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沖縄住民虐殺-証言記録 日兵逆殺と米軍犯罪-

2009年12月06日 | 読書日記など
『沖縄住民虐殺-証言記録 日兵逆殺と米軍犯罪-』
   佐木隆三・著/新人物往来社1976年

沖縄の戦争などに関するいろいろなことが書かれてある本です。



沖縄の徴兵……。下「」引用。

「沖縄県で徴兵が実施されたのは一八九八(明治三十一)年になってからで、本土に遅れること二十五年である。徴兵令は一月一日公布され、七月に適齢者の検査があり、合格者は十二月一日に入営した。配属されたのは小倉歩兵第十四部隊と、大分歩兵第十四部隊だった。初めのうち沖縄出身者は、歩兵科だけに編入され、騎兵、砲兵、工兵など特別科に加えるようになったのは、一九○七(明治四十)年以降だった。」

「日本兵が子どもを毒殺し、母親を慰安婦あつかいした」という証言……。
植民地の人間扱い……。下「」引用。

「軍物資を持ち出せる立場の者が、それで女を“買う”んだよ。商売女じゃない、後家やら娘やら追い回して、断られたら強姦しよる。アメリカ兵じゃない、その前の日本兵だよ。わしは思うんだが、友軍の連中は、朝鮮とか台湾とかへ進駐したときと同じ気分で、植民地の人間みたいに沖縄人を見ておったんだな。」

赤ん坊、毒殺。下「」引用。

「具志頭では、赤ん坊がたくさん殺されたよね。子ども負ぶっている若い母親だけを集めて、栄養つけるといって注射をしてさ、なにが栄養なもんか、毒殺だよ。そして母親を、タマ運びやら炊事婦やらで使っている。-略-」

「“食糧よこさぬ”と沖縄人を撲殺した日本人」
--スパイと殺した……。下「」引用。

「うちは百名海岸(玉城村)で見たんだけどね、友軍は壕の中から沖縄人をひきずり出して、棒で何人も殴りましたよ。『スパイ、スパイ』して、よく聞いたら、食糧をあげなかったら怒ったわけ。」

ネットで意見が異なると、○○人と書く人たちと、同じイデオロギーですね……。
こんな卑劣な人たちが日本人とは、まったく寂しい限りですね。

外でて小便するとスパイ。下「」引用。

「そう、どうしても人前でお尻をまくれない人がいて、壕の外へ出るね。そして帰ってきたら、艦砲が近くなる。『おまえ便所するふりしてスパイしたな』って、兵隊さんが怒るのね。スパイ、スパイ。気に入らないと、みんなスパイにされたもんね。ふしぎに、だれか外に出たあと、タマが近くなるから、そんな疑い方されてんだろうけど、自分だって戻ってくるし、家族は中にいるわけでしょ。ほんとにスパイだったとして、たれが、こっちを撃ってくださいって合図するかしらね」

BC級戦犯。下「」引用。

「この捕虜処刑について知念さんが語らないのは、理由がある。一九四五年四月十五日に石垣島に降下した三人のパイロットを処刑した事件では、戦後きびしい追及がなされ、海軍司令の大佐をはじめ現地召集の少年水兵まで四十五人が捕らえれて、BC級戦犯として裁かれた。第一審では、じつに四十一人二死刑判決という重刑で、その後のGHQの再再審で確定した七人の死刑が執行されている(この事件は、佐田啓一著『恥の文化再考』所収の「われらの内なる戦争犯罪者」で綿密な考察が加えられている。しかし師範学校に収容された、この二人の捕虜処刑事件は、戦犯たちがほとんど戦死しているので、追及のしようもなかったようである。」

「III 久米島の敗戦後住民虐殺」
「1 “米軍に意を通じた者”として虐殺された十名の島民」
--スパイと鹿山兵曹長は久米島で処刑したようだ。

劇があったという。下「」引用。

「一九四九年ごろ、久米島で『義人・仲村渠明勇』という芝居が上演された。久米島を米軍の艦砲攻撃から救った義人が、日本軍によって虐殺されるまでを劇化したもの-略-」

鹿山兵曹長は出家したという噂があったという。

「6 渡嘉敷島(三百二十九人)と座間味島(五十二人)の日本軍命令の集団自決」
小説にされた集団自決……。下「」引用。

「渡嘉敷島で三百二十九人、座間味島で五十二人がこのようにして死んだ。したがって、隊長の赤松大尉は、虐殺者として糾弾されたのである。彼ら、元軍人が慰霊祭に参加するため沖縄にきいてたとき、わたしも取材旅行中だったので、元隊長だけ沖縄本島に残した船で、渡嘉敷島へ行った。しかし、ことがらがあまりにも重たく、わたしはこの集団自決問題を取材する気になれず、このときの慰霊祭の模様をスケッチ風に、「合同慰霊碑祭り」という短篇小説を書いただけである(『埋火の街で』河手書房、一九七○年十一月刊、所収)。
 大城立裕著『神島』(日本放送出版協会、一九七四年七月刊)は、この集団自決を素材にした中篇小説で、六八年五月号『新潮』が初出であるから、元隊長の来島騒ぎの前に書かれたきわめて冷静な作品である。曾野綾子著『ある神話の背景』(文藝春秋社、一九七三年五月刊)は、「沖縄・渡嘉敷島の集団自決」というサブタイトルをもつエッセイ的ルポルタージュで、こちらはきわめて熱っぽい労作であるが、元日本軍に免罪することに腐心した政治性において、注目に値するだろう。」

出家していなかった鹿山元隊長は「わたしは悪くない」とひらきなおった……。

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「5 ベトナム帰還兵・ボウズウェル伍長の無罪判決」

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