Rの気まぐれnote

カメラ散歩と気ままなつぶやき日記

ピエール ボナール展

2018-10-05 11:17:33 | 日記

「ピエール ボナール」と言えば明るい絵 というイメージがあったので、早速国立新美術館へ足を運びました。

1867年(日本は明治維新寸前ですね)に軍の役人の息子として誕生したボナールは早くから絵画や写真やポスターデザインの才能を発揮していたようです。その上所属していたナビ派の中でも日本美術に深い影響を受けたそうです。


(購入したカレンダーより)
展示の最初の方の絵画。確かに日本の影響を受けている感じ。
縦長の画面は掛け軸、見返り美人的な構成は浮世絵 、服のデザインは千鳥格子を思わせるチェック。色合いも地味です。

また当初から別荘のあるブルジョワだったので、優雅な人々や早くに出会ったマルトという女性の室内での姿を描き続けていました。



犬 猫も多く登場します。飼っていたみたい。


ボナールの妹 らしい。


入浴好きのマルトか。


早くからポスターデザインにも能力を発揮。
なんかロートレックに似てるなと思ったら、やはりボナールを真似ていたようです。


次第に絵画に、赤、オレンジ 、黄色がふんだんに使用されるようになり、明るいボナールの方式が確立されます。

写真や動画も流行り始めた時代なので、映し出されていましたが、人生の後半は海沿いに別荘を持ち、被写体として絵になりまくりの美女達とボートなどで楽しむボナールの姿は平和そのものでした。
モネやピカソなど不遇の時代もあっただろうに、絵画がずーっと明るかったのはそうしたボナールの豊かな生活の環境によるものなのだなあと思いました。なので絵画方式は一貫していてあまり変化は見られません。

芸術家は波乱万丈だったり苦しみを持っていた方が新しい作風を生み出すのかもと、納得しました。