龍の声

龍の声は、天の声

「外国人の日本人評③」

2018-10-02 16:52:42 | 日本

◎日本との絆が深いものになった背景には、別の理由もいくつかある。
まずは社会が安全なこと。家族は何の不安も抱かずに日常生活を送れたし、その結果、仕事に集中することができた。日本の人たちの労働意欲の高さや真面目さには、非常に感心させられたよ。誰もが一生懸命に努力することを厭わないだけでなく、地道な苦労を重ねていけば、いつか必ず目標を達成できるだろうとも信じている。しかも仕事の進め方は、きわめて合理的でモダンだった。
またグランパスにかかわるすべての人たちは常に僕をリスペクトし、仕事を評価してくれた。だからこそ僕は、この国に長く留まりたいと願うようになったんだ。
日本はモダンでありながら、伝統が息づいている貴重な国の一つだと思う。
僕は日本で暮らすことによって、ひとりの人間として成熟することができた。いかに影響を受けたかは、ヨーロッパに戻ると特に実感するよ。むこうの人間は、道を歩いていたり車を運転したりしていても、それほどルールを守ったりしない。でも気がつけば、僕はヨーロッパでも、日本人と同じように信号をきちんと守っていたりする。(笑)
《ドラガン・ストイコビッチ


◎00年代に入って、日本の家電メーカーは韓国や台湾の勢いに苦戦を強いられているが、品質と信頼のジャパンブランドはまだ健在だ。
中小企業の海外進出を支援するコンサルタントの山本利彦氏は「『これは日本製か』『そうだ』というやりとりだけで、商談が成立したことがあります」と信頼性の高さを実感する。今年3月に開催された工業製品の展示会でも、人を集めたのは日本企業のブースだった。
なぜ日本製品への信頼が厚いのか。山本氏のその問いに、ある展示会参加者はこう答えた。「日本人は、ウソをつかないからね、ウソをつかない日本人がつくるものには、間違いがない、と」 山本氏は、「英語ではインテグリティが高いというんです。誠実とでも訳せばいいでしょうか」と語る。
《週刊ポスト 2014/5/30》


◎スウェーデンの植物学者ツュンベリは、奴隷を酷使するオランダ人を日本人が心から侮辱していたと、驚きをもって記している。副島種臣は、ペルーの奴隷船
を拿捕し、国際裁判も辞さなかった。
《高山正之 「アメリカはどれほどひどい国か」》


◎日本に行ったことがあるシンガポール人に聞くと、「ディズニーランドで行列中にベビーカーを置いておいても盗まれない。また、ホテルやレストランでのスタッフのサービス、気遣い、対応が素晴らしかった」とのことだった。
《シンガポール在住日本人商社マン


◎ザヴィエルのように、自分の身を労してやるということに感動をうける思想的素地をもっているのはアジアでは日本だけだった。インドでは身分(カースト)の低い者と見られるだけのことであり、中国では身を労する者は君子でないという伝統があるため、むしろ軽蔑された。
《司馬遼太郎 「街道をゆく(22)」》


◎(日本に興味を持った理由は)日本を旅行中に道を聞いたとき、その日本人は自分の行き先を無視し、丁寧に途中まで案内してくれた。とにかく日本人はやさしい。自然も美しいし、文化もすごい。先進国なのに古い伝統も大事にしていて素晴らしい。だから生徒には日本人の精神も教えている。
《リトアニアの日本語教師ロベラさん 世界・秘境のニホン語学校(テレビ東京)2014/10/26》





「異邦人たちが見た150年前の日本とは…」



◎日本の開国を進めた初代・駐日アメリカ公使 タウンゼント・ハリス…

◇「日本人の容姿と態度に甚だ満足した。日本人は喜望峰以東のいかなる民族より優秀である」
◇「私は時として、この日本を開国して外国の影響をうけさせることが、果たしてこの人々の普遍的な幸福を増進する所以であるか、どうか、疑わしくなる」
◇「これまでに見たどの国よりも簡素さと正直さがある」
◇「柿崎は小さくて、貧寒な漁村であるが、住民の身なりはさっぱりとして、態度も丁寧である。世界のあらゆる国で貧乏に何時も附き物になっている不潔さというものが、少しも見られない」


◎英国人女性旅行家 イザベラ・バード…

◇「日本ほど婦人が危険にも無作法な目にもあわず、安全に旅行できる国はないと信じている」
◇「真に過当な料金をとられた例もない。群集にとり囲まれても、失礼なことをされなかった」


◎日本アルプスを世界に知らしめた英国人登山家 ウォルター・ウェストン…

◇「教育のない日本の田舎人ほどの、真の意味の紳士を日本の内外で、私は見たことがない」


◎ラフカディオ・ハーン…

◇「日本人の頬笑みは、念入りに仕上げられ、長年育まれてきた作法なのである。それはまた沈黙の言語でもある」
◇「もしどこかの国で暮らしていたとしても、人情の機微に触れる喜びを味わえただろうか」
◇「日本には美しい心がある。なぜ、西洋の真似をするか」


◎アメリカの作家・地理学者 エリザ・R・シドモア…

◇「この国の群集は何千人集っても、爆弾を投げたり、パンや資産の配分で暴動を起こすことはありません」


◎近大西洋医学を日本に伝えると同時に、ヨーロッパに日本文化を紹介することに大きく貢献したフィリップ・F・B・フォン・シーボルト…「日本の人々は、広々とした自然にひたって楽しむことを心から愛している」  
《男の隠れ家 2014/12月号》

◎私はかつて17年間も日本に住んでいましたが、日本の素晴らしさは、とても一言では言い表せません。自転車をなくしたら警察官が自宅まで届けてくれたし、羽田空港で携帯電話を落とした時も戻ってきました。そんな社会は世界中で日本以外にありません。
日本にも、東日本大震災のような自然災害が、時として起こります。しかし大災害の中でも列を作って食料を求める人々に、世界は驚嘆しました。
《ドイツ高級紙「フランクフルター・アルゲマイネ」元東京特派員バーバラ・オードリッチ 週刊現代2014/8/9》


<了>