2020@TOKYO

音楽、文学、映画、演劇、絵画、写真…、さまざまなアートシーンを駆けめぐるブログ。

トヨタ アベンシス TOYOTA AVENSIS

2012-02-14 | ■エッセイ

  昨年末に10年近く乗った車をやっと買い換えました。

  トヨタのアベンシスというステーションワゴン。イギリスからの逆輸入車です。日本では昨年秋、3か月限定の輸入販売で、ひと月の販売目標が300台とのこと。ほとんど日本では見かけない車です。

  車幅が広いので立体駐車場は苦労しますが、乗り心地はずば抜けて良いです。フランス、コートダジュールにあるデザイン室が設計、イギリスの工場での生産…と僕が好きなストーリーが整っている上に、何よりもその希少価値が決定打となりました。

  トヨタ・ブレビスにつづき、この車も長い付き合いになりそうです。
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トリカブト

2011-08-01 | ■エッセイ

  今年の2月後半くらいから左腕に痛みを感じていました。どうせ下手なゴルフのせいだとやり過ごしていたのですが、ここ一・二カ月痛みで眠れない日が続くようになりました。整骨院、鍼灸院などを経て整形外科を二つほど回り、この人なら!と信じることのできる先生の診断により、いよいよ漢方を調合して服用する段となりました。

  二朮湯(にじゅつとう)という古来からの漢方に調合するのはトリカブト。以前、殺人事件の小道具にもなった猛毒の薬草です。薬剤師は「とにかく不味いです。量も多いです。あまりの不味さに頭痛がするようなら服用をやめてください」と真剣な顔で言いました。私はもともと粉薬が大嫌いな上に漢方などの世話になったこともありません。

  帰宅した後、妻に向かって『私はこのようにすり潰して調合した大量の不味い薬草など飲めぬ』と告げたところ、「何とだらしのない、私が一口にて潔く飲んで見せよう」と言い放つや、宣言どおり茶色い泥の粉末のようなものをひと息で飲み干しました。『あいや、お見事。我もそれに倣い、毅然として服用してみよう。ただし、今はいけない。心が未だ整っておらぬ。明日の朝、日が昇った後に心頭滅却して飲むとしよう』と告げました。

  やがて夜が明けました。いつもは私の方が早いのに、この日ばかりは妻が先に起床していました。そうなのです、妻は生きておりました。どうやらトリカブトの猛毒は調合元のツムラによって上手く取り除かれていたようです。私は心から安心して件の薬を一気に飲み干したものでした。

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反原発を表明する。

2011-03-28 | ■エッセイ
  3月11日に起きた大地震と津波による福島第一原子力発電所の事故は、発生から2週間以上経った現在でも全く収束の目処が立っていない。

  状況が一進一退を続ける中(否、どんどん悪くなっていく中)、政官業が癒着した原子力発電事業推進の実態、電事連や東電のマスコミ買収、産学協同の美名に隠れた御用学者の育成など、以前から反原発の側に立つひとたちが主張してきた事ごとがどんどん明るみに出てきた。まさか、と思っていたことのほとんどが真実だった。

  今はもう、多くの人がテレビや新聞の嘘に騙されないだろう。インターネットで国内、海外問わず情報を入手し、それを取捨選択して、自分の意見と照合しているだろう。

  気づくには遅すぎたし、気づくための代償はあまりに大きかったが、この先も何とかして地球を存続させようとする人間であれば、今すぐに原子力発電推進に歯止めをかけなければならない。日本の原子力行政の巨大な闇を告発しなければいけない。

  私は昨日、1200人が参加した反原発デモの列に妻と共に加わったが、銀座通りを埋め尽くした近年のデモでは見かけることのない大群は、明らかに脱イデオロギー、ごく普通の人たちの集合体だった。ツイッターには、主に若者から次のような意見が寄せられている。

 →昨日、デモ慣れしたおじさんおばさんには引いたりしたけど、それでも原発をなんとかしたいという気持ちは一緒だ。歩いていて無力さに辛くなることもあったけど、やるしかないんだなと。ぜひ次回も行きたい。ちょっとでも「普通の若者たち」を増やさなくてはね~。

 →反原発デモ、東京は1000人でドイツは25万人だなんて絶対おかしい。次は参加する。自分がやっている仕事だけが社会だなんてことは絶対にない。もっと現実に向き合わなくてはいけない。すぐ隣にいる人を説得しなくてはならない。この場に及んで社会が変わらないなんてありえない。東京にいる人へ。

 →昨日の「ドイツ25万人、日本20人」の話だけど、正しくは日本の銀座デモは1200人。東電前での座り込みが20人【だった】が、それにすら昨日は200人以上集まった、ということです。誤解ないようにさらに付け加えておくと、これは「結構すごい」ことです。

 →1千人を超える市民が銀座を練り歩いたデモは、これまでの「反原発運動」のイメージを一新させるものだった。「右も左も」「環境論者もそうでない人も」問わなかった。生命と生活に危機感を覚える普通の人々が「原発は要らない」と訴えた。 : 田中龍作

 →「オレ、デモ童貞なんだ」「あたしも集会バージンだし」って会話も耳にした(笑)。「これ、声をいつあげればいいの?」と訊ねてる彼女に「わからないけど、自分が同意できるなと思ったら声をあげればいいんじゃないかな」と答える彼氏とか。初めての人もたくさんいた。その意味も大きいと思う。

 →昨日は銀座~日比谷公園にかけて行われた、反原発デモに参加した。初めてデモに参加したので、正直本当に緊張していました。歩き出す前におばさんがくれた「原発を止めよう」「エネルギー代替政策を」というプラカードの内容が、自分の言いたいことそのものだったので、それに奮い立たされ元気に歩けた

 →.@seikoitoさんも、次に大きな反原発デモがあったら、是非参加してください。有名人の方が参加すれば、きっと色々変わっていくと思います

 →昨日の「反原発デモ」。 BBCがさきほど厚めに報道していた。 当事国のマスコミの姿勢が疑われる。 いや、すでに疑われてる。 いや、すでに見捨てられていると言った方が正確か。

  
  
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阿蘇熊本空港

2011-02-18 | ■エッセイ
  仕事で熊本に来ている。今まで、何度も訪れている地だが、来るたびに街の表情が違って見える。

  当地の玄関口、阿蘇熊本空港は、さまざまな機能が心地よく清潔に配置されているので、僕は好きだ。

  福岡空港は都会の密集地に向けて下降していくイメージ、大分空港は海の中に飛び込むような降下だ。ここ、阿蘇熊本空港はゴルフ場を眼下に眺めながらのランディング、これが結構いい感じなのだ。

  今日は雨まじりのあいにくな天候にもかかわらず、コース上には何組かのゴルファーがいた。
 
  そんな平和な光景をぼんやり眺めつつ、機内アナウンスにギクリとした!「当機は間もなく『大分空港』に着陸いたします」。何度も熊本に来ていると、たまには「まさか!」という体験をするものだ。
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恢復について

2010-11-10 | ■エッセイ
  本当に、怒涛のような数ヶ月間でした。5月の連休から昨日まで、その間に生起した激しい事ごとは思い出すだけでも、頭が痛くなってきます。仕事環境の激変、親の病気、子の結婚、引越し……、誰の身の上にも起こりうる事ごとですが、これが短期間にのうちに立て続けにやってくると、さすがに「疲れた…」という気分になります。まして、今の年齢ともなれば。
  
  この半年間、不思議なことに、本が読めないという突発的な「やまい」にさいなまれていました。

  書店で本を選び、買って帰りはするのですが、ほんの数ページを読むと気が散ってしまう。気が散るだけではなく、場合によってはひどい睡魔に襲われる。ただ、本を読みたいという欲求は以前にも増してあるので、次第に読まない本ばかりがたまってしまいました。

  そんな折、つい数日前にロベルト・コトロネーオの「ショパン 炎のバラード」という本に出会い、いっぺんに「やまい」は吹っ飛びました。ツイッターでも報告済みですが、久々に本を読む歓びを感じ、活字に神経を集中する快楽を思い出しました。それと同時に、ここ数カ月の間、本が読めなくなったことで、密かに『脳がダメになったのかもしれない』と悩んでいたことが杞憂だったと分かり、少しはホッとしたわけです。

  また、現在もっとも信頼できる映画評を論じてくれる長男に誘われて、ホセ・ルイス・ゲリンの「シルビアのいる街で」を見に行ったのですが、フランスの古都ストラスブールを舞台に、日常的な光景の断片が淡々とコラージュされる中で、実在と不在、正しい像と逆の像、魂と肉体……、といったテーマが深く胸に迫りました。じつはこの半年間、脳と共に感受性まで枯渇したような心持がしていただけに、これも嬉しい体験でした。

  書籍や映画との出会いが私を憔悴の淵から救ったのかもしれませんが、もうひとつ、毎朝バッハをピアノで弾いてから仕事に出るというここ数週間の習慣のようなものにも意味があるような気がしています。バッハの平均律クラヴィーア第1集、第1曲は文字どおり7つの全音と5つの半音からなる12の音の組合せ、そこから生まれる和声感の見本帳のような音楽ですが、これをテンポを変えたり、基音となる音を自由な発想で組み替えたりしてみると、残響の中に混じりあってなお何かを語ろうとする音の姿が立ち昇ってくるのが見えるようで、毎朝ほんとうに楽しい気分になります。それは、ちょっとおかしな喩えかもしれませんが、仏教やキリスト教、イスラム教などの経典を唱えるような心持なのかもしれません。

  こういう状況を恢復と呼ぶのでしょうが、私くらいの年齢になると「悪い状態になったものが、もとの状態に戻ること」という恢復本来の意味よりはむしろ、「一度失ったものを取り戻すこと」という別の解説の方に共感を覚えます。

  恢復に歩調を合わせるように、徐々にブログも書き始めるつもりです。いま企画しているのは、「三軒茶屋逍遥」と「たまプラーザ日記」という2本の異なる写真ブログ。三軒茶屋はフェリーニ、たまプラーザはタルコフスキーを基調にしています。とくに、たまプラーザは、まさにタルコフスキーがゾーンと呼んだ地帯のようで、興味は尽きません。ご期待ください。

  
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■ベルリンの白クマ (アンコール)

2010-08-03 | ■エッセイ
  
  全英オープンが始まった。今日は、そのことを書こうと思っていたのだが、とんでもないニュースが飛び込んできた。以下、ロイターが伝える記事の全文である。記事のタイトルは、「ドイツの動物園職員、動物の食肉処分で訴えられる」。

  ベルリン、18日 ロイター ) ドイツ東部のテューリンゲン州にある動物園の職員が、園内の動物を射殺し、食肉として販売していたとして、市長が同職員を提訴した。市長執務室の広報担当者によると、問題となっているエアフルト動物園では、長年にわたりシカなどの動物が職員により無許可で殺害・販売されていたという。訴えはすでに州検察当局の管理下にある。ツァイト紙は同動物園の職員の話として、園内の動物の数は減少を続けており、「何らかの対応が行われるべき時だった」としている。また、現地の動物愛護団体は、今日の事件が氷山の一角であると主張。エアフルト動物園をはじめテューリンゲン州内で動物を扱うすべての施設に対し、管理方法の見直しを求めている。

  動物園の職員が、飼育している動物を撃ち殺し、食肉業者に売り払う。にわかには信じられない光景だが、旧ユーゴ紛争、湾岸戦争のときなどには、動物園の動物を兵士の食糧に供したという話を聞いたことがある。平時であれ戦時であれ、肉食性の人々の発想は凄まじい。

  以下は孫引きである。上野動物園百年史によると、第2次世界大戦中の昭和18年8月から9月にかけて、食糧難による餌の不足、また空襲などにより檻が破壊されて動物が逃げ出すことを防止するため、ライオン、トラ、ヒョウ、インドゾウなど14種、27頭が処分されたのだと言う。

  このときの話は、「かわいそうなぞう」という題名で、小学生の教科書に載った。以下も他所の記事からの孫引きをまとめたもの 。「かわいそうなぞう」の主人公、ぞうの花子の死から2年たって、再び1頭のインドゾウが日本にやってきた。戦争は終わっていた。2度と戦争を起こさない誓いをこめて、このゾウは、再びはな子と命名された。花子が逝ったあとに現れたはな子は現在60歳。井の頭公園にある小さな動物園でひっそりと生きているそうだ。敗戦から現在まで、はな子は何を見てきたのだろうか? 孫引きはここまで。

  クヌートという名前を覚えているだろうか?去年の冬、ベルリンの動物園で生まれた白クマの名前である。母親が育児放棄をしたことから、動物園の職員が親代わりになって育てた。そのかわいい仕草が人気を呼び、日本のテレビ局も何度かクヌートの映像を流していた。

  クヌートがいるベルリンの動物園は、ヨーロッパでも最大規模を誇るもので、私もそこに行ったことがある。ベルリン国立歌劇場でハイドンの「月の世界」、ベルリン・ドイツ・オペラでワーグナーの「タンホイザー」を見るためにこの地を訪れた際、1日時間が空いたので、1人で動物園をうろついていた。海外の動物園に行ったのはこれが最初で最後。何はともあれ、スケールの大きさに驚かされた。それまで、私はベルリンに大きな動物園があることも、その近くの駅が「動物園駅」という名前であることも知らなかった。この動物園の存在を知ったのは、ホテルのベッドの中だった。

  7月11日のコラム「空港」に書いたように、悪天候の中ワルシャワからベルリンに入った私は、Hotel Palace Berlin に投宿した。現代的な五つ星のホテル。白を基調とした室内のインテリアはシンプルで清潔、私が好むドイツの美質溢れるホテルである。ワルシャワからの強行軍が疲労に拍車をかけ、私はすぐにベッドに沈んだ。

  翌朝、異様な物音が遠くから聞こえ、意識が次第に覚醒していった。目を開いてみると、白いレースのカーテンから淡い早朝の光が差し込んでいる。次の瞬間、私は完璧に覚醒し、ベッドから飛び起きた。意識の外でかすかに聞こえていた物音、それは無数の動物たちの吠え声だった。ライオン、ゾウ、トラ、カバ、サイ…、それかどうかは分からないながら、とにかく無数の猛獣たちが昇ってくる朝日に向かって吠えているのである。やがて甲高い鳥の声が聞こえ、慌てて窓の外を見ると、通りを1本隔てたところに、Berlin Zoologischer Garten ベルリン動物園があった。

  後になって調べたところによると、この動物園には約1,500種、14,000匹の動物が生息しているそうである。それがどれほどの量なのか、比較の物差しがないのだが、彼らの朝の雄叫びだけは、大自然の目覚ましアラームとして私の記憶に刻まれている。 (初出:2007年7月21日)
  
  
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■ツイッター

2010-05-14 | ■エッセイ
  昨日より、ツイッターとブログを連動させました。一日にツイッターでつぶやいたことが、まとめてブログに反映されます。
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■謹賀新年 2010年元旦

2009-12-31 | ■エッセイ
明けましておめでとうございます。
昨年中はいろいろお世話になりありがとうございました。

本年より、アドレスが分かっている方には新年のご挨拶をEメールにてお送りすることといたしました。

本年は竜虎の相乗効果でさらなる飛躍をとげたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

白龍
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■回顧2009年=ツール そして本年度ベスト1は?

2009-12-31 | ■エッセイ
  今年は3月にフリーランスとして独立したこともあり、まずPCを買い換えました。SONYのVAIOシリーズのVGN-FW72JGBというもので、地デジ放送をブルーレイなどにダビングする機能があります。

  また、プリンターもCANONのPIXUS=MP980に一新しました。コピーとスキャナー機能が充実しており、35ミリのカラーネガからのスキャンも大いに役立ちました。

  フリーランスともなると移動中のメールチェックなどが必要となり、SONYのVAIO=VPCX119KJも導入しました。超薄型のスタイリッシュなモバイルノートです。

  商売道具のひとつであるオーディオは、かねてからグレードアップの必要性を感じつつ独自な音質に惹かれて使いつづけてきた英国ミュージカル・フィデリティ社の名作アンプA3.2を、思い切ってDENONのPMA-SA11に切り替えました。ヴォーカルなどに独自の味わいをもつMF社のアンプに対してDENONのそれはいかにも物量投入型という感じですが、エソテリック社のCDプレーヤー、DV30Sとの相性もよく、驚くほどの音質改善が実現しました。

  HDレコーダーは東芝のバルディア350GBを使っていたのですが、容量の不満を解消するために、パナソニックのブルーレイディスクレコーダー1TBを追加しました。本体にハイビジョン画質で130時間録画できるのはとても便利です。

  こんな具合に今年も多くのツールを揃えましたが、何にも増して衝撃的だったのはiPhoneの導入です。今春以来使い続けていたAUの携帯の操作反応速度に不満があり、ナンバーポータビリティー制度を利用してiPhoneに乗り換えたのですが、これはもう従来の携帯電話とは全く別の世界に踏み込んだという実感です。まだ全ての機能をマスターしたわけではありませんが、マニュアル本を2冊揃えたので順次研究していこうと思います。いずれにしても、SONYのモバイル・ノートが無用になったことだけは確かなようです。

  年末に今年一年を回顧しましたが、各分野を総括するとベスト1は以下のようになります。

  CD部門:ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第30、31、32番 アンドラーシュ・シフ(ピアノ)」

  DVD部門:「ジョー・ザヴィヌル&ザヴィヌル・シンジケート 75th」

  舞台部門:ミラノ・ピッコロ座公演「アルレッキーノ=二人の主人を一度にもつと」

  ツール部門:iPhoneの技術力、機能美。

  書籍部門:特になし

  映画部門:特になし

  雑誌部門:週刊金曜日 781号「『ベストセラー』にダマされるな」。

  本年もブログを訪ねていただき誠にありがとうございました。来年も徒然なるままに書いていきたいと思います。ご声援のほどよろしくお願い申し上げます。

  

  

  
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歯を大切にしましょう!

2009-04-12 | ■エッセイ
  去る3月11日に歯を抜きました。左の上の一番奥、すでに右の下の一番奥も数年前に抜いているので、普通の人の歯の数よりも私は2本少ないということになります。

  歯石や歯垢がたまり、歯周病が誘発されて歯を抜かなければならない事態になることは皆さんご存じのとおりですが、私の場合は普通の人よりも歯並びが悪く、歯周病になる危険度がかなり高いのです。

  それはともかく、歯を抜いたついでに、今のところ何とか生き延びている他の歯も同じ運命をたどらないように、抜歯の日以来、週に一度、歯の清掃をしています。

  歯石や歯垢を清掃したことのある方はご存じでしょうが、この作業はけっこう痛みを伴います。とくに、歯石ポケットが深い場合は、専用の器具を歯本体と歯肉の間に差し込んでグリグリとエグルので、気絶しそうな痛みが走ることもままあります。

  先週の金曜日、広く美しく清潔で見晴らしがよい大崎の歯科の椅子に座りながら、私は恒例の口内清掃(校内清掃という言葉は懐かしい!)を受けていました。「今日は少し深いところをきれいにしますので、お痛みがあったら左手を挙げてください」という優しい看護師の声を聞きながら、『なぜ左手なのだろう。右手を挙げたらいけないのだろうか…?』などと思いつつ、なんとか痛みから気を紛らわせようとしていました。

  それから数分経ったでしょうか?「痛かったですか?」という声で、ふと我にかえりました。私はいつの間にか眠っていて、自分のイビキに気づき、飛び起きたところを、痛くて飛び上ったと看護師が錯覚したらしいのです。『いや、大丈夫です』と涼しくやり過ごしたものでしたが、実にその後、2回も同じ現象が起きました。

  つまり、私は口内清掃の間、ほぼずっと眠っていたのでした。こんなことは、長い歯科通院歴の中で初めてのことです。麻酔もかけられていないのに、歯科の椅子で歯と歯肉の間をほじくられているのに寝る人がいるのでしょうか?

  歯はともかく、私は自分が少しおかしいのではないかと心配しました。その日はマスターズの1stラウンドの日、朝5時からの放送が待ち切れず、4時に起きてしまったので、夕方には眠くなるのも無理ないのですが、いくらなんでもあんまりだと思いました。

  「今日は、だいぶお疲れのようですね」と看護師が言うので、『何で分かるんですか?』と聞き返すと「歯茎の色が赤くなってますから。人は疲れると歯茎の色がこんなふうになるものです」と返してきました。私が自分のイビキで飛び起きた3回ほど、そのすべてが私が痛みで飛び上がっていると思っているとしたら、何だか申し訳ないような気になりました。

  また、今週の木曜日に歯科へ行きますが、今度は寝ないようにしようと思います。

  
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マスターズ開幕

2009-04-11 | ■エッセイ
  
  いよいよ今年のマスターズが開幕しました。注目はタイガー・ウッズの復活と17歳・石川遼のメジャー初挑戦。

  マスターズは、全米、全英オープンとならぶ世界三大メジャーのひとつですが、毎年同じコースで開催されるのが特長です。

  オーガスタナショナルゴルフクラブ、このコースの景観の美しさは並ぶものがなく、特に今の季節はアゼリアの花が咲き誇り、木々は深緑の葉をつけてまばゆい輝きを見せています。選手たちにとっては大敵となる池やバンカーも、私たちギャラリーに見せる表情は優しく、フェアウェイを吹き渡る風の色までが見えるような美しさです。

  本日2日目、石川遼は残念ながら予選を通過することができませんでしたが、世界最高の舞台で、世界最高のプレーヤーと共に闘った経験は何物にも代えがたいものだと思います。

  何より驚くのは、彼が小学校の卒業文集に「将来の夢:20歳でマスターズに優勝」と書き残していること。この言葉から、たった5年で少年はマスターズへの出場を現実のものとしました。あるいは、あと3年のうちにこの優勝という言葉が現実のものとなるかもしれません。

  2日目を終えて、世界屈指のプレーヤーたちの名前がスコアボードの上位に並ぶようになってきました。上位には片山晋吾、そして今田竜二も何とか1オーバーで予選を通過してきました。テレビ放送の時間に合わせると、明日は午前4時半起き、明後日の最終日は3時半起きということになります。世界最高の夢舞台、しばらくの間、心地よい夢の中でまどろむ日々が続きそうです。
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河は眠らない

2009-03-21 | ■エッセイ
  
  亡くなってから20年も経つというのに、開高さん、まだ元気なんだ!と思わせるような新刊が最近店頭に並びました。。

  昨年の5月に集英社から出た「一言半句の戦場」の帯コピーは、文字どおり『文豪、最後の新刊!』というものでしたが、まだ新刊は出る余地があったのでした。

  「河は眠らない」、10年以上前に文藝春秋のNUMBERビデオ・シリーズでリリースされていたもので、2007年にはDVD化されています。そのタイトルと同じ「河は眠らない」という単行本が出ました。

  私は、テープの素材がヨレヨレになるほどこのビデオを見たので、ほとんど隅から隅まで開高さんのセリフを覚えています。今回、文藝春秋社から単行本として発行された「河は眠らない」は、そのセリフを活字化して、青柳陽一さんの写真と合わせたもので、こちらの帯コピーは『在りし日の姿、珠玉の言葉がフォトエッセイとして甦る!』というものです。

  この映像の出だしは次の言葉で始まりますが、なるほどこれを活字で読むとビデオとはまた違った趣があります。

  …川のなかの一本の杭と化したが、絶域の水の冷たさに声もだせない。芸術は忍耐を必要とする。

  映像の中で、この名言は開高さんの肉声としてではなく、いわゆるテロップで現れます。そのあと、ブラームスのバイオリン協奏曲の第二楽章が流れ、美しいアラスカの風景に開高さんのナレーションがオーバーラップしていきます。

  …現代は考えることのできる人にとっては喜劇。感ずることのできる人にとっては悲劇。

  クライマックスはアラスカ・キーナイ川でのルアーによるサーモン・フィッシングですが、大自然を背景に開高さんが語る言葉のひとつひとつが心に響きます。
一見、思いつくままに語られているような巨匠の数々の言葉、それが活字となり、美しい写真と一体化すると輝きはさらに増していく。そのとき、まさしく開高健は甦るのです。
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アース・ソーダ更新!

2009-03-18 | ■エッセイ
  
  アース・ソーダが更新されました!ピープルのコーナーは三枝成彰さんから湯川れい子さんへ!読みごたえ充分なインタビューです。浅井慎平さんの写真も相変わらず素晴らしいです。

  さらにチャッピイこと山本さゆりさんのア・ソング・フォー・ユーのコーナーも更新、今回はナット・キング・コールの「アンフォゲッタブル」です。

  山本さんの解説によると、この歌は1951年にヒットしたそうで、その頃生まれた人がぼちぼち還暦を迎えるという時の流れにびっくりしました。

  50年経っても60年経っても残っている歌はやはり本物です。そんな歌の数々がア・ソング・フォー・ユーのコーナーに溢れています。ぜひ、1日に3回はアース・ソーダのページをめくりましょう!

  アース・ソーダ  http://www.earth-soda.jp/
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■EARTH SODA MAGAZINE

2009-03-13 | ■エッセイ
  
  EARTH SODA MAGAZINE というウェブ・マガジンがあります。タケナミ・カンパニーの武南恩さんが主宰するもので、スーパー・エディターの原田英子さんが編集長をつとめています。

  このウェブ・マガジンの目玉コーナーは何といっても「EARTH SODA PEOPLE=アース・ソーダ・ピープル」。アラウンド50~70の大物へのインタビューが載っていて、出版界の大物、大歌手、大名優…みな「大」がつく人ばかりが登場します。

  創刊から現在までのラインアップをご紹介しましょう。第1回が幻冬舎の見城徹さん、2回目から順にロック歌手で俳優の鮎川誠さん、写真家の浅井慎平さん、歌手の布施明さん、俳優の宍戸錠さん、フォークの神様・岡林信康さん、ショーケンこと萩原健一さん、作曲家の三枝成彰さん…じつにそうそうたる顔ぶれです。番外編としては、スーパー・バイリンガル音楽評論家の山本さゆりさんによる、超イケメングループ、イル・ディーヴォへのインタビューという豪華さ!極秘情報ですが、三枝さんの次は、ついにあの音楽評論家界の大物、湯川れい子さんが登場します!

  何よりも驚いたのは、神様・岡林信康さんがインタビューに応じていること。私たちにとっての岡林信康は「山谷ブルース」「チューリップのアップリケ」「友よ」「私たちの望むものは」などなど、60年代後半から70年代にかけて数々の名曲を残しつつパッタリと姿を消してしまった、いわば伝説のひとです。ところが、アース・ソーダのインタビューを見ると、隠遁から現在までの間、作詞家、作曲家、歌手・岡林信康としてしっかりと音楽と向き合っていた姿が浮かんできます。40年前の「山谷ブルース」から現在の「えんやとっと」に至る系譜は、神様と呼ばれた音楽家の軌跡としてじつに読みごたえがあります。

  アース・ソーダのアドレスは、http://www.earth-soda.jp/ で、三枝成彰さんと湯川れい子さんは私がインタビューを担当しております。
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■謹賀新年

2009-01-01 | ■エッセイ
  あけましておめでとうございます。

  本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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