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現代の理論 1969年9月号

2008年07月14日 | 読書日記など
『現代の理論 1969年9月号』
   長洲一二・編/現代の理論社1969年

平和といっても、消極的平和と積極的平和がありますね。
--この本は古いので、消極的平和と思えます。積極的にすると、罵詈雑言している人たちが、どれほどおぞましく、醜く、非人間的であり、論理も歪めていることがよくわかります。教養ある野蛮人などに、騙されていては、本当の平和はこないでしょう……。



この雑誌が、原爆小文庫にあるのは、「原爆ドームを瀬戸内海に沈めてはならない-林房雄氏の随想に思う」庄野直美学(広島女学院大学教授・理博)・著があるからと思います。

このような罵詈雑言が書かれてあったという。下「」引用。

「私は最近『月刊ペン』八月号の林房雄「原爆ドームを瀬戸内海に沈めよ」という随想を読んで、憤激が胸底から突きあげてくるのをおぼえ、そしてついにあきれはててしまった。
 原爆ドームのような「あんな恥さらしなものを現在の日本に残しておくことはない。(中略)“ヒロシマ”が、感傷的な平和主義物と謀略的な原水爆禁止運動屋の拠点になることが我慢できないのだ」との書き出しで、内容はヒロシマへの中傷と原水爆反対運動への悪ばに満ち、次のことばで結ばれている。「原爆ドームは今の広島には全く似合わないどころか、“弱者の特権意識”と乞食根性、日本人のタダ乗り主義の象徴に化し去っている。一日も早く撤去せよと言っても、平和運動家諸氏の轟々たる反対が巻き起こるのは目に見えている。しかし、言うべきことは言わねばならぬ。しかし、言うべきことは言わねばならぬ。明日とは言わぬ。来年とも言わぬ。十分に討議をつくした上で、日本人の精神的再生のために、この恥辱記念品は撤去されなければならぬ。幸いにも広島には海がある。太平洋まで運ぶ手間はいらぬ、原爆ドームと慰安碑を瀬戸内海の底深く沈めよ!」

自ら、何を書いているか、理解していない。林という人物は……。
--闇教育を受けた人であり、魂の殺人をされた人であり、クラウゼヴィッツ人であろう……。

現実をみれない、現実をみたくないために、原爆ドームを沈めたかったのだろう……。

そして、弱者の特権意識も、彼の心の投射だろう……。
投射とは、防衛機制というものから、起こっているもので、彼ら自身の姿だろう……。
--それは、見たくもない彼ら自身の心だろう……。

簡単にいえば、彼のねじまがった尺度で彼がみればそうなるのだろう……。そして、その弱者である彼を見たくなかったのだろう……。

現実として、被害者は特権意識など持てないものだろう……。
--あるのは、被害者意識だろう……。これも、被害を受けたのなら、当然もって当たり前のことだろう……。

源田実という人をほめあげている……。
--特攻作戦をつくった一人であり、ルメイに勲章をあげた人でもある……。下「」引用。

「林氏はこの一文中で、「誇りと勇気にみちた武人」としての源田実空将(現参院議員)の意見等を引用しながら、核戦争を防止できるものは核兵器以外にないことを強調し、回避の可能性が楽観して五分と五分に思える核戦争を一度通過した二、三世紀後に、人類ははじめて平和な「超文明期」(地球国家)に到達するであろうと説いている。」

世界征服を狙っているものであり、平和主義ではなく、あくまでもファシズムといっていいだろう……。彼らも彼らのローマの平和を願っているにしかすぎない……。

今もそうだが、このような人物は論理をねじまげる……。下「」引用。

「林氏のような考え方が現実に対する正しい認識であるのなら、人間はいつまでもその時の現実において戦争を繰り返し、核兵器を使用するであろうし、それは「超文明期」の到来を約束するものではない。そのおろかさは悲しくもまた憤激に値する。人間の忘却という知恵は、時には英知ともなるが、時には悪魔に魂を売る手段にもなる。林氏が引用している歴史家トインビーの「戦争は文明の属性である。人類七千年の文明を戦争によって発展し、また崩壊した」という言葉は、人間が持つ獣性と理性の矛盾のゆえにこそ、人間はその矛盾の克服をめざす不断の努力として、戦争絶滅をめざすことを示している、と解釈すべきことを示している。」

今では、「核の冬」などもいわれ、核戦争後には人類が滅亡する可能性も指摘されている……。

このような人物が不幸の種を蒔いていることも当時の人は理解できたようです。

戦時中を生き抜かれたのですから、それは困難なことではなかったかもしれない。

今では、また、このような人物にマインド・コントロールされる人たちもいるのだろうか……。

--戦争を見つめてほしいものだ……。

原爆ドーム保存のため全国からの寄附や手紙が寄せられたという。下「」引用。

「マスコミの力を背景として、募金運動は全国津々浦々にまでこだまし、原水禁運動の分裂状態にもかかわらず、国民の心に平和の願いが脈々と生き続けていることが証明された。募金運動に参加した人はのべ一三○万人以上、また三、○○○通以上の手紙や作文が寄せられた。」

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