高カロリーの非常食『チョコレート』
1993年4月、一人の英国人登山家がロシアのコーカサス山脈で強烈な吹雪に巻き込まれて遭難してしまいました。
マイナス何十度という極寒の中での遭難は、普通ならば確実に死を招く出来事になるはずでした。
ところが、この英国人登山家は雪の中で6日間もさまよった後に、無事に生還することが出来ました。その奇跡の生還を伝える新聞の見出しには『彼はシガレットライターと極端な幸運とチョコレートバー※だけで6日間をサバイバルした』という活字が踊っていました。
十数年前の日本でも、登山者がチョコレートを少しずつ食べながら、何日も生き延びたという話がありましたが、どちらの話もチョコレートの栄養価の高い食べ物であるということを教えてくれます。
事実、米軍が支給するサバイバルキットの中には、保存のきくチョコレートを入れたものが少なくありません。ダイエットの流行により、チョコレートが他の食品より高カロリーだというのは、もう常識になっています。
ダイエット中の人にとってチョコレートは天敵ですが、サバイバルする人にとってのチョコレートは最高の味方なのです。
例えば市販のナッツ入りチョコレート一枚のカロリーは、ファーストフード店のチキンナゲット5個入りと300mlの牛乳(加工乳)1本とミルクを入れたコーヒーゼリー1個分のカロリーに匹敵するのです。
とりあえずチョコレートがあれば、満腹感は味わえませんが体力の消耗を防ぎます。遭難した英国人男性は火を起こす道具と、無事に救出される幸運をもっていましたが、チョコレートによって生きる気力を維持し続けたことで、助かったのです。
天災がどういう形でやってきて、自分のいる場所がどうなるかなんて誰も予測できません。
もしもの備えに防災キットの中にチョコレートを入れておくよう心がけてましょう。
賞味期限が心配だという人には、アウトドア用品店などで売っている長期保存タイプをお奨めします。
市販のものを1~2ヶ月ごとに入れ替えていくのでも充分です。

疲れが極限に達しているときはいらいらして、気持ちばかりが焦ってきます。そんな時こそ一息ついて一片のチョコレートをかじりたい。きっと心に余裕が生まれてくるはずです。
(出典 マグニチュード手帳 [最新改訂版]~地震・災害マニュアル~ より)
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