3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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製造ポテンシャルの証明

2009年05月08日 | □CAD/CAMな日々

皆さん、連休はどうでした?クルスの冒険です。
 
さて…

昨年、PC周辺機器のトップメーカーバッファローさんにご支援いただきまして
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」主催で行いました…
『Cool Japan Products Contest』
ですけども。

入賞作が決まりまして、では作ろう(とりあえず試作)…
 
というところまで来まして…
 
ちょーっと時間が掛っちゃったんですけどー…
 
ひとまず出来ました。ご覧ください!
 

 
左側2つは、アルミ材の削り出し加工で出来ておりまして。
右側は、黒い透明アクリル材の同じく削り出し加工で出来ています。
 
あまりに美しいので、黒檀(こくたん)の板など敷いて事務局のショウケースに
ディスプレイしています。
 
個々の仕上りについては、言うまでもなく素晴らしいものです。
 
ただ、最も強調しておきたいのは、ここに至るプロセスです。
 
大賞を獲得した『ONIGAWARA』をデザイン、モデリングしたのは
 
W.G.G.にも所属されているゲーム製作会社D4Aの社員さん…
 
つまり、普段はゲームなどのコンテンツ製作者なんですね。
 
ゲーム製作会社のデザイナーさんがデザインしたんです。
 
で、当然ゲームの世界も3D形状データでやってますから、3Dデータで応募。
 
もちろん、コンテンツ系の3Dデータ(いわゆるCG)とモノづくり系の3Dデータ(いわゆるCAD)に
本質的な違いはありませんから…
 
そのデータに対して、製造要件として必要な修正を加えて、実際に加工をしてくれたのが
これまた3D-GAN会員企業のアステックさん…
 
一連のプロセスは、ポリゴンのままだ。

ワタシのこのブログをずーっと読んで来て下さった方は…
 
「へー、そう…」
 
という程度のモンでしょうけれども(笑)
 
…これって… スゴくね?
ねぇねぇ、スゴイよねぇ?
 
個々のデザイン性や、加工技術についてはそれぞれが語っていただきたいんですよ。
デザインのD4Aさんと、加工のアステックさんが。

ワタシは、このプロセスの革新性を語りたい!だってスゲーんだもん(笑)
 
何が素晴らしいってこれは、徹頭徹尾 「ヒト」 の話だってことだ。
 
道具の話になんか、ならない。(道具の話は個別にやってね)

○アニメーション製作で3Dモデリングをしているヒト
○ゲーム製作で3Dモデリングをしているヒト
○とにかくCGで、3Dモデリングをしているヒト

あなた方は、潜在的に「モノを製造するポテンシャル」をすでに十分に持っています。

しかも、「どう作る」側ではなく、「何を作る」側の人材に近い。
提案性に具体性(情報量)がプラスされた人材が、あなた方…
 
「デザインを3Dモデリングで定義して、伝達できる人たち」
 
なんだね。

「あんなの作りてぇーよ」 「こんなのあったらぜってー売れるって!」(クチで言うだけ)

「ほら、こんなカンジでさぁー」(と、絵を見せる)
 
こういうヒトは、いっぱい居る。申し訳ないけど、たっくさん居る。
ご本人が最も嫌がるだろうけど、そういうヒトってすごく凡庸で、ごくフツーで、いかにもありきたりで、
どこにでも居る。ただのアイデアマン(笑)だ。

でも、3Dモデリングが出来るヒトたちには…
 
「具体性」が伴う。情報量が多いからだ(=すぐ作れる)。
情報量の多さは、説得力に直結する。

(情報量が少なくて説得力が持てるなら、そのヒトにはもっと違う、もっと向いている仕事があるでしょうね)

こういう事の積み重ねが、世界の見方を変えていく…んじゃないのかなぁ?と。
 
D4Aの若きデザイナー諸君。
一日平均200IP以上、500PV以上を誇る(か?)このブログで多くの方に見ていただいていますぞ。
 
そりゃまぁ、グルメとか健康とかに比べっと少ないものだけれどもさ…

世の中全部は、無理だけれどもさ。
 
でもさ、自分の見ている世界、それくらいは変えたいじゃないか。
 
少なくとも、ワタシは楽しんでいるよ(笑)
 
さてこの商品… どう売ろうかな?… という段階に入りましょう。
 
以上、「3次元形状を活用する会:3D-GAN」の活動の一環です。 

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (○山)
2009-05-08 21:01:42
素晴らしい商品試作を作っていただき、誠にありがとうございます。
ウチの3名もかなりテンションが上がってきております(笑)。
夏のアノイベントに出品とかできそうでしょうかね??
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Unknown (エンマン設計してた人)
2009-05-11 02:01:50
いいですねぇいいですね!
ご無沙汰しております、エンマンやってた人です

やはり聞きかじった話を語るだけのトリビア君やアイデアマンより
実際の作品(デザイン、データ)で語りたいですよね

今現在会社のテイクオフやブランディング、デザインについて
修行中で忙殺されておりますが
ボチボチ具体的なお話が出始めているので
近いうちにデータ持って一度伺わせていただきたいと思います

やはり100枚の文字だけの企画書より1枚の絵、写真
そしてRPによるモノの形状の方が遙かに説得力ありますね
返信する
お返事2発 (クルスの冒険)
2009-05-11 18:29:50
○山サマ、
作ったのはアステックさんなので…(笑)
商品化については、この先もいくつか問題をクリアしないといけませんが、
ひとまずカタチになったのは大きな前進ですねぇー…黒アクリルも格好イイっすよ!
…当のデザイナーさん達がその眼で見てないのが、何というか、
申し訳ないなぁ、という感じです。
夏のイベントで、即売は無理としましても
バイヤーさん達へのアピールはいたしましょうよ。やりましょう。アステックさんも
展示しますしね。詳しくは、また別途。
夏の展示は、前日に幕張入りしてビール飲んで安宿泊まり…というのを考えてマス(笑)
 
エンマンの人サマ(笑)
どうもですー。お元気デスカ?
クルマの産業がこんな状況になってますから…もしかすると、
結構な数のCATIA使いが他の産業に移ったりしているのかも…
などと想像しております。
 
繰り返し書いてますけれども…
3Dモデリング、もしくは3Dモデルデータを使って○×する…
という行為それ自体が一般化すれば、それは今までとは違った意味での
「モノづくり立国」になるんじゃなかろうか?
と思ったりする訳です。ワタシ。
モノづくり立国の第二章としては、そこが一番変化のしどころだろう、と。

また是非お越しください~。
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Unknown (エンマンの人(笑))
2009-05-12 02:04:35
どうも~、元気だけが取り柄でございます(笑)

>結構な数のCATIA使いが他の産業に移ったりしているのかも…
>などと想像しております。

その辺りのハードやエンジニア等の物づくりインフラに関しては
中部圏はさすが、異常なほど集まってますからねぇ

業界(下請け)へのダメージは大きいですが怪我の功名と言いましょうか
新しく起業する気運は確実に高まって来て居ます

クルスさんのおっしゃる通り、モノづくり第二章ののろしが
確実に上がり始めている様に感じております
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強く、同感です… (クルスの冒険)
2009-05-12 19:57:26
>業界(下請け)へのダメージは大きいですが怪我の功名と言いましょうか
>新しく起業する気運は確実に高まって来て居ます

頼もしいです。3Dツールの適用範囲を広くとらえることができれば、
実は結構、人材が色々な産業に動けるはずだと思うのですよね。
実際、少数ながら既にそうされている人はいらっしゃるわけですから。
 
>クルスさんのおっしゃる通り、モノづくり第二章ののろしが
>確実に上がり始めている様に感じております
 
第二章… これには色々な意味が込められると思うのですが・・・
(何となーくニュアンスは通じ合えてるようですー…ね?)
要求された仕様を、要求された納期で、要求されたコストで…作る
というパラダイム。期間短縮とコスト低減の3Dだけでなく…

何を作るのか?
従来の規模よりも小さな規模で何を作るのか?
 
という目的のために3Dが使われる事が、第二章かなぁー…
と、思ったりします。
(まぁこれも、ブログやらセミナーやらで結構話して来てますけど) 

また、お会いした際にもお話しましょう~
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