ぞな通信

四国・松山生まれ、在米25年、Zonaの日常生活。

シュールな街・松山

2009-06-23 16:58:03 | Weblog
娘は無事1週間の体験入学を終えたが、日本語も出るようになった。
しかし、奇妙な発音でしゃべるようになった。
聞きようによれば、中国人のようだし沖縄弁にも聞こえるし松山弁にも聞こえる。ぎこちない日本語には変わりない。しかし、口からは出るようになった。きれいな日本語を学ぶのなら、逆にアメリカにいる方がいいのかもしれないな。

娘と同世代の親戚たちと遊んでいるとき、気がついた事に一輪車がある。
どうも松山市の公立小学校は一輪車を自由に操る指導項目があるようだ。全家庭ではないにせよ、一輪車を保有している率は全国でも高いのではなかろうか。
歩いていても駐車場に自転車と一緒に一輪車も置いてある所を目にした。

遊びに行くときに一輪車で移動し、
学校や家庭で遊ぶのに一輪車に乗り、
早朝7時から登校して一輪車に乗る。
とてもとてもな街なのである。
これも地方都市だから可能な事なんだろうなあ。
そして乗りこなしてしまう小学生たち。
アメリカでは絶対あり得ない光景だ。
さっすが~、日本の小学生!

日本の習慣

2009-06-07 22:53:07 | Weblog
1週間程日本の小学校に体験入学する予定の娘は、帰国が近づいていることを感じて、緊張してきたようだ。
普通の一時帰国なら、おばあちゃんや親戚と楽しく遊んで過ごして、ハイ終わりなんだが、今年は違う。
学校に通うのだ。
巷の子供たちの多くは、(主に)お母さんの出身小学校に戻って体験入学をする。
もちろん受け入れる学校によるけれど、大抵の学校は快く受け入れてくれるそうだ。
6月半ばから夏休みが終わる前後になると、日本人子弟は北は北海道から南は沖縄まで、全国津々浦々散らばるのだ。もちろん全員が帰国する訳でもないし、体験入学する訳でもないけれど。

今年初めて体験入学をする予定の娘は、ここ数日、姉が送ってくれた「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」を観ている。

そして今日、

「日本ではこうやって座るんだよね」

と、椅子に正座して言った。

「うん、確かにそうだ」(法事の準備をしているのだろうか・・・・)

「日本にはチェアがないの?」

「え、あるよ。なんで?」

「だってみんなこうやって座っているよ」

と、娘が指したテレビの向こうではサザエさん一家がちゃぶ台を囲んで座っていた。
そう言えば、「サザエさん」も「ちびまるこ」も両方ちゃぶ台で正座して座っている。

ぞな子が真剣に観ている番組は、どちらも昭和40ー50年代の話のだった・・・・・

土産の行く末

2009-06-04 23:14:24 | Weblog
LAから日本に帰るとき、頭を悩ますのが土産物だ。
日本の方がずっとおいしいお菓子はあるし、贈答品の品揃えも豊富だ。
こっちは日本程気を使わないから、そこまで畏まって箱入りの商品をあげないし、商品もない。
夏休みが再来週から始まる当地では、帰国がぼちぼち始まる季節でもある。
土産にもいろいろなアイディアがあるけれど、笑えた事があった。

1) 知人の話によると、去年の10月頃をピークにtrader joe'sのエコバッグが日本人に買い占められる現象が起こったそうだ。なんでもネットショップで2500円くらいでdealされていたらしい。店では3ドルくらいで買える。小ぶりだけど、しっかりした素材なのと、なによりも安価なのでお土産には重宝されるのだ。しかし、日本に行けばどえらい値段で取引されることを知った人達が、大量買いをし売り始めた。

それを知った知人はいくつか買って友人知人にあげたが、地方に住む彼女の友人たちはtrader joe'sのことを知らなかった。
したがって、
「あー、ありがとう。何書いとるかわからんけど、英語やし、とりあえずかっこいいねえ。それに頑丈そうでいいね~」
という感じで終わったそうだ。
次の帰国に彼女がこのエコバックを買わなかったことは言うまでもなかろう。
うちも母親がよく使っているけど、地方の使用者は便利だから使うのであって、おしゃれで使うのではない。
次はwhole foodsあたりが流行っているのではなかろうか。

2) 数年前、友人宅で見た日本の雑誌に「帰国した駐妻のキッチン道具拝見」みたいな特集があった。これはどこそこで買ったものざんす的な自慢しまくりページだったのだが、それがお土産の参考になった。これを買って帰れば喜ばれるぞ! 
その中に、IKEAのキッチン用具でコップ等を洗うブラシがあった。
立てる事ができるように柄の部分に(風呂場などで使うような)吸い付くやつが付いているブラシだ。色もカラフルで可愛い。実用性があるかと問われれば?なんだが、まあいいか。
それにIKEAで見ても何とも思わない商品が、雑誌を見ると魔法のように素敵に見えるのは何故だ? 
店頭で見ても絶対買わないが、雑誌の影響で買ってしまった。
そして実家にそれを持って帰った。
母にあげた。
そして、気がつくとそのブラシは風呂場に置いてあった・・・・。
母にとっては、なんかようわからんブラシの行く末がここにあったか・・・。
私がそのブラシで風呂の掃除,特に角の辺りを掃除したのは言うまでもない。

3)友人にウイリアムソノマというキッチン用品店の布巾をあげた。食器を拭いてしまうという習慣がない(と思われる)アメリカにおいて、なぜこれがあるのかが不思議だが、単なる手ふきなのだろうか、未だ不明。
ともかく、小じゃれた店の小じゃれた商品と思い込んで、買って帰ったわけだ。
それを友人にあげて、翌年、再び彼女の家に遊びに行った。

キッチンで片付けの手伝いをしていたら、彼女が言った。
「あ~、ぞなさんからもらったあの布巾、重宝しとるよ! 丈夫だから半分に切ってミシンで縫って台拭きにしたよ!」
そこには半分に切られて、台拭きとして大活躍をしていたウィリアムソノマ布巾が置いてあった・・・・。
私の周りには、ブランドに惑わされない誇り高き真の生活者の姿がたくさんあるのだ
どうじゃ! 東京では思いもよらぬ使用法じゃろうが!

Trader joe's
http://www.traderjoes.com/index.html

IKEA
http://www.ikea.com/us/en/

Williams-Sonoma
www.williams-sonoma.com


毎日が勉強

2009-06-01 20:34:21 | Weblog
50歳のGさんはきれいなイギリス英語を話すインド人女性だ。とてもエレガントな方で、話しただけで知性がにじみ出て、本当に素敵・・・。
GさんはずっとESL(English as a second language= 英語が母国語ではない人ための英語)教師をしていた。日本でも大学で8年間、英語を教えていたそうだ。
しかし、彼女は今、フルタイムでUCLAに通っている。

どうしてか尋ねると、

「ESLの教師は景気にとても左右される仕事なの。好景気の時は仕事がたくさんあるし、留学生も沢山いる。でも不景気な時はぱったりと仕事が無くなるのよ。仕事はあるかないかのどっちか。あまりにも不安定なので、公認会計士になろうと思って勉強しているの。」

ということであった。

あっばれ!

彼女の卒業は今年の末。試験に全部通れば晴れてCPAとして働く事が出来る。
会計士は仕事としては地味だし忍耐のいる仕事だけれど、どこでも必要とされる不動の職業だ。
50前にそれを思いつき実行に移したGさんは偉い!
そして彼女なら、その忍耐力と知性で実現してしまうだろう。

こうやって50前後の女性がチャレンジ出来るのは、受け皿があるからだ。
アメリカは何かと問題のある国だけれど、女性の仕事に関しては日本の100倍くらい働きやすい。
資格と経験とナイスパーソナリティーがあれば、何歳になっても働くことができる。もちろん、会社と職種の相性はあるけれど、日本程門戸が狭くない。

頑張っているGさんをみて、本当に励まされた。