磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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いま、原子力発電の是非を問う

2008年05月10日 | 読書日記など
『いま、原子力発電の是非を問う』
   松本州弘・著/秀麗社1990年

『赤信号みんなで渡れば恐くない』
--これは、戦時中も同様の日本国民の特性とか?
焦土にかえた大本営! そして今、日本は……。



『赤信号みんなで渡れば恐くない』
--権威ある者たちがこんなことをいい、無責任に笑っていれば大変な世の中になるのは当たり前だろう……。

そして、こんな態度をとる……。下「」引用。

「わが国の原子力界は従来から「権力主義」の権化だといわれつづけてきた。その裏づけ、反原発・脱原発グループに対する原子力関係者の「傲慢」な態度である。
 以前、自民党の渡辺政調会長は、原発問題について「反原発を言う者は、冷蔵庫を使うな」と言った。この言葉は、まさに国民を国民と考えない発言であり、良識を有する者の等しく許すことのできぬ言葉なのだが、さらに問題なのは、この不見識な言葉が原子力界では「正論」として通用するということである。」

そして、都合の悪いことは隠す。下「」引用。

「では、原発に関する国民意識がこうした方向に向かいつつある原因はどこにあるかといえば、真の原因は、「原発の存在」そのものにあるのではなく、むしろわが国原子力界の不遜な姿勢、尊大な態度にあることは衆目の一致するところである。
 何事についても非公開を旨とし、この非公開領域に立ち入ろうとする者を、異端者呼ばわりする原子力界の秘密主義は「原発はいらない」とする国民世論を煽り立てているといわざるを得ない。」

戦時中とかわらぬ体制を維持している……。下「」引用。

「つまり、わが苦にの現在の原発政策は、戦前の官僚システム同様の方向で進められ、原発に疑義を唱える者は、国家体制に反逆する国賊とみなされてしまうといっても過言ではない状況である。そして、そうした政治姿勢の背後には「経済は国家なり」そして、「原発は国家なり」という、経済立国一辺倒の思想が根を張っているのである。」

著者はタイムマシンに乗ったようだという。下「」引用。

「また技術サイドでは、わが国の原発は「軽水炉」であり事故は起きない。大事故を起したソ連の原発は「黒鉛炉」だから事故を起こしたのだとしている。
 さらに、わが国の原発事業者の強調する安全性には「多重防護システム」と「自己制御システム」の完備がある。こうした原発事業者のいい分を総合すれば、原発を動かす人間も、また機械装置もすべてわが国が優秀で、他の国は劣っているということになる。
 こうした原発事業者のいい分を聞いていると、タイムマシンに乗って時間が五十年前に逆行した錯覚にとらわれる。つまり、第2次世界大戦中のわが国は、大和魂を持ち、装備面においても天下無敵だったわけで、敗戦などという大事故は、起こり得なかったはずなのである。」

こんなことを許していたら、格差社会もひどくなる……。

人を人と思わぬ傲慢な者たちのやりたい放題となるだろう……。

もちろん、マスコミのことも書かれている。下「」引用。

「確かに原子力産業にとって反原発や脱原発運動は、死活問題であり、時と場合によっては権力を最大に行使して封殺したいと考えるのも無理からぬことである。しかし、わが国の原子力産業界が、本気で盛上りを見せている原発運動を、マスコミのデッチあげ、一部の特定者が特別な意図をもって反原発を煽り立てていると見ているならば大きな間違いである。
 現に原子力産業界は原発事業者と一体化し、巨費を投じてマスコミ対策を講じている。このことは、一部のマスコミを除き多くのマスコミが、現在反原発運動を利するような報道をことさらに控えていることでも明らかである。」

生活保護では血税発言がマスコミでは多いが、このことは指摘しない。下「」引用。

「去る八月二十四日科学技術庁は、原発広報費として二十億円強いを総括予算から新規支出する事を決めた。
 政策当局が原発広報費を新たに支出する事に関しては勿論異論はなく、むしろ歓迎すべき政策決定である。
 然し、政策当局は勿論の事、実際の原発事業者に「真から国民に原発の存在を理解して貰う」とした誠意と熱意が無ければ、国民の税金によって賄う「原発広報費」も、大多数の国民も政府と原発事業者のデマゴキーによって欺く為の広報費用となるだけである。本会は、此処で原発事業者の諸君に忠告して置く。-略-」

その巨額の血税は一部のマスコミの大きな利益にもつながっている……。

『赤信号みんなで渡れば恐くない』
--こんな傲慢なギャクでいい思いをしているのは一部の人間だけだろう……。
しかし、国家が焦土となってしまうことであることを、理解さえしていない……。
--赤信号を渡りつづけるだけのギャンブーたちが、セレブだという。
彼らだけならいいが、我々は巻添えをくう。今も血税の浪費を彼らに許してもいる……。


しかし、公開すれば自然と脱原発になるという。

--環境先進国では、そうなっている……。

「原発と公害のあるとろこに民主主義はない」










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