磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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軍拡の危機 勝利なき時代の安全保障

2008年05月10日 | 読書日記など
『軍拡の危機 勝利なき時代の安全保障』
   リチャード・J・バーネット(著)/梶田進(訳)/日本経済新聞社1982年

帯に書かれています。下「」引用。

「レーガン軍拡路線への痛烈な批判
核の時代に勝者はいない。軍事力は有効性を失い、軍拡は国力を疲弊させるだけ。今こそ、包括的な軍縮が必要だ--。誇張されたソ連教理論、冷戦復活の危険性を衝き、軍事力の限界を訴える。」



ソ連に傾いていた時期があるという。下「」引用。

「アメリカン・パワーの凋落
 -略-しかし今日、「軍事バランス」はソ連に傾きつつあると、どこでもあたりまえのようにいわれている。-略-」

そもそもアメリカが超大国であるのは、他国を踏みにじって得た地位であるという。下「」引用。

「一九四一年にヘンリー・ルースは「アメリカの世紀」という言葉をつくり出した。その四年後、第二次世界大戦を経てアメリカは地上最高の力をもつものとして現れた。ヒトラー帝国と日本帝国を屈服させたあの破局は、同時にアメリカの主要同盟国に荒廃をもたらした。勝利の日にイギリスは破産し、フランス、イタリア社会はすでに支離滅裂、そしてロシア人たちは同胞二千万人の死者をなお埋め続けていた。他方、アメリカ以外の工業諸国のほとんどを破滅したあの破局によって、アメリカは、かつてないほどに豊かで強い存在となった。」

しかし、核兵器をソ連が持ったということは……。下「」引用。

「ソ連はアメリカを破壊できる能力に到達していた。こうした新しい現実によって、両超大国の関係には質的変化をもたらされた。ヘンリー・キッシンジャーがあるとき言ったことだが、「優位」という概念はもはや何の意味も持たなくなった。政治的利益を得んがために核戦争を仕かけると脅すようなことは、両国双方にとって同じように馬鹿げたことになったのである。」

大統領に与えられている選択は愚かだという……。下「」引用。

「七○年代が明けると、ニクソン大統領は議会で最初の外交演説で、限定的対戦能力の保有を要請した。
「核攻撃を受けたときに、アメリカ人 の大量殺人が続いて起きることが確実であるというのに、それを目前にして、大統領に与えられる選択は、敵国の民間人を絶滅せよと命ずるだけ、ということでいいのだろうか。確実破壊という概念は狭く定義されるべきではないだろうか。それが、我々が直面するさまざまな脅威に対する、我々の抑止能力を示す唯一の手段となるべきではないか」

ソ連も全く同じ発想をしているという。しかし、はじめたのはアメリカだ。下「」引用。

「ソ連の軍部も、彼らの相手アメリカと同じ問題に直面している。すなわち、彼らもまたアメリカ同様、計画したにせよ、実際に行使されることもなく、また勝利の希望も与えてくれないような即応戦力を毎年毎年維持していかざるをえなくなっている。」

カーター大統領は……。下「」引用。

「国家安全保障に関する論調は四年間の間に大きく変化したため、カーター大統領の巨額の予算増、交戦論理にもかかわらず、ロナルド・レーガンは、カーターは国防を「かく乱し」、ソ連の世界支配への進撃を「完全忘却」していたと難結した。」

「軍事力増強は経済を疲弊させる」という……。












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