ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

青色発光ダイオード訴訟

2005年01月14日 01時35分57秒 | 古い日記
所謂、OS(オペレーションシステム)とか「基本ソフト」
とか呼ばれているものについてだけど。

ユニックスって聞いた事あるか?ない?
じゃあリナックスならあるかな?
そう、内部情報まで公開されているOSだ。

ユニックスというOSは、現在我々が使用しているOSの、
御先祖様のようなものであり、かつ、ソースコード
(簡単に言えばプログラム)まで公開された、最初のOSだ。
(いや、世界的に有名になったOSの中での話)

ユニックスは、最初、AT&T(アメリカのNTTかな?)
のベル研究所で生まれた。

その前にマルチクスというOSがあったらしいが、定かでない。

が、AT&Tは「独占禁止法違反の疑惑」により、
「電話網を独占するかわりに、他の分野に進出しません」
と言う「約束」を司法省とした...らしい。

仕方が無いので、ユニックスは大学などに無料配布され、
その結果、「使えるOS!」として、あっと言う間に世間に
広まっていった。(実際、当時としては画期的に優秀だった)

この話を最初に聞いた時、
「ユニックスを苦心して開発した技術者の無念」
を考えたものだった。

最初から商品として販売できたなら、今のビルゲイツのような
巨万の富と名声が...得られたかもしれない。

(当時じゃユニックスを動かすにはパソコンじゃ無理で、
 1ランク上のワークステーションが必要だったろうけど)

ところが、良く調べてみると、このユニックス開発者、
とんでもない「食わせ者」だった。

そもそも、ユニックスを開発したキッカケが、
「ゲームがやりたいから」で、
本来の仕事でも何でもない。

その為に、何とか口実をつけてコンピュータを入手、
会社(ベル研究所)で密かに、プログラミングを
している内に、OSらしきものが出来てしまった。
(まあ、これが、「お遊び」の領域じゃなかったのが凄いけど)

「只で配ってこい!」
と言われても、元々売り物じゃなかったし、
というのが開発者の気持ちだったようだ。

一方、青色発光ダイオード訴訟だが、開発者は
会社に露骨に「いじめられていた」らしい。

俺も経験があるけど、「上司の意向に沿わない研究」
をする奴は「いじめ」に遭う。

その後、それが「利益を生み出すもの」とわかった所で、
開発者は、干されて、下手をすりゃ、追い出される。

最悪の場合、手柄だけ横取りされる。

でもね。それが「どうしても嫌」なら、
どっかからか金借りて、自分でリスクを負って、
「独立」してやるしか無いんだよな。