磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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モラル的緊張へ 司馬遼太郎考

2006年08月24日 | 読書日記など
『モラル的緊張へ 司馬遼太郎考』
   小林竜雄・著/中央公論新社2002年

モラル的緊張へ というのが、
どうも最期まで理解できませんでした。
別の言い方で、『道徳的緊張』だそうです。



この著者は脚本「もっとしなやかに、もっとしたたかに」で第四回城戸賞を受賞された方です。

『竜馬がゆく』は1963年発刊以来、単行本、文庫を合わせて、平成8年までに1千7百万部。
すごいですねの一言ですね。

司馬さんは奥さんに強く影響を受けておられることも書かれてあります。

この『竜馬がゆく』も奥さんと話していて興味をもたれたようですし、書き方もそこから考えて書かれたようです。

ノモンハンでのことも書かれありました。
この愚かな戦いについての処置も愚かだったという。


その原因はやはり魔法だとボクも思います。下「」引用。

「それは昭和の参謀本部は、国家の中の独立したもう一つの国のような恐るべき存在となっていたからである。
 それは軍部には「魔法の杖」のような万能の力があったためだ。この「魔法の杖」とは司馬にの比喩だが〈統帥権〉のことである。
 このことは「坂の上の雲」でも司馬はすでに触れていた。」


天皇の拒否権についても書かれてありました。下「」引用。

「明治憲法では表向きは軍部の判断は天皇が承認しないと成立しないことになつていたが、実際的には天皇に拒否権はないに等しいので軍部の好き勝手になってしまうのである。
 ただし、そうであっても明治の軍人のように「この国の政治を壟断(ろうだん)してしまおうという野心はまったくなかった」と。昭和の軍人は明治の軍人と比べると変質があったのだ。」

司馬遼太郎は、天皇とは“空”という存在だったという。
その存在をこわしたことがあったという。下「」引用。

「もっとも、ただ一度だけ、この空(くう)の場から出られたことがあります。鈴木貫太郎首相以下に示された終戦のご決断でした。天皇として、違憲行為でした。(「空(くう)に徹しぬいた偉大さ」「産経新聞」平成画年一月八日付)」


二・二六事件なども天皇は自ら「討伐命令」を出している。

しかし、彼らは天皇を掲げていたという。

多くのことが書かれてありました。
読書メモはここに書いたよりも何倍もとって
あります。







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