃな芯なしリンゴに少し苦みがついたよう。

こんなに美味しかったんだ!
市販のは、熟す前に取ってるからでしょう。
全く味が違います。

それにしても、3時間で2人で摘んだのが3㎏。

市販になると、高いはずだわ。

Tyttebærのジャムは、肉料理を引きたててくれます。

ちょうど今は、羊肉も旬で、
新鮮なラム肉が安く出てきました。

今年は、もう少しノルウェー料理を作れるようになろう!
また紹介していきますね。


来年も来よう!バーベキュウも持って!ですって。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする