磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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被曝の世紀 放射能の時代に起こったこと

2006年07月19日 | 読書日記など
『被曝の世紀 放射能の時代に起こったこと』
   キャサリン・コーフィールド(著)/
     友清裕昭(訳)/朝日新聞社1990年

この本はよくまとまっているし、
被曝についての歴史がよくわかると思います。




ウィルヘルム・レントゲン博士のことが書かれてあります。
エックス線のXとは謎という意味だそうです。
彼の名をとってX線をレントゲン線としましたね。

レントゲン線をビジネスに用いようとしたのが、
発明王、トーマス・アルバ・エジソンでした。
「トーマス・A・エジソンのX線キット」が売り出されたそうです。

しかし、エジソン開発中止しました。
それは、助手のダリーに有害な作用があったからです。

ハーバート・ホークスというコロンビア大学の学生が
ニューヨークの公共の場でX線装置の公開実験を行ったという。
ホークスにも健康被害があらわれます。

1904年、エジソンの助手のクレアレンス・ダリーは39歳で、
電離放射線被爆の結果死んだ最初の人となったそうです。

しかし、効力だけをみて、安全だといいはる人はいました。
「X線治療に適した病気として約一〇〇の病名があげられる」と、
『アメリカX線ジャーナル』には書かれてあったという。

美容にもX線療法がとられていました。
新聞報道によて美容院でのX線療法は次第に消えていったという。

1936年、ドイツ・レントゲン協会は「放射線犠牲者」の碑をハンブルクに建立。

キュリー夫人は4年間の重労働の末、1902年3月、
放射性鉱山廃棄物1トンから10分の1グラムのラジウムを得ることができた。
1934年、彼女は再生不良性貧血という白血病の一種で死亡。

19世紀末頃から20世紀初期にかけて、
ウラニウム塩と「ウラニウム・ワイン」のような療法が、
糖尿病、胃潰瘍、結核などの治療に用いられたという。

原爆開発のことについても書かれてあります。
原爆以前にも放射能による被害者はいたのに、
原爆では何も起こらないと思っていたとは、
考えられませんね。



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