磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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レベルセブン

2008年01月13日 | 読書日記など
『レベルセブン』
   モルデカイ・ロシュワルト(著)/
       小野寺健(訳)/彌生書房1960年

昔のSFというのは、ずいぶん暢気だったんだあーと、よく思います。核兵器や生物兵器などは進化しているのに、それを防ぐ医療などは何の進歩もないという感じがしてなりません……。



レベルセブンとは。下「」引用。

「四千フィートをこえる地下にレベル・7はある。地中深くかくれるこの国の防衛軍、PBX部隊を収容する自給自足の地下壕だ。この場所こそ、押ボタン士官X-127がその残り生涯をおくるほかはない世界となろう。」

暢気なSFはよくシェークスピアが出てくる。下「」引用。

「ぼくはいま、ハムレットの「生きるべきか死ぬべきか」という問題の意味がわかってきた。ぼくは今までただ出世することばかりかんがえていた。」

原爆のことなど、気にもなされていないように思えて仕方がない。

ボクと彼との違いは、被爆された方を見つめないか、見つめているかの違いだと思う。

この作者も、核兵器は見つめるが、被爆された方は見つめておられないとボクは思う。

植物が地下では育たないという。
--育つ植物もあるとボクは思う。

全面的原爆戦が起きれば、フィルターがどれほどの効果を示すか疑問だという。

ほかにも疑問はいっぱいあると思うのだが……。

坊主頭をからうことがユーモアだという……。
--それを否定される人の方が健全だとボクは思います。


シェルターをつくると、減税されたという。下「」引用。

「三月九日の朝日新聞は「核防禦ごう造れば減税」というロックフェラー・ニューヨーク州知事の指令をつたえている。原子力戦による世界の全滅をあつかった小説「渚にて」とそのフィルムが静かな描写で反響をよんだのも最近のことであった。」

核兵器で戦争してシェルターで生き残れるとは、おめでたい人たちである。

自らを牢獄に入れても生き延びたいのだろう……。

彼らの生命は何があっても存在するとでも思われているかのようです……。

「核の冬」など知らない時代の読み物と思えました……。

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