3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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ロック・ミュージックとCAD/CAMと

2006年01月28日 | □今日は休日
 
本気(マジ)工場です。
ちょっと前に「人が居ない、採用しなきゃ…」とボヤいていましたが、ここのところ新しい人たちもちらほらと入って来てくれまして、組織としてもリニューアル&バージョンアップな感じです。徐々に社内にも明るい声が増え、スタッフの総合力も以前よりずっと高くなりそうな予感がしています。(今、お誘いしている皆さん、心から待っています!)
 
で。昨日の夜は、新しく入社する人と一緒に、久しぶりにライブなど見に行きました。六本木の某ちっちゃいハコですが。お目当ては、最近のガールズ・バンドなんだよね(笑)いやぁ、キチンとロックンロールしてまして、良かったですよ。今風に言えばカワ・カッコイイ(可愛い・格好いい)ですかね。昔っからガールズ・バンド好きなのね(照)。ちいさい人がギターとかベースとか下げてると、妙に楽器がデカくて、それがいい(笑)そりゃ、誰もが認める往年のカリスマロックバンドを信奉してはいますけど、いくらなんでももうみんな30年、40年近く前の人々なんだよね・・・そればっかり、というのも芸が無いし。最近ので何か無いかなーと探したりもするんです。
 
ロック・ミュージックというのは、爛熟した70年代にはすでに「終わった音楽」と言われていました。当時すでに終わってた、のですね。出現から一般化、爛熟して衰退へ・・・という流れがたかだか20年程度で行われてしまったのです。そこからは、終わったモノを掘り起こし、化粧直しして、本質的には変らないけどその小さい差を楽しむものとして延々と生み出され続けているのです。
 
『音楽の正体』というTV番組が以前ありました(フジテレビさん、DVD化しないんでしょうか・・・)書籍も出ています(たしかヤマハの出版から)。ワタシ、これで、「あぁ、音楽というのは感性なんかじゃなく、論理とそれを活用する技術で出来上がっているのだ・・・」と痛く感じ入った記憶があります。音楽理論・楽理というコトバを知ったのもこれがきっかけでした。そういう事を気にして音楽を聞いていると、それはそれで違った楽しみ方があるものです。ここらへんは意見の分かれるところではありますが、「感性は技術の上でしか発揮し得ない」、というのが私の意見です。語彙が少ない人は、どんなに感性が豊かであっても少ない語彙の中から選ぶのだから、表現に深みが出るはずがない、ということですね。同様に、知識が無い人は、その人の知識を超えた高度な技術を深く感じることも出来ないのです。
 
結局、人が心地良いと思える音楽には一定の幅しかなく、そこから外れたものは音楽としての評価はされないんですな。で。その幅はクラシックの印象派と呼ばれる世代と、ビートルズでほぼ探検・開拓し尽くされ、フロンティアなんて残っちゃいないんだ…と。なるほど。
 
CAD/CAMもね、似ています(笑)CAD/CAMのソフトも、すでに革新的、などという技術は世界中に無く、小さい差を謳ってちょっとずつ違うユーザの嗜好を取り込んでは、シェアを分け合っているのです。つまり、そう。CAD/CAMもまた、終わったジャンルであることは、否定し切れないのです。これから革新的な技術が生み出されない限りにおいては…ですが。
 
そのことを「否定的」と捉えるかどうかは人によって違います。
ワタシは、それを否定的、とは思わず、現状認識として正しい、と思うタイプです。だって、本当のことなんだもん。そういった「終わったよね」という認識の上で、それでもさらに小さい差を求めて新曲を生み出すんだ、違ったキャラクターで表現するんだ、という自覚がロック・ミュージックにも、私たちCAD/CAMの業界で従事している者にも、どうしたって必要になると思っています。
 
パクリ・オマージュ・リスペクト…表現は違えど、そう変ることのない行為なくしては、我々は生きてはいけない。そんなフロンティア(未開拓地)無き時代にいるのだ、という自覚と。それでも、そこで何かやらかしてやるのだ、という覚悟と、が大事なのだと強く信じています。 
 
本気(マジ)工場は、

「そりゃ、ロックは終わったさ。先人達がぜーんぶ演っちまったよ。あぁそうともさ。でもどうだい?まだまだ満足なんてしてないだろ?だってこうして客は音楽を聴きに来るじゃないか。じゃあ、これはどうだい?こんなのは、どうだい?・・・」

と、いう風に、小さい差を大切に、演奏を続けて行きたいと考えているのです。
 
ということで、今年も新しいアルバムを出しますよ。
(あんまりいい例えじゃなかったか…)


 
 
 

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