去年2度ほど、日本に送金することがあった。
6月に初めて送金したけど、スムーズにいった。
7月も同様、6月に記入したコピーを参考にしながら、全く同じ書式で記入を済まして、銀行窓口で送金した。
ちょっと不安だったのは、対応した行員が、アルバイトなのか、採用されたほやほやそうな若い青年だったことだ。責任者の行員らしきおじさんに指導されながら記入していたのがちょっと不安だった。
すると10日ほどして送金したはずのお金が戻ってきた。
送金した同じ額が戻ってきたのならあきらめもつくが、為替で激減した数百ドルが失われていた・・・・
すでに円高が始まっていたので、日本の口座に入金されていれば、数百ドルを失ったのはしょうがない。
送ったはいいが、日本にタッチダウンしてこっちに戻ってきた上、お金が減ってたら意味ないじゃん・・・・
こんなことが続いたら、怖くて銀行送金なんか出来ない。
預金して送金したら理由もなく大激減する銀行に誰が預けるか?
そんな馬鹿げたことが実際に起こった。
明細を受け取った直後に伴亀に聞きに行ったら、マネジャーという女性は、
「どうしてはわからない」
を連発するのみだった。
私も忙しかったので、原因追及しないまま、半年もたってしまった。
しかしずっとずっとわだかまりがあったので、おととい受け入れ先の日本の銀行に電話をしてみた。
「去年のことなんですが、送金したお金がそのまま日本でタッチダウンしてこちらに戻ってきたのですが、その際手数料とは別に、為替のレートのせいかお金が相当引かれて口座に戻ってきたのです。そのまま日本の口座に入金されていれば理解できるのですが、入金されることもなく間違ったからと言ってお金を失ってしまうと、今後送金するたびにお金を失うことになり、正直怖くて送金できません。なぜうまく送金できなかったかもし理由がそちらの方でわかればうかがいたいのですが。」
と事情を説明すると、外国為替部の方がそれはそれは丁寧に教えてくれた。
「それはおかしいですね。ちゃんと送り先の銀行に問い合わせて聞いた方が良いですよ。原因が原因なら銀行が返金しなければなりませんから。」
受け入れ側は受け入れるだけなので、原因はわからないから、送り先の銀行で調べなければならない。
送金の際、必要な情報は、5つ。
それを一つ一つ、丁寧かつしっかりしたご返答をいただいた。
さすが日本の銀行はしっかりしている。
翌日、仕事の合間に、伴亀の外国為替部に連絡して事情を説明したら、担当部署に転送するといわれ、ホールド。
やっとつながったかと思ったら、また転送で、またホールド。
転送ごとに1から事情を説明しなければならない。
そしてまた転送されてホールド。
しまいにはテープになってしまった。
「営業時間は8時から5時半までです。オフィスは閉店しました。ぶちっ。」
私がかけているのは午後2時。なんで閉店すんねや。
席を外しているにしても、留守番電話にさえならない。
もうこのテープは10回は聞いている。でも人にたどり着けない。
もう一回かけ直して、録音テープに従ってプッシュフォンを押す。
しかし、営業時間にもかかわらず「オフィスは閉店しました」の録音テープが鳴り響く。
それを3回くりかえして、やっとつかまったので、「録音テープが閉店を告げてるけど」と言うと、
「そんなはずはない。担当者につなげる」
と、つなげてくれたら、また「閉店しました」のテープ。
もう怒ってあきれて、電話を切ってしまった。
大丈夫か世界の伴亀?????
えーかげんなもんや。
そして仕事に戻り、1時間後、もう一度心を入れ替えて電話をしてみた。
すると、しっかりした感じの男性に通じた。
お、今度は仕事を理解している人と話せるだろうか。
また1から事情を話すと、
「それはおかしい。こちらで調べてみます。」
と、日本の行員よろしくてきぱきと応対してくれた。
最初っからこの人が出てくれれば問題なかったのに。
原因は記入フォームに日本の支店番号が書かれていなかったからのようだった。
でも1回目も書いてなかったけど、ちゃんと送金できたんだよ。記入フォームには支店番号なんて項目もなかったんだよ。
なんで?
その担当者は、支店番号の項目がないことに明言を避けた上で、
「日本の銀行はいつも迅速な対応をしていてすごいなと思っている。逆にアメリカの銀行の対応の遅さには僕も恥だと思うところがある。この件に関しても、日本の銀行は翌日こちらに連絡をくれているけれど、あなたの口座に返金されるのに10日かかっている。これは時間がかかりすぎています。直接銀行の支店に行って、返金してもらうように伝えた方がいいですよ。」
と、しっかり日本の銀行を持ち上げることも忘れなかった。
こう言われると悪い気はしない。
しかし、現場に行ってまた1から説明しなければならない。
が、調査部の人と話したからその点はちゃんと記録して(相手の名前と話した時間)おいた。
行員が返金の可能性を匂わせたので、たまたま奇跡的にあいていたその時間に、速攻で銀行に出向いた。
来週はオフィスから出る時間もないから、思い立ったが吉日、鉄は熱いうちに打て、だ。
ちょっぱやで銀行に出向いて事情を話すと、為替を取り扱う行員が出てきて、
「銀行に明らかなミスがない限り返金は出来ない。」
と言った。
当時のマネジャーはその場にいたが、私との話はもう終わっていると、会おうともしない。
クレーマーと思われたかな。
でも彼女はマネージャーのくせに、原因追求をするどころか、「なぜかわからないわ。」と言い切った張本人なのである。
なんだかな~。私の伴亀の信頼度はあんたの対応でかなり落ちたよ。
為替を取り扱うおじさんは2センチぐらいのつけまつげをつけた別の女性に用件をいいつけると、彼女がこのケースを扱い始めた。
彼女も為替部に電話をしたが、出る度に違う人が出てくるので、また1から説明していた。
結局、銀行が私に何度も連絡を入れたが、私が応答しなかったから10日後、口座に返金した、ということであった。
電話した~?!?!?!
全然記憶がない。銀行からのメッセージなんかあったっけ?????
記憶をたぐり寄せるが全く記憶がなかった。
もしかしてセールスコールと思って私が電話しなかったのかな。
半年前の話なので、全然覚えてなかった。これは痛い・・・・もしかしたらあったかもしれないし、なかったかもしれない。これでは相手に突っ込めない。なぜもっと速く自分は行動に移さなかったのか悔やまれる。
結局、銀行は私に連絡し続けたという行動はとったので、落ち度はないから返金は出来ないということであった。
ごっついまつげをつけた女性は、
「前の月とその月と同じフォーマットで記入したんでしょ。なんで送金できなかったのかしら・・・。個人的見解だけど、1回目は融通が利く人が機転を効かせて送金して、2度目はあんまりわからない人が取り扱ったんじゃないかしら・・・・」
・・・・・・ありうる・・・・・・・多いにありうる・・・・・・・
「原因を聞いてみますね。」
と言ったので、
「もう原因はわかってます。さっき電話で聞いて支店番号がないって言ってたから。」
同時にまつげの女性は為替担当者に聞いていたので、答えが合致していたのを確認した。私が確認せず、まつげ女性も追求しなかったら、伴亀サイドは「わからない」で済ませたのだろうか。多分そうだろ。
こんな初歩的なことを現場で解決できないなんて本当に情けない銀行。
「落ち込まないで。今度は絶対うまくいくから!」と、彼女は同情した目で私を見ながら言った。
って、お前プロの行員だろ~が。
送金に今度もくそもないんじゃ~
!!!!!
という思いは心に抑えて、
「原因がわかったからもういいです。」
と言って、一応一生懸命対応してくれたまつげの行員に対しては、お礼を言って銀行を後にした。
原因はわかったものの、初期の対応のまずさはいかんかったな。それは相手に対しても自分に対しても。
しかし、高い授業料を払って学んだことがある。
・アメリカの銀行は、どんな大銀行だったとしても、心底からは信用してはならない。
・トラブルが起こったら、全部自分で調べなければならない。銀行を当てにしてはいけない。
・月々の明細が送られてきたら、細部を必ずチェックし、おかしいと思ったら即連絡し解決する。
・取り扱う行員に不安を感じたら、その場で書類や作業を再々確認する。
・送金をする場合は、アメリカの銀行と受け取り側の日本の銀行の為替部に電話をし(日本の場合は国際電話だ)、お金を送りましたからしっかり受け取って下さいという念を押す。大げさじゃなくてこうしろ、とアメリカ側も日本側の銀行も断言した。
そうすれば安心して送金が出来るということだ。
これなら帰国のときに現金を持って帰って銀行で換金する方が100倍簡単やんけ。
まあ不正を防ぐために数々の関門があるんだろうが、悔しいなあ~。
今は円高なので、送金は円安になるまで絶対やらん。