『炎の街-私の東京空襲3月10日-新版』
東京都教職員組合江東支部・編/あゆみ出版1985年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「すいせんのことば
早乙女勝元(作家)
東京大空襲でもっとも深刻な犠牲を出した現江東区の先生たちが主になり、本書が新たに世に出る意味は、あまりにも大きい。戦争を知らぬ世代が国民の七割を越えるこんにち、記録なしに伝達はあり得ないからだ。教育基本法の「真理と平和を希求する」原点に立った先生たちの凛とした姿勢に、私は心からの感動を覚えずにはいられない。本書が教室に家庭に活用され、今日から明日を結ぶ平和のブリッジになることを信じたいと思う。」
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裏表紙に書かれてあります。下「」引用。
「●東京大空襲40年、戦後40年を迎え、反核・平和の新しい運動のたかまりが広がっている。東京大空襲の体験を次代に伝え、二度とくり返さない力を培う課題が、ますますま重大となっている。
●「私たちの手で、子どもに正しい戦争についての知識を与える資料をつくり出そう」という確認のもとに生まれた『炎の街』。平和への願いをこめて、装いを新たに新版としてここにおくる。」
早稲田空襲……。下「」引用。
「昭和十九年四月十八日、本土第一回の空襲(東京・大阪・名古屋)で東京は早稲田が艦載機二、三機に空襲された。
昭和十九年十二月、B29が十機来襲し、蔵前が被災した。それ以降空襲は連続し、日本の敗色が濃くなっていった。-略-」
【映画】『象のハナ子』。下「」引用。
「共同映画製作の『象のハナ子』を子どもたちと一緒に見た。あどけない三吉が象を殺すまいと命がけの努力をする姿を見ているうちに、その当時の様子が私の目の前にまざまざと浮かんできた。-略-」
「戦争を正しく伝えることの責務」 下「」引用。
「二度と繰り返してはならない、太平洋戦争の凄惨な事実が、多くの心ある人びとの努力によって、文学作品、戦史、戦記、体験記などに綴られてきた。
「戦争を正しく伝えねばならない」という願いが、人々の心の中に高揚されてくるということは、戦争を正しく伝えまいとする、どす黒い動向がわたしたちの身近にうごめきはじめたからである。また、戦争ドラマ、戦争マンガなど、表面は明るくカッコよく描かれていても、その底に暗雲が低迷している不安を敏感に感じとっている人びとがいることもたしかである。
わたしたちの生活にもっとも密着し、日常化している茶の間のテレビをとってみても、「コンバット」「ギャラントメン」「砂漠鬼部隊」「スパイ大作戦」などのように、偽装された正義の戦争のためには、敵を迅速果敢に殺戮(さつりく)することが正当化されようとしてきた。また、「ああ戦友」や「ああ軍歌」など懐古的なものや、戦争の悲惨さや軍隊の過酷な面を削除してしまった熱血戦記物の出版なども、最近特に目立つようになってきた。-略-」
もくじ
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東京都教職員組合江東支部・編/あゆみ出版1985年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「すいせんのことば
早乙女勝元(作家)
東京大空襲でもっとも深刻な犠牲を出した現江東区の先生たちが主になり、本書が新たに世に出る意味は、あまりにも大きい。戦争を知らぬ世代が国民の七割を越えるこんにち、記録なしに伝達はあり得ないからだ。教育基本法の「真理と平和を希求する」原点に立った先生たちの凛とした姿勢に、私は心からの感動を覚えずにはいられない。本書が教室に家庭に活用され、今日から明日を結ぶ平和のブリッジになることを信じたいと思う。」
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裏表紙に書かれてあります。下「」引用。
「●東京大空襲40年、戦後40年を迎え、反核・平和の新しい運動のたかまりが広がっている。東京大空襲の体験を次代に伝え、二度とくり返さない力を培う課題が、ますますま重大となっている。
●「私たちの手で、子どもに正しい戦争についての知識を与える資料をつくり出そう」という確認のもとに生まれた『炎の街』。平和への願いをこめて、装いを新たに新版としてここにおくる。」
早稲田空襲……。下「」引用。
「昭和十九年四月十八日、本土第一回の空襲(東京・大阪・名古屋)で東京は早稲田が艦載機二、三機に空襲された。
昭和十九年十二月、B29が十機来襲し、蔵前が被災した。それ以降空襲は連続し、日本の敗色が濃くなっていった。-略-」
【映画】『象のハナ子』。下「」引用。
「共同映画製作の『象のハナ子』を子どもたちと一緒に見た。あどけない三吉が象を殺すまいと命がけの努力をする姿を見ているうちに、その当時の様子が私の目の前にまざまざと浮かんできた。-略-」
「戦争を正しく伝えることの責務」 下「」引用。
「二度と繰り返してはならない、太平洋戦争の凄惨な事実が、多くの心ある人びとの努力によって、文学作品、戦史、戦記、体験記などに綴られてきた。
「戦争を正しく伝えねばならない」という願いが、人々の心の中に高揚されてくるということは、戦争を正しく伝えまいとする、どす黒い動向がわたしたちの身近にうごめきはじめたからである。また、戦争ドラマ、戦争マンガなど、表面は明るくカッコよく描かれていても、その底に暗雲が低迷している不安を敏感に感じとっている人びとがいることもたしかである。
わたしたちの生活にもっとも密着し、日常化している茶の間のテレビをとってみても、「コンバット」「ギャラントメン」「砂漠鬼部隊」「スパイ大作戦」などのように、偽装された正義の戦争のためには、敵を迅速果敢に殺戮(さつりく)することが正当化されようとしてきた。また、「ああ戦友」や「ああ軍歌」など懐古的なものや、戦争の悲惨さや軍隊の過酷な面を削除してしまった熱血戦記物の出版なども、最近特に目立つようになってきた。-略-」
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