ぞな通信

四国・松山生まれ、在米25年、Zonaの日常生活。

スキー場と外国

2006-05-06 21:55:16 | Weblog
知人が良いことを言った。
「こっちでずっと長い付き合いをしていても、日本で同じ人に会うと、『あれ?』って思うことがある」

それがたとえ身内でもそうなのだそうだ。
地元がある人は地元の人になってしまい、外国で見ていた姿とは違う人に見えてしまうんだそうだ。

なんだかスキー場の話に似ている。

スキー場で「素敵」と思った男性が、下界に戻ったら冴えない奴に見えた、という話である。

場所も住む期間も全然違うけど、大ざっぱに観るとそういうもんかもしれない。

確かにこっちでは日本にいたら絶対会う事が出来ない人たちの出会いがある。
外国で同胞に会うと、職業や性別を超えた同族意識が芽生える。
狭い日系人社会なので、「いい人」が多くなるし、お互いが労り合うような土壌もある。

どこぞのエグゼクティブも平社員も同じラインでしゃべれる雰囲気もこの土地にはある。
例えば同じ会社に勤めている誰かが体でも壊してしまうような事があると、駐在員の場合、数も限られている訳だし自分にその負担がかかってくるから、相手を思いやる気持が必要になる(その必要も無い人もいるかもしれんが)。

でも一旦帰国したら、地位、会社、職業、出身大学、性別、既婚/未婚etc.etc.でランク付け・分類される訳だし、ここで親しくしていたとしても下界に戻るという点では現実に戻ることなのかもしれない。

もちろんこれは逆の考え方もあるわけで、それらがアメリカではなーんも意味の無い事である、とも言えるし実際何の役にも立たない。
実力あるのみである。

逆パターンの代表は成田離婚。
今や死語になってるかもしれないが、イメージはああいう感じ。

自国を離れて外国に住む、あるいは出かけるというのは、桃源郷への逃避なのだろうか。

いや、期間が決まった滞在なら後になってそう思う事も出来るが、無期限なら茨の道かもしれぬ。


すっとこどっこい

2006-05-05 20:37:37 | Weblog
↑今週の私です。

まず、水曜日だったか、娘を幼稚園に降ろしたのが8時55分すぎ。
9時にクライアントの予約が入っていたので、急いでオフィスに戻っていた。
幼稚園からオフィスまでは3つのストップサインと信号がある。
ストップサインでは「カリフォルニアストップ」でしのいでいたが、癖で一応左右はみる。3番目のストップサインで、左を見たらパトカーが隠れて停まっていた。

(あんた、こんなバレバレの所に停まってたら誰でもわかるじゃんよ・・・)

と思いながら、ご丁寧にじーっとポリスの目まで見ていた。むこうも私を見続けた。

ところが、ストップサインを越した途端、いきなりピカピカしながら私を追ってくるではないか!

すぐ停止していたら、ガタイの良いポリスが降りて来て、

「停まらなかったでしょ。俺はずっと見てた。君もずっと俺を見てたでしょ。」

「いや・・・停まったつもりだったんだけど・・・」

「うんにゃ、停まってない。」

ということで、欲しくもないチケットをいただいた。

ストップサインでは停止3秒。
まあ、停まったつもりだけど、見る人が見れば停まってないとも見える。

はあ~。
急いで運転したのが仇になった。

チケットを切られている間、幼稚園のお母さん達が、

「ああ、捕まっちゃって・・・哀れじゃのう・・・・」

という顔で何人も通り過ぎて行った。

ぐやじ~
結局9時の予約には私の方が遅れてしまった。

今日は今日で、7時からアナハイム球場でマリナーズとエンジェルスの試合がある予定だった。
夫が「5時半に出るから」ということで、こっちはスケジュールを調整して急いで帰った。
でも、どう急いで頑張っても6時は楽々過ぎた。
ずっと何も食べずに仕事をしていたので、お腹がぺこぺこ。
急いで帰宅して残り物を娘と漁って、エンゼルスの赤いTシャツを着て、何故かこの時間出かけている夫を待っていた。

(自分から5時半出発って言っておきながら、一体どこ行っとんじゃ。でも今日は疲れて行きたくないから、このままご飯食べてる方がいいなあ・・・)

などと思いながら食べていたら、夫から電話がかかり、

「あれ、ユー帰ってんの? 俺ブリトー食いたい」

「どうぞどうぞ。こっちはお腹減ってるからもうここで食べて行くよ」

と、言って切った。

(何か呑気だな~)

夫が帰ってきて、普通の話をしていた。
私たちは野球観戦の格好をしていた。

ちょっとして、

「ユー、今日野球行くと思ったの?」

「え? そうじゃないの?」

「今日じゃないよ! 来週12日だよ! 今日はトロントでやってるよ!」

ということであった。

なんじゃと~?!

一気に疲れが出た。

行かなくて良いことにほっとして、スケジュールを変えたことにむっとして、でも、休む時間が出来てやっぱりほっとした。


メーデーのデモ

2006-05-01 21:57:02 | Weblog
メーデーがMay Dayと知ったのはいつの日か・・・

メイデイと言わんとわからんじゃろ!

ともかく、今朝ご近所さんから、

「ぞなさんのところは今日平常営業?」

と聞かれた。

(へんな質問だな~? ゴールデンウイークのことを考慮されてるのかな~?)と思いながら、

「いや、いつも通りですけど」

と返事をした。

すると彼は、

「今日はメキシカンが移民政策のプロテストでかなり大規模なデモをやるから、お休みにするところが多いんだ」

と教えてくれた。

彼の所は飲食店を経営しており、3人のメキシカンのうち一人がデモに参加するらしい。
小さなお店なので一人ぬけただけでも相当の痛手だと思う。
市場や畑、レストランは軒並み休業を強いられているらしい。

「全然知りませんした。どこでやるんですか?」

「12時からダウンタウン、4時からウイルシャーの公園だそうだよ」

「二人分カバーしないと行けないから大変ですね。」

といった雑談をして別れた。

後で知ったが、相当すごいデモだったようだ。
なんか人の流れも今日は心なしかスローだったような気がしないでもない。
うちは日本人しか働いてないし雇い人もいないから全く影響はなかったけれど、「外国人」は結構参加していたようだ。

おそらく10月の選挙でこの法案は可決されないと思うが、極端な排除はいけないけど、緩いのもなんだかな~。

海の向こうから留学でくる学生たちは、入国前から銀行のバンクステートメントとか学校のこととか、とにかく「私たちは貧乏人じゃないんですよ~」という証拠を強制的に提出させられる。
ビジネスもそう。
「こんだけお金はあるんですよ~」という証拠を見せてビザがおりる。
たとえそれが借り入れた一時金だったとしても、ペーパー上、「アメリカの地を踏むにふさわしい人間」である証明をさせられる。
(っつても、それほど大した国でもないけど)

だけど、ただ地続きという理由だけで、不法入国をして地元民と同じ授業料でのうのうとクラスを取る不届き者には腹が立った。
明らかに不公平だもの。
1セメ500ドルと5000ドルだったら、そりゃ不公平でしょ。

人権を唱えるのはちゃんとしてきた人には当然の権利として与えられるべきだが、やっぱりな~、不公平はいかんよ。

ただ国がひどい、戦場と化している、という場合は別件としても、14や15で子供を産むような人がわんさか入国してもな~。税金を払ってない彼らのために私たち、働いているような気がしないでもない。

極端な世論は嫌気がさすが、この国において「中庸」であると進化はありえないだろう。