軍旗は単なる目印にあらず( `ー´)ノ(その1)

2021-12-07 11:27:38 | 紹介
師走、12月に入り、来年2022年がチラついてきました。
武田信玄公生誕500年の記念すべき日から、早1か月。
2021枚限定の御城印も、おかげさまで全て配り終わりました🙇
多くの皆さまのお越しに、心より感謝です✨

でも、2021年度が終わったわけではありません。
まだまだ信玄公にまつわる展示は続きます。
ご生誕500年記念して制作された、映画「信虎」で使用された道具の展示も続きます。

映画「信虎」で使用された旗印の展示@常設展示室
こちらの展示は12月26日(日)まで。

天井の高い常設展示室でも、ぎりぎり展示できた、見上げるほどに大きなのぼり旗4本も展示中。
サイズは、高さ約3m60cm、幅約76cm前後の標準的のぼり旗の大きさかと。
重さは・・生地の織り方にもよると思いますが、そんなに軽いものには見えません。

こうしたのぼり旗って、歴史の映画やドラマで見られるように、
本陣に立てるだけでなく、戦に向かう途上も、ちゃんと掲げて移動したのでしょうか。
重いし、汚れちゃうし、しまっておいた方がいいかな。
と考えるのは、第六感が鈍ってしまった現代人の感覚!?

というのも・・・

古来より、旗は、長いものの先端に布を結び付けて、自他を区別する印とされると同時に、
神さまを招き祭ることができるものとも考えられてきました。
敵地へ赴く連隊を旅団とも言いますが、漢字の成り立ちをヒントに考えると、
例えば「旅」は、吹き流される旗の下、多くの人が、今いる土地からよその土地を訪ねる様。
このイメージ、行軍にも重ならないでしょうか。

「甲陽軍鑑」によると、武田軍軍旗は、

🏁赤地の「八幡大菩薩」の旗2本
🏁赤地の「将軍地蔵大菩薩」の旗2本
🏁武田二拾七代までの御旗(日の丸の御旗?)1本
🏁いわゆる「風林火山」の旗1本
その後、「風林火山」の言葉に、「天上天下唯我独尊」が付け加えられとか。
それが、天正元年(1573)3月のこと。翌月4月には、信玄公は亡くなってしまうのですが。
ちなみに展示の旗は「天上天下唯我独尊」のみ。
🏁赤い絹地に3つの花菱が墨染めされた馬標旗
🏁諏訪の神号旗(3種類)
「諏方南宮法性上下大明神」の神号に「南無」が付いているのと、付いていないもの。
付いていない旗は、梵字付きと梵字なしがあります。
展示の旗は梵字付きです。

雲峰寺(甲州市)宝物殿にて展示される軍旗などはこちら↓

よろしければこちらもご覧ください。

軍旗には、武田家と深いご縁のある神さま2柱のお名前も記されました。

先ず、常設展示室に常時掲げられている手前2つの旗↓が、
清和源氏氏神の「八幡神」関係。

「八幡大菩薩」と「勝軍地蔵大菩薩」

そして、もう1つが「諏訪明神」です。

信玄公の後を継いだ勝頼公の母が、諏訪家出身であることは良く知られているところ。
でも、それ以上に、武の守護神「諏訪明神」と武田家の関係は深く・・・。

そのあたりのことは、また次回。
よろしければ、どうぞお付き合いください🙇
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする