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ヘレン=ケラー自伝 少年少女講談社文庫 B3

2010年12月27日 | 読書日記など
『ヘレン=ケラー自伝 少年少女講談社文庫 B3』
   ヘレン・ケラー(著)/今西祐行(訳)/講談社1976年

気づいていたという……。下「」引用。

「わたしは、じぶんが、ほかの人とちがっていることを知りはじめたのは、いつのころだったでしょうか。それは、はっきりとはおぼえていませんが、サリバン先生がきてくださるよりは以前のことでした。
 母や友だちが、ほかの人とお話をするときには、わたしのように手まねきでなく、口をつかって話すのだということに気がついたのも、そのころのことでした。
 わたしなんども、話しあっているふたりの中にはいって、ふたりのくちびるにさわってみました。しかし、それがなんのことなのか、さっぱりわかりません。
 わたしもいっしょうけんめい、くちびるをうごかしてみました。もちろん、ことばになるはずがありません。わたしはだんだん、いらいらした気もちになり、しまいにはふたりのあいだでじたんだをふみ、人をけとばし、気ちがいのようにわめきちらして、あげくのはてには、その場になきくずれてしまうのでした。」



洋裁師のローラがつくった服をきていた人形。下「」引用。

「あくる朝、先生はわたしを、ごじぶんのへやにおつれになって、一つの人形をくださいました。
 あとで知ったことですが、それは、あのパーキンズ学院の、目の見えない子どもたちからのおくりものでした。それに、その人形は、ハウ博士の教えをうけてりっぱな洋裁師になられたという、ローラ=ブリッジマンさんがこしらえれたという着物をきていました。」

愛……。下「」引用。

「雲は、さわることはできないでしょう。でも、雨は感じますね。そして、雨がふると、草木や、かわいち土が、どんなによろこぶかも、ヘレンは知っているでしょう。『愛』もさわることはできないの。でも、その『愛』が、すべてのものにそそがれるとき、そのやさしいよろこびは、かんじることができるものよ。『愛』がなければ、しあわせもないし、きっと、あそびたくもなくなってしまうわ……。」
 先生のおっしゃることが、はじめてよくわかりました。わたしは、じぶんの心と他の人々の心とのあいだに、目に見えない、さわることのできない、うつくしい糸がむすばれていることがわかったのです。」

遊び……。下「」引用。

「先生のお話によりますと、ある日わたしは、じぶんのしているエプロンに、「少女」ということばをピンでつけて、おしいれの中にはいり、おしいれのたなに、「おしいれ」「の中に」「います」ということばの紙をならべたりしたそうです。
 このあそびほどおもしろいあそびはありませんでした。へやの中にあるものをかたっぱしからつかって、わたし毎日何時間も、先生と、こうしてたのしい勉強をつづけました。」

別荘。下「」引用。

「わたしたちの別荘は山小屋ふうのもので、かしとまつの木にかこまれた山の頂上にありました。」

鉄橋でスリルを味わう……。下「」引用。

「山道をいくと、家に帰りつくまでには、とっぷり日はくれ、夜になってしまいます。
「いいこと? しっかりわたしにつかまってあるくのですよ。」-略-」

そして、そこに汽車が……。妹のミルトレッドの三人でこわい目をしたそうです。

--はじめての雪はニューイングランドの村だったという。

「小鳥とその友だち」『霜のようせい』事件……。下「」引用。

「あの、わたしがはじめて海で夏をすごしたとき、おせわになったホプキンズさんが、そのころ、「小鳥とその友だち」をもっていらっしゃったことがわかったのです。
 わたしがホプキンズさんの家ですごしているあいだに、サリバン先生は、しばらく休暇でおられなかったことがあったのです。ホプキンズさんは、先生がいらっしゃらなくて、さびしがっているわたしをなぐさめるために、たくさんの本を読んでくださったのです。その中に、キャンビーさんの「小鳥とその友だち」もあったらしいということでした。」

教科書の点字訳が間に合わず、サリバン先生が読んでくれたという……。

笑わせただけのマーク・トウェイン? 下「」引用。

「「ヘレン、そんなにおだてるもんじゃないよ。きみにはまだよくわかっちゃいないんだ。わたしはただ世間の人をわらわせただけだ。そして、そのわらいにわたしはおぼれてしまった……。」
 しかし、それはちがいます。自国の文学史に名をのこす文学者というものがあります。マーク=トウェインもその一人です。わたしたちが、「偉大なアメリカ人」を考えるとき、まっさきにマーク=トウェインを思いだすほどです。」







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