あちこち散歩みち

近畿圏内を小さくあちこち歩き・たまに寺社めぐり・日々のとりとめない暮らしなどを書いています

『帰ってきたマルタン・ゲール』

2020年04月09日 | 

いま読んでいる本がおもしろいのです。

『歴史と人間』の9章部分がとても気になります。

 

アメリカの女性歴史家ナタリー・Z・デーヴィスが、

「にせ亭主事件」として、実話をもとに書いています。

 

以下、あらすじ抜粋文

舞台は、16世紀半ばの南フランス、ピレネー山麓の寒村である。

家出したままの夫になりすまして帰村した男アルノー・デュ・ティルが、

妻と家庭を営み、子供までもうけるものの、

にせ者だと訴えられて裁判となる。

けれども、

決定的な証拠もなくて、このままだと無罪放免だという時に、

本物が12年ぶりに帰って来て、にせ亭主は

処刑されるという実話である。

 

 

市井の名もなき市民のはなし、

しかも16世紀当時のアルティガ村は戸数60~70の寒村でした。

この「にせ亭主事件」の裁判記録は、判決文しか残っていないのです。

 

でも、この事件を担当した判事のジャン・ド・コラが詳細な記述を

『忘れがたき判決』として出版していたのです。

 

これらの資料をまとめて、ナタリー・Z・デーヴィスが

1993年に『帰ってきたマルタン・ゲール』という

本を出版しました。

 

リチャード・ギアとジュディ・フォスターの映画も公開されました。

「ジャック・サマースビー」

脚色されて、南北戦争からの帰還者の設定でした。

以前私は、この映画を観たのですが、

こんな背景があっての物語だとは思ってもいませんでした。

 

1556年の夏、にせ者が「マルタン・ゲール」を名乗って

アルティガ村に出現して、事件がはじまるのです。

 

知らないことを知るって、楽しいですね。

 

 

 

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