磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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新訂版 いじめ -----教室の病い-----

2007年11月17日 | 読書日記など
『新訂版 いじめ -教室の病い-』
    森田洋司、清永賢二(著)/
       金子書房1986年、1994年新版1刷

戦争は疫病というのと似ています。正当化のシステムというのも似ています。今は戦争とさえも本当は呼べない陰湿な抑圧をブッシュ米大統領が先頭に立ちおこなっていますね。



「いじめ」は人格形成にも関わるという……。下「」引用。

「もはや「たかが子どものこと」とはいえなくなってきた。しかしそれ以上に、子どもたちがいじめを遊びやふざけとして日常生活のなかにとりこみ、おたがいに責め苛み、人が傷つくことを楽しみとする生活体験は、子どもたちの人格形成や人間観・社会観の形成にとってはかりしれない影響をあたえている。それはいじめられている子どもだけでなく、いじめている子も、これをまわりで見ている子にも同様の暗い影を落としている。」

家庭内の虐待によるものも、人格形成に影響を及ぼしていますね。

このことも「いじめ」を考えるとき、必要不可欠の要素だとボクは思うのですが、取り上げていない本が多いですね。

家庭内で虐待を受けている子どもが、「いじめ」をすると……。

本当に愛されている家族の子どもが、「いじめ」はしないとも思うのですが……。
--見せかけの上流家庭のことを言っているわけではありませんよ。


--四層構造。
「いじめっ子(加害者)」
「観衆」
「傍観者」
「いじめられっ子(被害者)」

「いじめられっ子(被害者)」が層であるなら、まだいいが、一人だけの場合があるだろう。
また、それを止めよう、止めたいと思ってはいるという層も現実として取り上げてほしいと思う。

--日本のこれらの本には、あまり取り上げられていなが、外国の本などではソーシャル・スキルというものがある。いじめられないための「ソーシャル・スキル」を子どもたちに教えるプログラムもあるという……。

「いじめを止めたい」と思っている子たちにも、それなりの「ソーシャル・スキル」を与えることはできるのではないか?


正当化のメカニズム。下「」引用。
 
「いじめられる側が悪いとする考え方は、ある意味では自分の加えた危害は加害行為ではなく正当な報復なのだといいかえるものである。」

いじめとは病。下「」引用。

「いじめ非行もいじめによる自殺も、およそ同じような鎖のつながりのなかから生み落とされる病なのだ。」


しかし、病気に罹患している重傷なのは、いじめている側だと思う。
--鈍感力と、身勝手な正当化!
どこかの政治家といっしょですね。

学校化の時代。これは含蓄があるように思えました。下「」引用。

「子どもをとりまく世界は、いまや学校化の時代にあるといってよい。それは、I・イリッチもいっているように、学校だけでなく、現実の社会全体が学校的に組み立てられ、方向づけられている、という意味によってである。」

しかし、未来がどうなるかは、誰もわからない。

細木数子の占いははずれている……。











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