ぞな通信

四国・松山生まれ、在米25年、Zonaの日常生活。

IVFコンサルテーション

2005-12-20 23:25:58 | Weblog
たまたま雑誌の広告で見てずっと気になっていた病院に行った。
その病院はIVFを$5500で、という広告を出していた。
単なる偶然だとは思うが、私のとこの広告の隣だったのも好感度あり。
気にはなっていたけど、ずっと伸ばし伸ばしにしていて、12月31日まではフリーコンサルテーション+超音波診断という言葉に惹かれ、火曜日に行って来た。

どんな人なんだろう・・・・

と心配にながら待つ事1時間。
「ちょっと待たせ過ぎだよね」
と夫と顔を見合わせていたところ、やっと名前が呼ばれた。

DrKはコーリアン系アメリカ人だった(広告で確認済み)。

とても感じの良い先生で、前回いった病院の中近東系の先生のように高圧的っちゅうか威圧感がない。やっぱりお国柄なのかな。

いろいろ話した後、心の中で「この先生がいい」という気持ちが芽生えて来た。
正直でざっくばらん、私たちに対して決断のプレッシャーを全くかけず、
「色んな所で話を聞く事は良い事だ。最終的に決めるのはあなたたちだから、何でも聞いてください」
という内容の事を言われた。

夫は先生に学歴と経歴を聞いていた。

技術的に心配することはなさそうだし、全部ここの病院で出来るし、まず問題は無さそうだ。
そして、何よりも先生の人柄がいい。
同じアジア人だし(これは大きい)。

DrKが言うには、IVFをする場合、embryologist(発生学者とでもいおうか)の力量とラボの設備に頼る所が大きいんだそうだ。
一度採卵すると、卵子はドクターの手から離れ、技術者の手に渡される。
彼の技術いかんで成功も失敗もあるのだ。
そしてラボがきちんと管理されていなければならない。
溶けてまうような器具ではいかんのである。

彼は其の技術と設備に誇りを持っていた。
それもいばるというのではなく毅然とした誇り。

なるほど、道理で前の病院も誇らしげに中国人のembryologist(彼の場合それを専門にした獣医)をリクルートしていた訳だ。それだけラボの存在が大きいということだ。

そして、前の病院と今回の病院の話を聞いて思ったのは、不妊治療は普通の産婦人科でしない方が賢明である、ということだ。
アメリカの場合、産婦人科医の先に専門教育を受けた不妊専門医があるから、6ヶ月おきに新しい情報や技術が流れそれに追随していなければない。

「普通の産婦人科医を私たちが(ここではDrK)が教育していかなければならないんだ」
と言っていた。

一般の産婦人科医クリニックでは、婦人病も妊娠も不妊もいっしょくたにしている。個室とは言え、ドクターはばたばたしている。
クリニックによっては、IUI(人工授精)を終えた後、
「とっとと出て行ってください」的な雰囲気もあってゆっくり休めない。多分それがほとんどだと思う。
休めたらむしろラッキーである。
だから、できるなら不妊専門医で見てもらうほうがいい。

コンサルテーションの後、すぐ超音波検査に移った。
たまたま生理2日目だったのもなにかの思し召しかも。
というのは超音波検査は生理2日目がベストだからだ。

さっそくチェックしてもらうと、全部で9個の卵子が育っているとの事だった。
「思ったより全然いいコンディションで逆にびっくりした」
というお言葉を頂く。

俄然やる気になり、
「じゃあ、今月から始められますか?」
と聞くと、
「そうしてあげたいんだけど、生憎ホリデーシーズンでラボのメンテをしなければならないから、今日でおしまいなんだ。オフィスがお休みのときが唯一メンテができるときだから。」
ということであった。
あ、そうか。もう20日だもんね。
早いととこなら23日くらいからお休みするみたいだもんね。
来月からだ。

そして、本日のチャージはコンプリメンタリーでゼロ。ただだったのである。

前の病院で血液検査やヒステロスコピーも終わっていたので、ラボの結果さえこの病院に送れば戦闘開始なのである。
前の病院はラボの結果も送ってくれてない。

プロセスの料金も見たが、半額とはいかないまでも半額に近いほど安かった。
日本プライスとでも言おうか。
これならやっていける。
手応えを感じたのであった。

オフィスを出て夫に
「どう思う?」
と聞くと、
「こっちの方がいいような気がする」
と、私と同じ印象を持ったようであった。

来年が楽しみだ。