雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

豚キムチにジンクスはあるのか~絲的炊事記~/絲山 秋子

2009-08-20 | 小説
 独身、四十女(連載当時39歳)の体当たり「食」エッセイ。

 なにが体当たりかって? それは絲山女史自らが試行錯誤した料理を美味かろうが不味かろうがとにかく食って書くエッセイ。

 ふつうの美食エッセイではありません。切ないくらいに面白い自炊エッセイです。読んでるとなんだかこっちも腹が膨れてきます。

 でも、ちゃんとまともなものも作っておられて(失礼?)レシピなんかも載っていて、ちょっとこれは食べてみたいなー、というものもあります。もちろんです。

 とにかく一年間、このエッセイのためにただならぬ思いをしてこられたことが、あとがきなどを読むと(本文でもときどき愚痴ってる)よくわかります。

 作者本人、酒飲みなので弱冠「酒のアテ」系に偏りがちでしたが、それがまたグー。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 宵山万華鏡/森見 登美彦 | トップ | 石川2区 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

小説」カテゴリの最新記事