「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
能楽撮影教室・能楽舞台撮影会は現在、休止中です

昨日は、狂言撮影講座の第3回目教室で、狂言面撮影の講評など行いました~

2010年11月26日 | 能楽撮影教室のご案内
こちらは、りんぷうの会の会員、Y.Oさんが撮影された狂言面『賢徳』です。

昨日の狂言撮影講座では、前回の教室で受講生の皆様が撮影された『賢徳』と『狐』の
狂言面写真の講評が行われました。

それぞれに、傑作・力作・快作(管理人オガタの作は「迷作」だったかも)ありで
おかげさまで、非常に盛り上がった講評会になりました。

作品講評の前には、武蔵野大学客員教授で、りんぷうの会の副会長である三浦裕子先生の
狂言基礎講座があり、また、神田佳明会長による狂言面と狂言の舞台写真スライド上映もあり、
狂言の魅力に、どっぷり浸れた楽しい 2時間の講座でした。

個人的には、狂言『止動方角』(しどうほうがく)の「馬」をめぐる三浦先生のお話が特に印象に残っています。

山本東次郎家の『止動方角』をご覧になったことのある方はご存知だと思いますが、
「馬」を務める狂言師の方は、とても大変だと思います。

長時間、舞台で馬の格好=四つん這いの無理な体勢で舞台を務めることになり、
肉体的・体力的に、とても過酷だと思います。

三浦先生によると、山本東次郎家がアメリカで狂言公演を行った際に、
『止動方角』の舞台が大受け だったというお話でした。

おそらく、アメリカは西部開拓の長い歴史を持ち、カウボーイ・スピリッツが今も息づくお国柄で
に対する思い入れ・親愛の情は日本より深い。
それで、『止動方角』の舞台で馬が登場しただけで客席から歓声 が上がり、
終演後のレセプションでは馬役の狂言師の方が大人気だったとか。

このお話を聞いて、アメリカの観客のストレートな反応っていいなあと
心から思ったオガタでした。


「わあ、馬が出てきた~!!」と思って、うれしかったり
また、馬の名演に感動しても、日本では、なかなか、それを拍手とか歓声などで
表すことが難しいので。。。


さて。
今日は、この後、オガタは国立能楽堂の狂言の会の鑑賞に出かけます。
野村萬師(和泉流)による『止動方角』、山本東次郎先生の『政頼』の舞台を鑑賞予定です


★冒頭の『賢徳』の写真ですが、ブログ掲載にあたって、Y.Oさんのオリジナルより、
少しアンダー目に補正させていただきました。いかがな塩梅でしょうか。

Y.Oさんからは、『狐』のいい作品もお預かりしておりますので、後日、また
ご披露させていただければと思います~♪


★『賢徳』の面(おもて)ですが、『止動方角』に登場する馬でも使用される狂言面です。
説明が前後して申し訳ありません


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