磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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竹内浩三全作品集 全一巻 日本が見えない

2007年08月02日 | 読書日記など
『竹内浩三全作品集 全一巻 日本が見えない』
    小林察・編/藤原書店2001年、2002年5刷

帯に書かれてあります。下「」引用。

「吉増剛造氏推薦--
“本当に生きた弾みのある声”
「戦死やあわれ/兵隊の死ぬるやあわれ……」で知られる竹内浩三。
太平洋戦争のな中にあって、時代の不安を率直に綴り、
戦後の高度成長期を見抜き、23歳で比島由中に消えた天才詩人、
あの「骨のうた」の竹内浩三の全作品を、活字と写真版で収めた完全版全集。
新たに発見された詩2篇と日記も収録。」




「日本よ
オレの国よ
オレにはお前が見えない
一体オレは本当に日本に帰ってきているのか
なんにもみえない

オレの日本はなくなった
オレの日本がみえない

-未発表詩「日本が見えない」より-」

ボクは意味深い詩であるように思います。

ルソンで戦死、24年に満たない生涯だったという。


「戦争は悪の豪華版である」、「戦争しなくとも、建設はできる」
萩原朔太郎編『昭和詩抄』(一九四○年、冨山房)の目次の余白に。


1939年4月上京、一浪の後日本大学専門部映画科に入学。
竹内浩三は、水を得た魚のように都会の青春を謳歌。
喫茶店と映画館と古本屋には、日課のように通ったという。

朔太郎が二階の窓から飯びつを投げたり、
署長と碁をして何度も負けて署長の膝に碁盤を、ひっくりかえしたなどというのが、楽しそうに書かれてあった。


どんな踊りか知りませんが、このような感想がでそうなものかもしれませんね。下「」引用。

「日の丸の扇をもって、きものをきた娘が、三味線にあわせて、愛馬行進歌や日の丸行進曲をおどると云うのはにがてである。」

ルイ・ジュウベの「演劇論」筑摩書房から出たので、姉に手紙で買って送ってくれと……。

著者の「あとがき」の一部引用。

「彼がフィリピンの戦場でどんな地獄を見たか、どんな地獄絵を描いたか、すべては戦塵の中に消えて何ひとつ残っていない。しかし、彼は「一片の紙とエンピツ」を武器として、「悪の豪華版」である戦争そのものと最期まで戦ったにちがいない。ぼくは、これから二十一世紀を戦争の世紀ではなく平和の世紀にするためにも、この竹内が示してくれた積極性が、今、日本の文学者やジャーナリストに要請されているのではないかと思う。」

このような方は現在おられないように思えてなりません……。

よいイメージをなげかけてくれますが、内容はよいイメージとは関係がないようにも思えます……。

まるで、この詩人の逆ですね……。




竹内浩三の詩/朗読CD&小冊子present




「竹内浩三・戦時下の詩と生」












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