2020@TOKYO

音楽、文学、映画、演劇、絵画、写真…、さまざまなアートシーンを駆けめぐるブログ。

■天地100ミリ、左右100ミリ…

2007-07-27 | ■政治、社会
  
  一応、世の中で一流紙といわれる新聞が、時としてあまりにもくだらない報道をすることがある。しかも、天地100ミリ、左右100ミリのスペースを確保してまで。昨日付の朝日新聞・夕刊の記事。

  “「布袋さんに殴られた」町田康さんが被害届け”。2007年7月26日付朝日新聞夕刊の三面に載った記事である。ギタリストの布袋寅泰という男に、作家でパンク歌手の町田康という男が殴られた、という報道である。

  事件が起きたのは6月13日、かねてから布袋さんのライブにゲストとして出演していた町田さん、布袋さんの音楽に詞を提供するなど、活動を共にしていたらしい。ところが問題の6月13日、布袋さんが所有する千葉の別荘で今後のライブの活動方針について話あった後、東京に帰る車の中で町田さんは布袋さんに殴られ、『右目や口元など、上半身に十数か所のけがをした』ということだ。

  布袋さんも町田さんも、さすがに名前だけは知っているが、彼らが殴り合おうと何だろうと、私には何の感興も起きない話題である。ほとんどの日本国民にとって、取るに足らない話題である。彼らの記事は天地100ミリ、左右100ミリという正方形の囲みに記され、テーマとされる二人の写真まで掲載される始末。朝日新聞は、ご近所の犬の喧嘩のような話題を取り上げている。このような馬鹿げた迎合主義が嫌いで10年前に朝日新聞を拒否したはずなのに、そのブランクを経て、再び「朝日」購読者に戻った自分が恥ずかしい。

  「チョー・マイ・ヨミ」と称される三大紙。朝日、毎日、読売が面白くない。面白くないのだが、朝日だけは読まなければならない理由があった。吉田秀和氏と加藤周一氏のコラムがあるからだ。この2人のコラムが「毎日」に移れば「毎日」、「読売」に変われば「読売」、私は何のためらいもなく、読む新聞を替えるだろう。もちろん、「チョー・マイ・ヨミ」以外の紙媒体、デジタル媒体であろうと何だろうと…。

  布袋さんという男に、町田さんという男が殴られて、この世の中、何か困ることでもあるのだろうか?「大朝日」たるもの、あまりに情けない記事を真面目に載せたものだ。明日、三流紙「朝日」に三行半を突きつけよう。その後に誰か、朝日新聞と購読契約している方、吉田さんと加藤さんのコラムだけ読ませてください。

  

  
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